NumPyでない配列(リスト)とNumPyの配列のコピー方法

Question

質問１
NumPyでない配列(リスト)を複製する場合に単純な代入では

list1 = ['A', 'B', 'C']

list2 = list1
list2[0] = '1'

print(list1)
# ['1', 'B', 'C']

print(list2)
# ['1', 'B', 'C']

このように、コピー先を書き換えるとコピー元にも影響してしまいます。これは、NumPyの配列でも同じでしょうか？

質問２
この対策として、NumPyでない配列(リスト)の場合は

a = [1]
b = a.copy() 

このような方法があるのですが、この対策はNumPyの配列でも通用しますか？

質問３

 　 spectrogram = np.zeros((num_frames, int(fft_size/2)+1))

    for frame_idx in range(num_frames):
        # 分析の開始位置は，フレーム番号(0始まり)*フレームシフト
        start_index = frame_idx * frame_shift

        # 1フレーム分の波形を抽出
        frame = waveform[start_index : \
                         start_index + frame_size].copy()#------------------------１

        # ハミング窓を掛ける
        frame = frame * np.hamming(frame_size)
      
        # 高速フーリエ変換(FFT)を実行
        spectrum = np.fft.fft(frame, n=fft_size)

        # 振幅スペクトルを得る
        absolute = np.abs(spectrum)

        # 振幅スペクトルは左右対称なので，左半分までのみを用いる
        absolute = absolute[:int(fft_size/2) + 1]

        # 対数を取り、対数振幅スペクトルを計算
        log_absolute = np.log(absolute + 1E-7)

        # 計算結果をスペクトログラムに格納
        # 数字のところをコロンにするとその軸全部とってくる
        spectrogram[frame_idx, :] = log_absolute#---------------------------------２

１では
frame = waveform[start_index : start_index + frame_size].copy()　と書かれており、配列をちゃんとコピーしている。

一方で、２では
spectrogram[frame_idx, :] = log_absolute　と書かれており、log_absoluteが配列であるにもかかわらずそのまま代入している。
これでは、for文で繰り返す中で、１つ前の繰り返しによって代入されたspectrogramの行が、今の繰り返しの代入によって同じ値になってしまわないのでしょうか？
繰り返し1回目：
(1,2,3,4)　←代入された

繰り返し2回目：
(5,6,7,8)　←ここも同時に書き換えられないのか？
(5,6,7,8)　←代入された

繰り返し3回目：
(1,3,5,7)　←ここも同時に書き換えられないのか？
(1,3,5,7)　←ここも同時に書き換えられないのか？
(1,3,5,7)　←代入された

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.
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Answer 1

• 質問１ コピー先を書き換えるとコピー元にも影響してしまいます。

違います。 list1という変数の値であるオブジェクトを変数list2に代入しただけです。
同じことですが、list1が束縛しているオブジェクトにlist2を束縛しただけです。

• NumPyの配列でも同じでしょうか？

ミュータブルなオブジェクトでは常にそうなります。

• 質問２ この対策はNumPyの配列でも通用しますか？

はい。

• 質問３ 今の繰り返しの代入によって同じ値になってしまわないのでしょうか？

spectrogram[frame_idx, :] = log_absolute は、変数への代入ではなくndarrayのスライスへの代入ですので、そのようなことは起こりません。

コメントへの追加回答

• スライスへの代入ではなぜ起こらないのでしょうか？

そういうように、Pythonの文法で決めているからです
詳細を知りたければ、公式ドキュメント 言語リファレンス 7.2. 代入文 (assignment statement)の「ターゲットが変更可能なオブジェクト (属性参照、添字表記、またはスライス) の一部である場合」に続く部分をお読みください。

例で理解したいなら、以下を実行してみて下さい。

>>> list1 = ['A', 'B', 'C']
>>> list2 = ['1', '2']
>>> list1[1:] = list2
>>> print(list1)
['A', '1', '2']
>>> list2[0] = 'abc'
>>> print(list1)
['A', '1', '2']

Comments

[SomeoneHello]

スライスへの代入ではなぜ起こらないのでしょうか？

[ppaul]

回答に追加したのでそちらをお読みください。

[lehshell]

誤解されそうな気がします。
list1 = ['A', 'B', 'C']
list2 = [[1, 2], [3, 4]]
list1[1:] = list2
print(list1) # ['A', [1, 2], [3, 4]]
list2[0][0] = 'abc'
print(list1) # ['A', ['abc', 2], [3, 4]]
ということはありますのでお気を付けください。

[SomeoneHello]

これはコピー元であるlist2を変えるとコピー先であるlist1まで変わるという意味ですよね？
だとしたら質問３の
spectrogram[frame_idx, :] = log_absolute
の部分に似た状況だと思うのですが、質問３の状況ではなぜ、コピー元（log_absolute）を変えてもコピー先が変わらないのでしょうか？

[ppaul]

SomeoneHelloさん、
今回の状況は、lehshellさんの書かれた方ではなっく、私が回答に追加した方と同じ状況だからです。
その違いは、
https://docs.python.org/ja/3/reference/simple_stmts.html#assignment-statements
の説明にある「代入はターゲット (リスト) の形式に従って再帰的に行われます。」を理解すれば分かります。
これから数日多忙で、次にアクセスできるのは来週になると思います。
そのときでよければもう少し説明します。

[bsdfan]

(削除)

[SomeoneHello]

ppaulさん

ppaulさんが回答に追加したものの状況とlehshellさんの状況は、配列の次元以外は同じだと思うのですが、配列の次元によって変わってくるということでしょうか？説明していただけると助かります。