常連

### 前提・実現したいこと

C++20にてRangeライブラリが導入されたので，Range-v3ライブラリを組み合わせて使用したのですが，良くわからない挙動をしたのでそこについて解説してほしいです．
### 該当のソースコード

```C++
#include <iostream>
#include <ranges>
#include <range/v3/view/concat.hpp>
#include <range/v3/view/join.hpp>
#include <range/v3/view/cache1.hpp>

int main() {
    auto std_rng = std::ranges::views::iota(0,5) | std::ranges::views::transform([](const auto a){return std::ranges::views::iota(0,a);});
    auto v3_rng = std_rng | ranges::views::cache1 | ranges::views::join;
    std::cout << ranges::views::concat(v3_rng, v3_rng, v3_rng) << std::endl;
}
```
```
[0,0,1,0,1,2,0,1,2,3,0,0,1,0,1,2,0,1,2,3,0,0,1,0,1,2,0,1,2,3]
```
[Wandbox](https://wandbox.org/permlink/7f2Edof55JQQWzrh)


### 発生している問題
思い通りにプログラムは出力しているのですが，「ranges::views::cache1」の部分が気になっています．
実験を始めた当初はこれを除いた状態でコンパイルしていたのですが，それだと失敗してしまいました．
適当に試してこれを書き加えたところ，たまたま動いたのです．

### 試したこと

[Range-v3 User Manual](https://github.com/ericniebler/range-v3/blob/master/doc/index.md#list-of-range-views)を確認すると，「ranges::views::cache1」は最新の要素をキャッシュする役割があるようなのですが，これを書き加えたところで何の意味があるのでしょうか．
誰か詳しい方，教えてくださると嬉しいです．

### 補足情報（FW/ツールのバージョンなど）
[Wandbox gcc HEAD 12.0.0](https://wandbox.org/permlink/7f2Edof55JQQWzrh)

Range-v3ライブラリとRangeライブラリを組み合わせたコードの挙動がわかりません

# 知りたいこと
1. 構造体のフィールドが全てスタック上にある場合，MoveセマンティクスとCopyセマンティクスはほとんど同じ？
2. そのような構造体には常にCopyトレイトを実装しても良い（もしくはいつ実装すべきか）？

# 内容
まず１についてです．`struct Point { x: f64, y: f64 }` のような構造体をmoveすると，`x`，`y`の値がそれぞれコピーされます．実際，以下のようなコードを実行すると，`r1`と`r2`が別物であることが分かります．

```Rust
struct Point { x: f64, y: f64 }
fn main() {
    let r1 = Point { x: 0.0, y: 0.0 };
    println!("r1: {:p},{:p},{:p}", &r1, &r1.x, &r1.y);
    let r2 = r1;
    // println!("r1: {:p},{:p},{:p}", &r1, &r1.x, &r1.y); <- Compile error!
    println!("r2: {:p},{:p},{:p}", &r2, &r2.x, &r2.y);
}
```
```
r1: 0x7ffe4731eb48,0x7ffe4731eb48,0x7ffe4731eb50
r2: 0x7ffe4731ebe8,0x7ffe4731ebe8,0x7ffe4731ebf0
```

また，同じ構造体にCopyトレイトを実装した場合`let r2 = r1;`はcopyセマンティクスになりますが，当然この時も`x`，`y`はコピーされます．

```Rust
#[derive(Clone, Copy)]
struct Point { x: f64, y: f64 }
fn main() {
    let r1 = Point { x: 0.0, y: 0.0 };
    println!("r1: {:p},{:p},{:p}", &r1, &r1.x, &r1.y);
    let r2 = r1;
    println!("r1: {:p},{:p},{:p}", &r1, &r1.x, &r1.y);
    println!("r2: {:p},{:p},{:p}", &r2, &r2.x, &r2.y);
}
```
```
r1: 0x7fff72f1ee38,0x7fff72f1ee38,0x7fff72f1ee40
r1: 0x7fff72f1ee38,0x7fff72f1ee38,0x7fff72f1ee40
r2: 0x7fff72f1eed8,0x7fff72f1eed8,0x7fff72f1eee0
```

この`Point`のようにフィールドが全てスタック上にあるような構造体の場合，moveセマンティクスとcopyセマンティクスの違いはなんでしょうか？`let r2 = r1;`のあと`r1`が使える・使えない以外は同じに思えます．

そして２の質問ですが，もしmoveとcopyで同じようにコピーが発生するなら，`Point`のような構造体には常にCopyトレイトを実装しても良いのでしょうか？どうせ全てコピーされるなら，Copyトレイトを実装していたほうができることが増えるから良いような気がします（例えば`let p = points[0]`）．逆に，それが良くないことならば，Copyトレイトはいつ実装するのが正しいのでしょうか？

構造体のフィールドが全てスタック上にあるなら，MoveセマンティクスとCopyセマンティクスはほとんど同じ？

### 質問

以下のソースコードで、コンパイルエラーが発生します。
なにが問題なのか分からないのですが、エラーの原因を教えてください。
…バグですか？

```C++
template <class... Args>
struct vbase {
	template <class T>
	vbase(T &&another);

	virtual ~vbase();
};

struct derived1 : virtual vbase<int, double> {
	using base = vbase<int, double>;
	using base::base;
};

struct derived2 : derived1 {
	using derived1::derived1;
};

int main() {
	derived2{0};
}
```

### エラーメッセージ

```
(ファイル名)
(ファイル名)(21): error C2512: 'vbase<int,double>::vbase': クラス、構造体、共用体に既定のコンストラクターがありません。
(ファイル名)(19): note: コンパイル対象の関数 テンプレート インスタンス化 'derived2::derived2<int>(int &&)' のリファレンスを確認してください
```

### 環境

Visual Studio 2019
Windows 10
コンパイルオプション: /std:c++17

### 試したこと

以下のいずれかを行うと、上記のコンパイルエラーは発生しなくなります。（定義がないので、リンクエラーは発生しますが。）
- GCC でコンパイルする
- Clang でコンパイルする
- virtual を削除
- vbase のテンプレートパラメータを単に削除して、テンプレートクラスではなく、普通のクラスにする
- derived2{0} ではなく derived1{0} とする

仮想継承でデフォルトコンストラクタが必要な旨のコンパイルエラーが起こる

### 実現したい機能
c++において最大でN個の引数を取る関数をつくり、その引数の一部または全部に値を渡し、残りをデフォルト値とすることは可能でしょうか。但し、受ける引数は全て型が異なります。イメージとしては以下のような機能を実装したいです。
```c++
func(T1 n1=v1, T2 n2=v2, T3 n3=v3,...,TN nN=vN) {}

main
{
T2 val2 = hoge;
func(val2);
// n1, n2, n3,..., nN = v1, hoge, v3,..., vN

T3 val3 = fuga;
func(val2, val3)
// n1, n2, n3,..., nN = v1, hoge, fuga,..., vN
}
```

### 追記：
型T1からTNは継承関係にはありません。（継承関係にある場合どう変わるかも興味があります）

具体的にやりたいことですが、センサーモジュールのコンフィグを書き換える関数を作っていまして、基本的にはデフォルト値を書き込めば良いのですが、場合によっては一部のコンフィグを変更する必要があります。但し、コンフィグの書き換え順序に制約があり、個々のコンフィグを書き換える関数を作るよりは全体をまとめて書き換える関数の方が使い勝手が良いのです。
したがって型T1からTNはセンサーの機能毎のコンフィグをまとめた構造体になります。