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C++11

C++11は2011年に容認されたC++のISO標準です。以前のC++03に代わるもので、中枢の言語の変更・修正、標準ライブラリの拡張・改善を加えたものです。

C++

C++はC言語をもとにしてつくられた最もよく使われるマルチパラダイムプログラミング言語の1つです。オブジェクト指向、ジェネリック、命令型など広く対応しており、多目的に使用されています。

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メタプログラミングの使い道について

__ook

総合スコア49

C++11

C++11は2011年に容認されたC++のISO標準です。以前のC++03に代わるもので、中枢の言語の変更・修正、標準ライブラリの拡張・改善を加えたものです。

C++

C++はC言語をもとにしてつくられた最もよく使われるマルチパラダイムプログラミング言語の1つです。オブジェクト指向、ジェネリック、命令型など広く対応しており、多目的に使用されています。

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投稿2020/02/28 01:26

メタ関数を用いた記述を取り入れたいと考えているのですが、使えそう、と思える場面に出会えません。

型を確かめたりメンバ関数を確かめたりせずともテンプレート、オーバーロードなどで不便がないことばかりです。SFINAE…?特殊化ではだめなの?と考えてしまいます。

間違いなく僕が理解していないだけなのですが、使い道・こんな時に使用する、というのを教えていただきたいです。

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回答2

0

C++ Core Guidelinesにて、いくつか関連するガイドラインが上がっています。

Metaprogramming rule summary(T.120-123):

  • T.120: Use template metaprogramming only when you really need to
  • T.121: Use template metaprogramming primarily to emulate concepts
  • T.122: Use templates (usually template aliases) to compute types at compile time
  • T.123: Use constexpr functions to compute values at compile time

C++03→11→14→17→20と言語仕様が改訂されるにしたがって、「メタ関数を用いた記述」が必要になる場面は減りつつあると思います。たとえばコンパイル時の 値(value)の計算 であれば constexpr関数 を用いた方が可読性が高くなりますし、C++20からは コンセプト(Concepts) の導入によりメタ関数を用いたSFINAEなどの難解な実装テクニックも不要になっていくでしょう。

Metaprogramming rule summary(T.124-125):

  • T.124: Prefer to use standard-library TMP facilities
  • T.125: If you need to go beyond the standard-library TMP facilities, use an existing library

とはいえ、完全にメタ関数が不要になるわけではありません。同ガイドラインにあるように 型(type)の計算 においては極力C++標準ライブラリ提供のメタ関数を用いるべきでしょう。

投稿2020/02/28 04:07

yohhoy

総合スコア6191

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__ook

2020/02/28 04:34

ガイドラインを読みました。ありがとうございました。 ただ、型の計算ってよく聞くものの何をすることなのでしょうか…
SaitoAtsushi

2020/02/28 05:03

型を受け取って型を返すような処理は型の計算ですね。 値 (オブジェクト) を受け取って値を返すのと同じようなことを型でやるというだけです。
yohhoy

2020/02/28 05:11 編集

> 型の計算ってよく聞くものの何をすることなのでしょうか ものすごく抽象化してしまえば、値の計算と型の計算とでは扱う対象がちょっと変わるだけです。(SaitoAtsushiさん説明の言いかえ) - 値の計算:ある値 を (通常)関数 に入力すると その計算結果として 別の値 が得られます - 型の計算:ある型 を メタ関数 に入力すると その計算結果として 別の型 が得られます C++における単純な型の計算では、"分解"や"合成"のイメージで捉えるとわかりやすいかもしれません。 - char*型 に std::remove_pointerメタ関数を適用すると char型 が得られます - int型 に std::make_unsigned メタ関数を適用すると unsigned int型 が得られます テンプレートクラスとメタ関数を組み合わせると、Expression Templateのような高度な型計算を実現できます。
yohhoy

2020/02/28 05:17 編集

身近な(?)型計算の応用例として、たとえば 単位系 を型システムで表現するBoostライブラリがあります。 https://boostjp.github.io/tips/units.html 5m(長さ)や3min(時間)といった物理的に異なる単位を異なる型で表現することで 5m + 3min といった無意味な計算式をコンパイル時に検知できます。 一方で (5m / 3min) < 0.03m/s のように単位系を合成したり、その式の妥当性をコンパイル時に検証できるようになります。
__ook

2020/02/28 06:21

なるほど…いろいろと自分の中でつながりました。ありがとうございます。
guest

0

ベストアンサー

ある機能を実装するということだけではなく、間違った使い方をさせないという用途があります。 規模が小さい内には自分が実装した部品をどのように使うべきなのかは充分に把握しているでしょうが、少し規模が大きくなるとすぐに把握できなくなります。 また、他人が使うことを想定した部品ならなおさらです。

たとえばこういったごく簡単なテンプレートがあったとします。

cpp

1#include <iostream> 2#include <type_traits> 3 4template<class T> 5T increment(T a) { 6 return a+1; 7} 8 9int main(void) { 10 std::cout << increment(2) << std::endl; 11}

ここで関数 increment に渡す型 T は少なくとも 1 との間で足し算が可能な値であるという仮定がありますが、うっかり間違った型の値を渡してしまったとしましょう。

cpp

1#include <iostream> 2#include <type_traits> 3 4template<class T> 5T increment(T a) { 6 return a+1; 7} 8 9class foo{}; 10 11int main(void) { 12 std::cout << increment(foo()) << std::endl; 13}

100 行を超える長大なエラーメッセージが出たと思います。

誤った型でテンプレートを展開した上で辻褄が合わない箇所を全てエラーとして提示するからです。 本当に間違っている箇所はどこなのかを把握するのは大変でしょう。

それではこの関数 increment に渡す型 T は整数型であるという制約を付けてみましょう。

cpp

1#include <iostream> 2#include <type_traits> 3 4template<class T> 5typename std::enable_if<std::is_integral<T>::value, T>::type increment(T a) { 6 return a+1; 7} 8 9class foo{}; 10 11int main(void) { 12 std::cout << increment(foo()) << std::endl; 13}

おそらく大抵のコンパイラではエラーメッセージは 10 行かそこらではないでしょうか。

こちらのエラーはテンプレートを展開せずに「あてはまる関数がない」という意味のエラーになります。

テンプレートが間違った展開をした上でエラーになるのと展開をさせないのとではエラーメッセージの読み取りやすさが違います。

これはメタプログラミングというか「型を確かめる」という部分の重要さですね。

投稿2020/02/28 01:54

SaitoAtsushi

総合スコア5444

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__ook

2020/02/28 02:33

なるほど、ありがとうございます。 > 100 行を超える長大なエラーメッセージが出たと思います。 この例はVisual Studioだとエラーが全然でないのですが、ほかのコンパイラでコンパイルした時のため…ですか? あとこのtypenameはなんのためのtypenameでしょうか。 typename std::enable_if<std::is_integral<T>::value, T>::type increment(T a) enable_ifでtrueの場合のみ関数を定義している、ということでしょうか?
SaitoAtsushi

2020/02/28 03:59

> Visual Studioだとエラーが全然でないのですが いいえ。 Visual Studio では 100 行は超えませんが見当違いなエラーメッセージが出ます。 処理系のバージョンによって多少は内容に違いがあるかもしれませんが、全然でないということは無いです。 > typenameはなんのためのtypenameでしょうか この場合は type という名前が型名であることがコンパイラにはわからないので型名であることを明示するためです。 typename と付けないと変数だと仮定して処理しようとします。 "Two phase lookup" という語で調べてみてください。 > trueの場合のみ関数を定義している、ということでしょうか? 結果的にはその通りです。
yumetodo

2020/02/28 04:00

>Two phase lookup 最近までVisual Studioが実装していなかったやつだ・・・
__ook

2020/02/28 04:06

Visual Studio 2019だと"二項演算子 '<<': 型 'T' の右オペランドを扱う演算子が見つかりません (または変換できません)。"と出てしまうだけなのです… なるほど、型名の明示…ありがとうございます。 > "Two phase lookup" という語で調べてみてください 調べてみます。ありがとうございます。
SaitoAtsushi

2020/02/28 04:52 編集

> Visual Studio 2019だと はい。 まさにそのことを言っています。 関数 increment に変な値を渡したのが悪いのにそれがわかるようなエラーメッセージではない (見当違いなエラーメッセージ) ということです。 std::out に出力するというのをしなかったとしても、 a+1 が間違っているという意味のエラーメッセージが出た上で呼び出し元が increment(foo()) だということを教えてくれるエラーメッセージになりますが、 a+1 の方は意図してやってることなのでそこをエラーと言われても困るわけです。 コンパイラにとってはエラーになるのはテンプレートの実装の方が間違っているのかテンプレートの使い方が間違っているのか判断のしようがないのでそういうメッセージになるのも仕方がありません。 そこで、受け取る型は足し算が出来る型なのだという制約を表明しておくと間違っているのはテンプレートの使い方だということがわかるようになります。 ---- そして、テンプレートのマッチに失敗させるというのはまさに SFINAE の基本です。 マッチに失敗すれば次の候補にマッチするか試みますが、マッチした上でエラーになるというのはただのエラーです。 この違いはとても重要です。 テンプレートを使ったメタプログラミングにおいて、複数の候補を上手く選ばせる条件分岐に使われるので。 単純な特殊化で十分な場所であればそうした方が良いです。 しかし、たとえばここで例示したような「足し算が可能な型」といったような広い範囲で表現したい場合というのもあります。
__ook

2020/02/28 07:13

! なるほど…たしかに記述を変えたところ正しいエラー内容に変更されました。 ありがとうございます。とても勉強になりました。
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