仮想リストコントロールで特定の項目を変更したい。

Question

実現したいこと

・作成した仮想リストコントロールで特定の行を変更したい

前提

Visual Studio 2019、MFCアプリケーションを作成しています。
今まで通常のリストコントロールを使用していた部分を仮想リストコントロールへ変更しようとした際に、通常のリストコントロールで出来ていた、特定の行の変更の方法ができなくなりました。
変更の際に以下のことを行いました。

1.リストコントロールのプロパティから所有者データをTRUEへ変更（オーナードローをTUREへ）
2.その後、SetText、SetItemText等の直接リストコントロールへ書き込みをしていた関数を削除、代わりに作成したデータ格納の構造体へ代入。
3.リストコントロールで、LVN_GETDISPINFOを呼び、データを格納した構造体からリストコントロールへ情報を代入

BEGIN_MESSAGE_MAP(UISortListEx, CListCtrl)
	ON_NOTIFY_REFLECT(LVN_GETDISPINFO, &UISortListEx::OnLvnGetdispinfo)
END_MESSAGE_MAP()

void UISortListEx::OnLvnGetdispinfo(NMHDR* pNMHDR, LRESULT* pResult)
{
	//NMLVDISPINFO* pDispInfo = reinterpret_cast<NMLVDISPINFO*>(pNMHDR);
	// TODO: ここにコントロール通知ハンドラー コードを追加します。
	NMLVDISPINFO* pDispInfo = (NMLVDISPINFO*)pNMHDR;
	LVITEM* pItem = &(pDispInfo)->item;

	int i = pItem->iItem;
	//int iSubItem = pDispInfo->item.iSubItem;

	CString str;

	if (pItem->mask & LVIF_TEXT) //valid text buffer?
	{
		switch (pItem->iSubItem)
		{
		case 0:
			_tcscpy_s(pItem->pszText, pItem->cchTextMax, listCtrlMainDlg.strName[i]);
			break;
		case 1:
			_tcscpy_s(pItem->pszText, pItem->cchTextMax, listCtrlMainDlg.strProcessedSec[i]);
			break;
		}
	}

ここまでは問題なく、仮想リストコントロールへ変更ができていると思います。

この状態から仮想リストコントロールの特定の項目の処理が実行できません。
やりたいこととしては、case1:で選択している項目の変更を毎秒ごとに行いたいです。しかし、OnLvnGetdispinfo関数のcase1:までいくような条件で引数を渡すこともできません。
また、通常のリストコントロールで使用していたSet～の関数はエラーがでてしようできないため、項目を指定して変更ができません。

どのようにすれば、仮想リストコントロールの特定の項目を変更できるようになるでしょうか？

試したこと

・通常のリストコントロールで行っていたSet～の関数
→エラーが出て実行できない
・ListView_Set～の関数
→エラーはでないが、リストが変更されない
・OnLvnGetdispinfo関数を直接呼び出す
→下コードのように、NMLVDISPINFOからNMHDRへ変換を行おうとしたが、NMLVDISPINFO->itemのmaskやitemを設定時にエラーがでる。((1,1)の項目を指定して、変更したかった)

 NMHDR* pNMHDR = NULL;
	LRESULT* pResult = NULL;

	NMLVDISPINFO* pDispInfo = NULL;
	pDispInfo->item.mask = LVIF_TEXT;
	pDispInfo->item.iItem = 1;
	pDispInfo->item.iSubItem = 1;
	pDispInfo->item.pszText = _T("TEST");
	
	pNMHDR = (NMHDR*)pDispInfo;

	m_cListCtrlEx.OnLvnGetdispinfo(pNMHDR, pResult);

Answer 1

仮想リストコントロールの目的は、入れ物と表示の分離です。
上手くいってない理由は、表示に対して入れ物の行数を教えていないからだと思います(質問文に書いていないので)。
あとは、入れ物の中身を更新するだけで、表示更新のタイミングで自動的に更新してくれます。

以下、簡単なサンプルです。
Windows 11、Visual Studio 2022で確認しました。

• MFC
• ダイアログベース
• List ControlのIDは、IDC_LIST1
• IDC_LIST1のプロパティ
  • 「ビュー」は「レポート」
  • 「所有者データ」は「True」
• 10行表示で、1秒毎にSec列の値をインクリメントします

ダイアログクラスのヘッダーに追加

    // リストコントロール
    CListCtrl m_list;

    // タイマーのハンドラー
    void OnTimer(UINT_PTR nIDEvent);

    // リスト表示のハンドラー
    void OnLvnGetdispinfo(NMHDR *pNMHDR, LRESULT *pResult);

    // 入れ物
    wchar_t strName[10][100]{};
    wchar_t strProcessedSec[10][100]{};

ダイアログクラスのcppに追加

#include <string>

DoDataExchangeに追加

    DDX_Control(pDX, IDC_LIST1, m_list);

メッセージマップに追加

    ON_WM_TIMER()
    ON_NOTIFY(LVN_GETDISPINFO, IDC_LIST1, OnLvnGetdispinfo)

OnInitDialogに追加

    // 入れ物の初期値
    for (int i = 0; i < 10; i++)
    {
        wcscpy_s(strName[i], 100, (L"テスト" + std::to_wstring(i)).c_str());
        wcscpy_s(strProcessedSec[i], 100, std::to_wstring(i * 100).c_str());
    }

    // 列
    m_list.InsertColumn(0, L"Name", LVCFMT_LEFT, 100);
    m_list.InsertColumn(1, L"Sec", LVCFMT_LEFT, 100);

    // 行数
    m_list.SetItemCountEx(10);

    // タイマー(1000ミリ秒毎)
    SetTimer(1, 1000, nullptr);

新規

void CXxxxDlg::OnTimer(UINT_PTR nIDEvent)
{
    // Sec列の値をインクリメント
    for (int i = 0; i < 10; i++)
    {
        wcscpy_s(strProcessedSec[i], 100, std::to_wstring(std::stoi(strProcessedSec[i]) + 1).c_str());
        m_list.Update(i);
    }

    CDialog::OnTimer(nIDEvent);
}

void CXxxxDlg::OnLvnGetdispinfo(NMHDR *pNMHDR, LRESULT *pResult)
{
    // 提示されたソースと同じ
    NMLVDISPINFO *pDispInfo = (NMLVDISPINFO *)pNMHDR;
    LVITEM *pItem = &(pDispInfo)->item;

    int i = pItem->iItem;

    if (pItem->mask & LVIF_TEXT)
    {
        switch (pItem->iSubItem)
        {
        case 0:
            _tcscpy_s(pItem->pszText, pItem->cchTextMax, strName[i]);
            break;
        case 1:
            _tcscpy_s(pItem->pszText, pItem->cchTextMax, strProcessedSec[i]);
            break;
        }
    }
}

理解できない点は、コメントしてください。

Comments

[HOOOO]

ご回答ありがとうございます。
教えて頂いた通り、「表示に対して入れ物の行数を教えていない」ことが原因で更新できていませんでした。
回答頂いた方法で実行した所、想定通りの動作をするようになりました。

仮想リストコントロールは、入れ物と表示の分離であり、正しく実装出来れば入れ物の中身を更新するだけで、表示の方も更新してくれることを覚えておきます。