vectorのeraseについて

Question

std::vectorのeraseを用いて要素を削除した場合のメモリ配置について質問です。

int main() {
    std::vector<int> vec{ 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 };
    auto it = vec.begin();
    ++it;
    vec.erase(it, it + 2);
    std::cout << "vec size: " << vec.size() << std::endl;
    std::cout << "vec capacity: " << vec.capacity() << std::endl;
    std::cout << "vec basic for" << std::endl;
    for (std::size_t i = 0; i < vec.size(); ++i) std::cout << vec.at(i) << " ";
    std::cout << std::endl;
    std::cout << "vec range-based for" << std::endl;
    for (auto&& v : vec) std::cout << v << " ";
    std::cout << std::endl;
    std::cout << "vec itrator for" << std::endl;
    for (auto it = vec.begin(); it != vec.end(); ++it) std::cout << *it << " ";
    std::cout << std::endl;
}

すると以下のような結果になりました。

vec size: 8
vec capacity: 10
vec basic for
1 4 5 6 7 8 9 10
vec range-based for
1 4 5 6 7 8 9 10
vec itrator for
1 4 5 6 7 8 9 10

なぜ削除した要素以外がうまく表示されるのでしょうか。
capacityが10ということはメモリは確保され続けているということかと思います。
vectorは連続してメモリに配置するコンテナのはずです。ということはeraseするとそれ以降の要素は前に詰められるという認識であっていますか？

Comments

[maisumakun]

> capacityが10ということはメモリには配置されているということかと思います。

メモリ上に「何が」配置されている、と主張したいのでしょうか？

[__ook]

すみません、確保され続けていますよね？と言いたかったのです。

Answer 1

ということはeraseするとそれ以降の要素は前に詰められるという認識であっていますか？

YES.
削除されてできた空席は後続する要素で順送りに埋められます。

insertも同様。後続する要素を順送りにズラし、できた空席に要素がセットされます。

Comments

[__ook]

ありがとうございます。
メモリは確保しているので、for (int = 0; i < vec.capacity(); ++i)のように書けるかと思ったのですが、これはエラーとなるのですね。これはなぜかご存じですか？

[episteme]

コンパイルエラーですか? 実行時エラーですか? どんなエラーとなりますか?

[__ook]

https://wandbox.org/permlink/4MLvmK3F28vQveZ4
MSVCだと'vector subscript out of range'となりましたがgccだと可能でした。

[episteme]

...それで? MSVC/Release-mode でも同様の挙動となりますか?

存在しない要素の参照は未定義です。
たとえば空のvector<int> v に対し v[0] の結果は未定義です。

[__ook]

あー、なるほど…
未定義なのですね。メモリが確保されている=要素がある、ではないということですね。

[episteme]

空席がある / insertされる余地がある / (capacity()までは)メモリ確保を伴わずにinsertできる
ってことです。

[__ook]

かなり理解できました。なるほど…ありがとうございました。