Linuxでの fork()について

Question

Linuxでのシステムプログラミングを勉強していて、fork()のところでこのようなコードを見かけました。
(前略）

int main(void){
auto id1 = fork();
std::cout<<"ID1:"<<id1<<'\n';
auto id2 = fork();
std::cout << "ID2:" <<id2<<'\n';

}
コンパイルして実行した結果は
id1:14181
id2:14182(親プロセスの結果）

id1:0
id2:14183(子プロセス14181の結果）

id2:0(子プロセス14182の結果）

id2:0(子プロセス14183の結果）
これはつまり、fork()によって行われる親プロセスの複製というのは、fork()が呼ばれた後の部分のみが複製されるということでしょうか。fork()の処理の流れがいまいち腑に落ちないです...

Answer 1

fork()によって行われる親プロセスの複製というのは、fork()が呼ばれた後の部分のみが複製されるということでしょうか。

「後の部分のみが複製」というのだとちょっと文章として妙なので言いかえると、
「forkした時点までの処理が完了済みとなった、メモリ等のリソースを複製した分身のようなプロセスが生まれる」という感じに捉えるといいんではないでしょうか。

Comments

[yosshy22]

イメージしやすい説明ありがとうございます。

Answer 2

fork()システムコールを呼び出すと、呼び出し元プロセスをコピーしたプロセスが新たに作られて結果的に2つの全く同じプロセスが存在することになります。
その２つのプロセスはどちらもfork()システムコール呼び出し後から処理を続行することになります。

さきほど「全く同じプロセス」と言いましたが1点だけ違いがあり、fork()システムコールの戻り値だけが違います。
fork()から0以外の数値が返ってきたプロセスは親プロセスで、その数値は子プロセスのPIDを表します。
fork()から0が返ってきたプロセスは子プロセスです。
全く同じ2つのプロセスはこの戻り値によってそれぞれの役割を認識し、以降の処理を分けるようにコーディングされています（またはそうなるようにコーディングします)。
普通は戻り値を判定することによって分岐させます。

pid = fork();
if ( pid < 0 ) {
    /* fork()に失敗した場合のエラー処理など */
}
else if ( pid == 0 ) {
    /* 子プロセスの処理 */
}
else {
    /* 親プロセスの処理 */
}

Comments

[yosshy22]

やっぱり呼出し「後」からの処理の続行なんですね　ありがとうございます。

Answer 3

親も子も、fork()の直後から続行します。
「フォーク」というのは「分岐（枝分かれ）」という意味です。