propertyの用途

Question

pythonでgetterだけのpropertyはどういう場面で使われますか？
調べると読み取り専用などと出てきますが、例えば下の例ではpro.nameを定義できないだけでどういう用途があるのか分かりません。

また、最終行のようにクラス内で直接定義するとエラーが起きずpro.nameを定義できてしまうのですがなぜですか？

class Property_test:
    def __init__(self):
        self._name = "Ken"
        self.name = "Bob" # Attributeエラー

    @property
    def name(self):
        return self._name

    name = "Bob" # エラー起きない

pro = Property_test()

Answer 1

例えば下の例ではpro.nameを定義できないだけでどういう用途があるのか分かりません。

外部から勝手に書き換えられると処理を追うのが面倒だからです。
例えば、次のように独自のリスト風クラスを作るとします。

class MyList:
    def __init__(self):
        self.length = 0
        self.data = [-1] * 100    # とりあえず初期値は-1にしておく

    def 要素を加える(self, 要素):
        self.data[self.length] = 要素
        self.length += 1

こんな感じですね。
さて、もしこんな使われ方をされたらどうしますか。

lst = MyList()
lst.要素を加える(0)

# このまま拡張すれば全部0になってる筈！理由は無い！
lst.length = 100

...どうしますか？
こういう悲劇を避ける為には、lengthを読み取り専用にする必要があります。
それがプロパティだと思って下さい。

実際にはゲッター以上にカスタマイズができるので、用途はもっと広いです。

class MyList:
    ...

    @property
    def 最後の要素(self):
        return self._data[self.length - 1]

---

name = "Bob" # エラー起きない

そのnameはクラス変数です。

Comments

[ramin]

クラス変数とインスタンス変数の違い理解しました。ありがとうございます。
lengthを読み取り専用にするということは
@property
def length(self):
を作るということですか？
これだと__init__のself.length=0でエラーになりませんか？

[LouiS0616]

self._length にすれば良いです。
まあ外部から lst._length = 100 とかできちゃうのも事実なんですけど、『_lengthは書き換えちゃダメだよ！』って周知するより『lengthは読み取り専用だよ！』って言った方が平和なので。