イミュータブルのはずなのにミュータブルに見える現象

Question

pythonの「int型はイミュータブルである」ということがよく分かりません。

a = 10
print(a)
>>> 10
a += 5
print(a)
>>> 15

上のコードで最初はa=10としていたのに最後ではa=15となっています。実際には2つのaはオブジェクトidが異なるということで同じオブジェクトではないことにはなるのですが、外見上ミュータブルですよね。でしたらミュータブルのほうが自然だと思います。
なにかイミュータブルであるメリットがあるからそうしているのでしょうか。
もしint型がミュータブルだったらどんな不都合があるのですか？

Answer 1

"int型はイミュータブルである"

という文は

"int型のオブジェクトはイミュータブルである"

という意味なのですけれども，質問者さんは

"int型のオブジェクトに束縛されている変数はイミュータブルである"

と読み違えていませんか。

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イミュータブルという語は、オブジェクトの方についてまわる概念で、オブジェクトに束縛されている名前（いわゆる変数）の方についてまわる概念ではありません。
その区別ができていないように見えましたので、そこを整理するとよいかと思います。

Answer 2

a += 5は、a = a + 5の意味です。
10と5から+によってオブジェクト10とは別の新たなオブジェクトが作成されます。
代入によって元から入っていたオブジェクト10は捨てられ、オブジェクト15が代入されます。

a = "A"; a += "B"も同じく、+によって新規でオブジェクトが作られます。

Answer 3

なにかイミュータブルであるメリットがあるからそうしているのでしょうか。

もしint型がミュータブルだったらどんな不都合があるのですか？

整数は頻繁に使うので、一部がキャッシュされています。
もし整数オブジェクトをミュータブルにしてしまうと、キャッシュのメリットが十全に活きません。

Answer 4

otnさんの言うとおりですが、例を出すとこんな感じ。

整数は、イミュータブルなので、加算すると新しいオブジェクトが作られ、
配列は、ミュータブルなので、元の配列に追加されます。

a = 10
b = a

a += 3

print(a, id(a))
print(b, id(b))


x = [1, 2]
y = x

x.append(3)

print(x, id(x))
print(y, id(y))

出力

13 9785248
10 9785152
[1, 2, 3] 140266385278592
[1, 2, 3] 140266385278592