floor division(//)とint()、math.floor()の差異について

Question

前提

python3での大きな数値に対する切り捨て除算についてです。
17桁の下記の整数に対して除算を行い、その結果を整数値で得たいと考えていますが、floor division(//)を用いた結果と、除算の結果をint()およびmath.floor()で丸めた結果が異なっています。
floor division(//)で得た結果が正しいものですが、大きな桁数の計算でのみint(), math.floor()でこのような誤差が生じる原因がわからずにおります。
桁数の大きな計算において、切り捨て除算をする場合にはint()やmath.floor()を使用すべきではないのでしょうか。
おそらく何か基本的な知識が欠けているのかと思いますが、ご助言をいただけると幸いです。

実現したいこと

・大きな桁数の数値の切り捨て除算で正確な値を得たい

発生している問題・エラーメッセージ

31004073948099832
31004073948099832
31004073948099833

該当のソースコード

import math

int_1 = 62008147896199666
print(int(int_1 / 2))
print(math.floor(int_1 / 2))
print(int_1 // 2)

試したこと

3桁程度の計算であれば、当然いずれの方法でも正確な値が返ってきます。

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

Python 3.9.12

Answer 1

提示コードにおいてint_1 / 2の結果値はfloat(浮動小数点)型であり、この型の精度は高々十進数で15桁程度だからです。
よって、それ以上の桁数を持つ大きな結果値は正確な結果を持てず誤差があるので、そのあとでintにしようがmath.floorで丸めようが同じです。
これはPythonに限らず浮動小数点値を有限サイズのデータで持つうえでの制限となります。

Comments

[peroponesosu]

迅速なご教授をいただきありがとうございます。
大変勉強になりました。
桁数の大きな数、精度が求められる計算を行う際にははfloat型とならないように致します。

[jbpb0]

質問者さん

> 桁数の大きな数、精度が求められる計算を行う際にははfloat型とならないように致します。

float128なら桁数が多いので、

import numpy as np
npf128_1 = np.array(int_1, dtype=np.float128)
print(npf128_1 / 2)

の段階では大丈夫です

print(int(npf128_1 / 2))
print(math.floor(npf128_1 / 2))
print(npf128_1 // 2)

は、「math.floor」だけダメです

print(np.floor(npf128_1 / 2))

なら大丈夫です

以上、ご参考までに
(質問内容とずれてますが)

[peroponesosu]

ご教授いただきありがとうございます。
四倍精度浮動小数点というものがあるのですね。誤差を極力減らしたい場面で使用を検討するように致します。
またfloat128を使用する際の、int(), //, np.floor() と math.floor()の違いも大変勉強になりました。
桁数の大きな数の誤差の扱いは難しいですね・・、ご教示いただいたことをもとに勉強するように致します。