instagramやYouTubeなどの開発言語について

Question

InstagramやYouTube,Pinterestなどの有名なアプリはpythonのDjangoやflaskで作られているみたいなのですが、本来DjangoやFlaskはweb開発用の言語だと思うのですが、どのようにInstagramやYoutubeなどはiosやandroidアプリのフレームに適応させたのですか？

Answer 1

長いので2つに分けます
（下記は正確な記述ではありませんが、簡便に割り切って記述します。djangoがwebブラウザからのリクエストを直接受け取っているかどうかとか、YouTubeアプリが実はRN等ほぼブラウザと同じ仕組みでできているかどうかも知りませんし、AP/webサーバーの違いとか、gRPC、RESTful API等触れたい部分は色々ありますがすべて説明のため無視しています。）

djangoが担うことが多いのは、たとえばユーザー認証を含めたデータベースの仲立ちや動画サーバーへのルーティング、問い合わせに応じたJSONデータや骨格となるHTMLデータの返却等、車のトランスミッションに当たる部分です。

一方、ブラウザやiOSネイティブアプリで表示される登録ボタンや検索窓、チャット欄等のユーザーインタフェース（車で言えばハンドルやペダルといった操作のために直接手に触れる装置）は、別の言語・フレームワークで作られていることが多いです。
（webブラウザであればjavascriptやTypeScript、AndroidならばDartやKotlin、iOSならばSwiftやObjective Cといった言語）
AndroidやiOSのYouTubeネイティブアプリは、このユーザーインターフェース側のプログラムで書かれているものなので、直接djangoで動いているわけではありません。
（もっとも。ネイティブアプリであってもブラウザコンポーネントを使って動作している場合はブラウザで表示するのとほぼ同じなのでこの説明は当てはまりません）

・たとえばwebブラウザ経由でYouTubeのチャンネルを登録する場合
djangoが生成したHTMLファイルおよびそこに書かれてある画像ファイルURLをブラウザが受け取って画面に表示
ブラウザ上のチャンネル登録ボタンを押すと、ページ内のjavascriptに記述されたイベントが発火して登録用のエンドポイントへのリクエストがdjangoに送られ、django側でユーザー認証をしてデータベースに登録

・iOSネイティブアプリ経由でYouTubeのチャンネルを登録する場合：
djangoが生成したJSONデータ（チャンネル内の動画一覧URL等が含まれている）やサムネイル画像データをアプリが受け取り、適切に加工して画面に表示。
アプリに表示されたチャンネル登録ボタンを押すと、Swiftで作られたプログラムによって登録用のエンドポイントへのリクエストがdjangoに送られ、django側でユーザー認証をしてデータベースに登録。

続く

Answer 2

続き：
というように、djangoはWEBブラウザとiOS両方で「トランスミッション」としての役割を果たしている一方、
javascriptで書かれたスクリプトはwebブラウザ上の「ハンドル・ペダル」として、SwiftプログラムはiOS上の「ハンドル・ペダル」としての役割をそれぞれ果たしているのです。
（役割分担）

このように異なるプラットフォーム上でユーザーインターフェースを構築してもらうには、工夫が必要となります。
（自動車のトランスミッションとクラッチペダルの接続の規格があっていないとうまくギアチェンジできませんよね）
YouTubeがdjangoをアプリ側に「適応」させている例として、あえて挙げるとすれば、JSONやProtocol buffersといった汎用的なデータ形式によるデータのやり取りを提供していることでしょうか。
こうした汎用的なデータ形式に関しては品質の高いライブラリがベンダーによって用意されており、またプログラムに関する知見もたくさんあるので、開発しやすくバグも起こしにくいのです。
もちろんこれ以外にもdjangoからの歩み寄りを行っている部分はたくさんあると思いますが。

結論として、すべてがdjangoでできているわけではなく、役割に応じて別の言語・フレームワークで作られており、それらが役割分担を行って全体として一つのサービスになっているということです。

Comments

[RyutaroOkamoto]

わかりやすい説明ありがとうございます!