非同期処理の仕組みはマルチスレッドもしくはマルチプロセスですか？

Question

非同期処理の仕組みは、ググって記事などを読むと同時にタスクを実行する仕組みとありますが、これはマルチスレッドもしくはマルチプロセスを使っている仕組みなのでしょうか？イマイチ理解できなかったので詳細や違いを教えて欲しいです。

■マルチスレッド　1つのプログラム内で同時に処理を実行
e.g. PythonでいうThreadPoolExecutor、threading
■マルチプロセス　複数のプロセス(システムリソース)で同時に処理　
e.g. PythonでいうProcessPoolExecutor

※質問の背景
Blockchainのsolanaは非同期処理によって早いトランザクションスピードを実現しているようですが、その仕組みを研究しています。

Answer 1

Blockchainのsolanaは非同期処理によって早いトランザクションスピードを実現しているようですが、その仕組みを研究しています。

暗号通貨における「同期処理」「非同期処理」というのは、トランザクションの承認アルゴリズムに関するものであって、
プログラミング言語におけるマルチスレッドやマルチプロセスと言った観点での「同期処理」とは切り口が異なります。

したがって、solanaの仕組みを調べようとしているときに、マルチスレッドやマルチプロセスの詳細を知ろうとしてもあまり意味がありません。

言い換えると、「Blockchainのsolanaが非同期処理によって早いトランザクションスピードを実現している仕組み」を調べようとなら、「マルチスレッド」や「マルチプロセス」と言ったキーワードは（関係性がゼロというわけではないが）関係性が遠いため、これらのキーワードから辿っていくのは効率が悪いです。

むしろ「Proof of History」や「Proof of work」といったキーワードから、Solana 以前の代表的な暗号通貨（イーサリアムやビットコインなど）の仕組みをまずつかみましょう。そのうえで、Solana はそれらとどう違うのか、と言った観点から情報を収集すべきだと思います。

Comments

[DeepRoastBeans]

つまりsolanaの「PoS, Proof of History, Tower BFT」でいう非同期処理というのは、BTCの「PoW」などと違って、ノード間でブロック承認の検証をしないという意味での非同期処理という理解であってますか？

[kotori_a]

「ノード間でブロック承認の検証をしないという意味での非同期処理」→おおむねyes。

なお、Tower BFT は攻撃への耐性の話で、PoSは報酬承認の受け取りの話でしょう。これらはPoHにおける非同期処理と直接には無関係です。

Answer 2

ご質問の、「非同期処理の仕組み」については、アーキテクチャやモデルによって様々です。

たしかに、プロセスやスレッドの分散処理において、それぞれ非同期に処理をすることを非同期処理といいます。しかし、非同期処理と呼ぶものには他にも色々なアーキテクチャやモデルがあるので、Solanaの非同期処理を、マルチスレッドやマルチプロセスモデルで説明することが、妥当かどうかはわかりません。

詳細は承知していませんが、Solanaの説明を読むと、各ノード（＝各コンピューター）が、それぞれのノードと非同期にトランザクションを処理するので高速でスケールするのだということが書かれています。

つまり、複数ノードの分散処理において、個々のノード（＝コンピュータ）が、連動しつつも、他ノードの処理を待たないで、処理ができるので、従来のボトルネックが解消されるという意味だと思いました。

そういうことなので、マルチスレッドやマルチプロセスとは、扱う層が違うと思います。従来のブロックチェーンプロトコル上では、同期処理が必要だった部分が、非同期で処理できる新たな仕組みを考えたよ。って感じでしょうか。

詳細については、従来のブロックチェーンのスーパーマジョリティの仕組みを調べると良いかもしれません。なぜ同期が必要なのか、なぜトランザクションが遅延するのかが分かったうえで、Solanaの PoH の仕組みを理解するのが 近道のような気がしました。

ご参考まで。

Comments

[DeepRoastBeans]

素晴らしいですね。ありがとうございます！
※非同期処理に様々なアーキテクチャ、モデルがあるんですか。。。深いですな。。