python-pptx は、自身のパッケージディレクトリにエラーメッセージが言っている default.pptx 等の データファイルを持っているのですが、これが PyInstaller によって exe ファイルに同梱されていない ことが原因です。
PyInstaller はスクリプトの import 文を辿って必要なファイルを探しに行くのですが、実行対象ではないただのデータファイルは import されるわけではありませんから、当然ながらこの処理では見つけることが出来ず、出力結果に含まれません。従って、 データファイルはユーザが明示的に同梱することを指定する 必要が御座います。
こういった場合 ドキュメントに記載されている 通り、 --add-data というコマンドライン引数を使うか、あるいは spec ファイルで Analysis.datas に追加してやることで、全て手動で含めてやっても良いのですが、今回のように 特定のパッケージに含まれるデータファイルを指定する場合、そのパッケージ名で自動的に起動される hook ファイルを作成するのが簡単 です。
PyInstaller の hook については こちらのドキュメント を御読み頂くと良いかと存じますが、簡単に言えば example.mypackage というファイルが import されているスクリプトを exe 化する時、 hook-example.mypackage.py という名前のファイルがあれば自動的に実行し、必要なデータファイルの指定などの追加処理を加えることが出来る仕組みです。
幸い、 「あるパッケージ内のデータファイルを探して追加する」という処理は頻出なので、 collect_data_files() という関数 が用意されております から、これを使うだけで済みます。 pptx パッケージの import に合わせるため、以下のようなファイルを hook-pptx.py という名前で作成し、そのファイルが入ったフォルダを pyinstaller 実行時に --additional-hooks-dir というコマンドライン引数で指定してあげてください。自動的に pptx のパッケージフォルダ内にあるデータファイルを検索し、出力される exe ファイルに同梱してくれるようになるはずです。
python
1from PyInstaller.utils.hooks import collect_data_files
2
3datas = collect_data_files('pptx')