HWND型のwstring型へのキャスト方法

Question

前提・実現したいこと

言語:Visual C++
環境:Visual Studio2017 Express

実現したいこと:HWND型のwstring型へのキャスト方法を知りたい

該当のソースコード

#include "pch.h"
#include <iostream>
#include <windows.h>
#include <locale>

int main()
{
	HWND hwnd = GetForegroundWindow();
	std::wstring ws = L"HWND is ";

	// ここに `ws` と `キャストしたhwnd` の連結処理を入れたい

	std::wcout << ws << "\n";
}

Answer 1

HWND型のwstring型へのキャスト方法を知りたい

キャストと言うよりは、HWND型とwstring型では完全に型の性質が違うので、HWND型変数の値を文字列にしてwstring型の変数に入れるようなやり方になるかと思います。

#include "pch.h"
#include <Windows.h>
#include <iostream>
#include <locale>

#include <sstream>
#include <iomanip>  // std::setw, std::setfill

int main()
{
    HWND hwnd = GetForegroundWindow();
    // hwnd = (HWND)0xab1234;

    wchar_t wsbuf[32];
    std::wstring result;

    // HWND は PVOID (void*) 型のtypedefなので

    // (1) HWNDをポインタとして扱うなら
    wsprintf(wsbuf, L"%p", hwnd);
    result = L"HWND(%p) is " + std::wstring(wsbuf);
    std::wcout << result << std::endl;

    // (2) UINT(UINT_PTR)として扱うなら
    wsprintf(wsbuf, L"%08X", (UINT_PTR)hwnd);
    result = L"HWND(%08X) is " + std::wstring(wsbuf);
    std::wcout << result << std::endl;

    // (3) std::stringstream を使うなら
    std::wstringstream stream;
    stream << std::setw(8) << std::setfill(L'0') << hwnd;
    std::wstring temp = stream.str();

    std::wstring ws = L"HWND is ";
    result = ws + temp;
    std::wcout << result << std::endl;

    return 0;
}

コマンドプロンプトでの実行例です。

C> t1.exe
HWND(%p) is 00AB1234
HWND(%08X) is 00AB1234
HWND is 00AB1234

C>

Visual Studio 2017 Professional版で確認しました。実行ファイルは32ビット版で作成したのでHWND型の値は16進数8桁(%08X)としましたが、64ビット版とする場合や、頭の0が不要なのであれば適切に変更してください。

Comments

[Sans]

素早いご回答ありがとうございます。
実現したい内容ができております。大変感謝申し上げます。

更問いになりますが、32ビット版と64ビット版では、コードを変える必要があるのでしょうか。実行ファイルは64ビット版で作成する予定ですが、どちらの環境でも動作することが望ましいです。

[yumetodo]

その場合はwstringstream 使っとけばいいと思います。

[dodox86]

> yumetodoさん
サンプルのコード中、分かりづらかったかもしれませんが、wstringstream を使っています。

[dodox86]

＞BansPさん

32ビット版ビルドの場合はポインタは32ビットであり、64ビット版ビルドの場合、ポインタは64ビットになります。結果的にHWND型もそれに沿いますが、例えばhwnd=0x123abcであるとして、wsprintf(wsbuf, L"%p", hwnd); のコードは32ビット版であれば"00123ABC"となるし、64ビット版であれば"0000000000123ABC"となります。頭の"0"が必要ないのであれば、
wsprintf(wsbuf, L"%X", (UINT_PTR)hwnd); などとすれば、不要な"0"が無くなるので、そうした方が良いのかもしれません。ご要望の動きに合わせてください。

std::wstingstreamはご提示のコードがwstring等を使っていたからついでに示したのですが、
std::setbase(基数)やstd::setw(幅), std:setfill(埋める文字) の使用が煩雑なきらいもあります。

stream << hwnd;
とするとhwnd がポインタとして扱われますが、
stream << (UINT_PTR)hwnd;
とすると数値で扱われるので、以下のように書式設定が必要になるかもしれません。
stream << std::setbase(16) << std::setw(8) << std::setfill(L'0') << (UINT_PTR)hwnd;
これはちょっとやり過ぎかもしれませんね。ご要望の動きに合わせて取捨選択してください。

[yumetodo]

> サンプルのコード中、分かりづらかったかもしれませんが、wstringstream を使っています。

わかっているのでwstringstream使えばいいと書いてsampleは書きませんでした。

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fmtlib/fmtを使いたくなりますよね、マニピュレータだるいので

[dodox86]

＞yumetodoさん
更なるフォロー、どうもありがとうございます。承知いたしました。

> fmtlib/fmtを使いたくなりますよね、マニピュレータだるいので

仰るとおりですね。私も色々試してみて少しうんざりしました。

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＞BansPさん
ちなみに私が書いたサンプルコード中でwsprintfを使っていますが、これはWindows API版(wsprintfA, wsprintfW)です。
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/win32/api/winuser/nf-winuser-wsprintfa

よりセキュアなランタイムライブラリ版のswprintf_sなどの使用が推奨されていますので、適時、置き換えをご検討ください。書式指定の"%p"も使えます。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/cpp/c-runtime-library/reference/sprintf-s-sprintf-s-l-swprintf-s-swprintf-s-l?view=vs-2019

[Sans]

>dodox86さん
32ビット版と64ビット版でポインタのサイズが変わってくるのですね。例示がとても理解の助けとなりました。色々方法があるということが分かりましたので、うまく取捨選択したいと思います。
swprintf_sについても、ご丁寧に補足いただきありがとうございました。

>yumetodoさん
wstringstream の推奨のご意見ありがとうございます。
また、fmtlib/fmtの情報もありがたいです。別途試してみたいと思います。

[yumetodo]

言い忘れましたがC++20でfmtlib/fmtに近い、std::formatが入った気がします。

[Sans]

>yumetodoさん
追記ありがとうございました。確かにC++20にはstd::formatが追加されるようですね。これで簡単になってくれると嬉しいです。。
https://cpprefjp.github.io/reference/format/format.html