Python3 Tkinter ウィジェットをdestroyしてもメモリが開放されない

Question

Tkinterで、データベースにあるデータを1つUIで選ばせるとします。
画面遷移時とかにデータベースを読み直して表示を更新します。

そのときにdestroy()してからインスタンス生成し直すのがシンプルだと思ったのですが、下記サンプルコードを作ってメモリを見たらウィジェット作り直すごとに消費メモリが少しずつ増えていっているような気がします。
そういう仕様でしょうか？

これに対して、ListboxやTreeviewで代用する以外方法ってありますか？
インスタンスを使い回すのも考えたのですが、データベース内のデータ数が変わったときの非表示処理とかでコードが複雑になりそうな気がしました（placeで配置するような場合など）。

ウィジェット作り直しサンプルコード
（ボタンを押したらラジオボタン作り直す。タスクマネージャー見たら消費メモリどんどん増えていくっぽい）

import tkinter as tk
from tkinter import ttk

def create_radiobutton():
    global cnt, ivar, rb_li
    for i in range(30):
        txt = "Radiobutton" + str(cnt)
        cnt += 1
        rb = ttk.Radiobutton(root, text=txt, value=i+1, variable=ivar, command=lambda:print(ivar.get()))
        rb.grid()
        rb_li.append(rb)

def on_button():
    global rb_li

    for rb in rb_li:
        rb.destroy()
    rb = []

    create_radiobutton()


root = tk.Tk()

button = ttk.Button(root, text="Button", command=on_button)
button.grid()

rb_li = []
cnt = 1
ivar = tk.IntVar()

create_radiobutton()

root.mainloop()

Answer 1

メモリリークの原因は、widget の破棄ではなく
rb_li のリストが蓄積されてる点が問題です。

- rb = [] # <-- for で繰り返すローカル変数を初期化している
+ rb_li[:] = [] # <-- リストの内容を消去 ... 中身のみ変更の場合は、global 宣言は不要

Python側のGCでオブジェクトが破棄されても、tcl/tk 側で残っている場合もあるので
ウィジェットの再利用する場合は、生成時に同じ name を付けるとメモリ増加を抑制できます。

rb = ttk.Radiobutton(root, ..., name=f"radio{i}")

ウィジェットの破棄に関して、親ウィジェットを破棄すると子ウィジェットも破棄されるので
共通の親ウィジェット(Frame等)を設定して、共通の親ウィジェットを破棄すると、リストによる管理を省けます。

Comments

[person]

空のリストにするのは、ご提示の通りrb_liでした。
それでもメモリが増えているような気がしますという質問です。

> ウィジェットの再利用する場合は、生成時に同じ name を付けるとメモリ増加を抑制できます。

タスクマネージャーでメモリ確認したら、確認出来た限りでは増えなくなりました。
ありがとうございます。

Answer 2

そういう仕様でしょうか？

はい。そういう仕様です。

• python上で生成されたオブジェクトは使われなくなってもすぐにメモリ上からいなくなるわけではなく、適当なタイミングでGC(ガベージコレクト)されたときに解放されます。
• pythonはメモリが足りなくなると、システムからメモリを割り当ててもらいますが、不要になったからといってすぐに返すようにできてはいません。

そのときにdestroy()してからインスタンス生成し直すのがシンプルだと思ったのですが、下記サンプルコードを作ってメモリを見たらウィジェット作り直すごとに消費メモリが少しずつ増えていっているような気がします。

ということで、あまり気にせずにdestroyする方法で作ればいいと思います。