Windows10で複数のC++ファイルを一括で自動整形したい

Question

Windows10で、C++の複数のソースコードファイルに対して、コードの自動整形を一括で行いたいと考えています。
この場合、「LLVMを導入して、その付属機能であるclang-formatを使用する」のが最適解なのか？が知りたいです。

試したこと

まず、自分が使用しているVisual Studio Community 2022について調べた所、下記のことが分かりました。

・「Ctrl+K Ctrl+D」で「現在開いているファイルの自動整形」を実行できる。
・[オプション]>[テキスト エディター]>[C/C++]>[コード スタイル]>[書式設定]に
「ClangFormat サポートを有効にします」というチェックボックス（デフォルトはON）があるので、clang-formatと同じルールを使用した自動整形ができる模様。
・自動整形ツールの中ではclang-formatが最もメジャーであるらしい。

１ファイルに対して実行したところ良さそうだったので、この自動整形を複数のファイルに対して一括で適用したいと考えたのですが、その方法が見つかりませんでした。

ではclang-formatを導入すべきなのか？と考え、下記の情報を得ました。

・clang-formatはLLVMに付属している機能であるため、LLVMの導入が必要。
・「clang-formatを導入すれば複数ファイル一括自動整形が可能になるのか」という肝心な点は、ヘルプらしき文書（出典）に可能であると書かれているように見える：

If <file>s are given, it reformats the files. If -i is specified together with <file>s, the files are edited in-place. Otherwise, the result is written to the standard output.

本当に必要ならばLLVMの導入を行って試そうと思いますが、やりたいことに対して少し大掛かりな印象を受けたので、実践の前に一旦識者の方に「この方向性で良いのか」をご教示頂きたいと考えました。

よろしくお願い致します。

Answer 1

使ったことありませんがFormat All FilesというVSのextensionで実現できるようです。

• 対象はディレクトリではなくソリューションで指定？
• 対応バージョンは2019までしか記載がないので2022で使えるか？

といった懸念点はありますが、試してみてはいかがでしょうか。

参考：Formatting - at once - all the files in a Visual Studio project

追記

Support for VS2022 #16にてフォークで2022対応したものが公開されているようです。
FormatAllFilesPlus

Comments

[kamokamo]

素晴らしい情報をありがとうございます。
「Format All FilesをVSC2019で使用する」ことで解決しました。

LLVMの導入という、大掛かり（？）なことをせずに済んだので助かりました。
また、extension（拡張機能）についてよく知らなかったので、学習する良い機会になりました。

Format All Filesの整形ルールは、前述のVSCの
[オプション]>[テキスト エディター]>[C/C++]>[コード スタイル]>[書式設定]
に依存することを確認できたので、デフォルトのままだったそれを自分好みの設定にした上で実行しました。

> 対応バージョンは2019までしか記載がないので2022で使えるか？

仰る通り、VSC2022では使用不能でした。
私はVSC2019もたまたま既にインストール済みだったため、自動整形だけはそちらで行うことで解決しました。

この方法のデメリットは、VSC2022で設定した整形ルール（書式設定）をVSC2019に流用できない（？）ので、
それぞれ個別に設定する必要があることです。
少し面倒でしたが、手作業で両者を同じ設定にしました。
（微妙にデフォルト値が変化していたりして、MSの中の人の思想の変化が感じられて面白かったです。）

> 対象はディレクトリではなくソリューションで指定？

私の用途ではソリューション毎で十分でしたが、調べてみました。

VSC2019のソリューションエクスプローラ上で、何を右クリックすれば「Format All Files」が選択肢に出てくるかをチェックした所、
「ソリューション」「プロジェクト」「複数ファイル」「単一ファイル」の全てで可能でした。

ディレクトリを指定する方法はないものと思われますが、ソリューションへのファイル追加は多数であっても容易なので、
自動整形用にダミーのソリューションを作ってやりさえすれば同等のことが可能でしょう。

当面は「一括自動整形したい時だけVSC2019」で困らなそうではありますが、
今後「新しいVSでないと設定できない整形ルール」（現状では無い）ができたりすると不便を感じるかも知れません。
なので、VSC2022移行で普通に実行可能になると嬉しいですね。

[can110]

詳細な情報ありがとうございます。
もう少し調べてみたら別の人がフォークしたものが公開されているようです。
回答に追記しています。

[kamokamo]

> もう少し調べてみたら別の人がフォークしたものが公開されているようです。

なんと、あったのですか！
ありがとうございます。では後ほど使ってみます。

既にMarketplaceにあるのなら、
VSC2022の「拡張機能の管理」で「Format All Files」でダメ元で検索してみた時に何故ヒットしなかったんだ？
と思ったら、フォーク版は「FormatAllFilesPlus」と半角スペースがなくなっているためでした。
気付いてもらいにくい名前で損しちゃってますねぇ…。

[kamokamo]

「VSC2022＋FormatAllFilesPlus」を導入し、「VSC2019＋Format All Files」と同じように使えることを確認しました。
望み通りの環境になって、めでたしです。

[kamokamo]

補足：
> 「ソリューション」「プロジェクト」「複数ファイル」「単一ファイル」の全てで可能でした。

「複数プロジェクト」も可能でした。
これにより、「ソリューションに含まれるプロジェクト全てではなく一部のみ」を対象にすることも可能です。