Python：パスワードを空文字で保存＿Wordファイルのパスワード解除処理

Question

前提

Wordファイルのパスワード解除処理を実装しています。
下記のソースコードだと、書き込みパスワードは空文字で保存できるのですが、読み込みパスワードは空文字で保存できない状態です。
読み込みパスワードを空文字で保存するには、どのように考えるべきでしょうか。
恐らくbook.Password = ""のとこで設定できていないのかなと考えています。
ご回答お願い致します。

実現したいこと

・読み込み、書き込みのどちらもパスワードを空文字で保存したい

該当のソースコード

import win32com.client

password1 = "該当のパスワード" 
file = "対象のファイルパス"
word = win32com.client.Dispatch('Word.Application')
book = word.Documents.Open(file , ReadOnly=False, PasswordDocument=password1, WritePasswordDocument=password1) 　　　
book.Password = ""
book.WritePassword = ""
book.Save()

試したこと

・SaveAs2メソッドを使用し、上書き保存を試したが読み取り・書き込みともに上書き保存できなかった（元ファイルパスを引数に持ってきて）

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

Python

Answer 1

パスワードに空文字列を設定し、別ファイルとして保存することで、ファイルを開くためのパスワードを解除できました。

検証したコードです。※事前にunlockedフォルダを作成しておく必要があります

解決策

import win32com.client

password1 = "test"

# パスワードが設定されたdoc
locked = r"C:\rep\work\test.docx"

# パスワード解除したdocの保存先をunlockedフォルダにする
unlocked = r"C:\rep\work\unlocked\test.docx"

word = win32com.client.Dispatch('Word.Application')
doc = word.Documents.Open(FileName=locked, ConfirmConversions=None, ReadOnly=False, AddToRecentFiles=None, PasswordDocument=password1)

# 別ファイルとして保存する
doc.SaveAs2(FileName=unlocked, FileFormat=None, LockComments=None, Password="")

doc.Close()
word.Quit()

Document.SaveAs2 メソッド (Word) | Microsoft Learn

補足説明

質問者さんが提示したコードでは、パスワードが解除されない原因を説明します。

元のファイルを上書きしようとしてもパスワード解除が反映されないのは、ファイルが更新されないからです。スクリプト実行後もファイル更新日時に変更がないことから、更新されていないことがわかります。

仮説：ファイルが更新されれば、パスワードも解除されるのでは？

検証してみました。

文書を変更してから元のファイルを上書きするように、コードを改変しました。実行すると、ファイルが更新され、パスワードも解除されることが確認でき、仮説が正しいことが実証できました。

rng = doc.Range(0, 1)
rng.Bold = True  # 太字に設定

# 元のファイルを上書き
doc.SaveAs2(locked, None, None, "")

しかし、文書を変更することは、質問者さんの意にそぐわないと思われるため、先に提示したとおり、別ファイルとして保存することが解決策になります。

Comments

[aaaaa]

上書き保存する場合は、一度別ファイルで保存してから元ファイルを上書きする認識でしょうか？

[jhashimoto]

「一度別ファイルで保存してから元ファイルを上書きする」→別ファイルで保存するなら、元ファイルの上書きは不要です。

「上書き」についての言及でミスリードさせてしまったようなので、表現を変えました。

「補足説明」を書いた意図は、質問者さんが提示したコードでは、パスワードが解除されない原因を検証することです。その結果「元ファイルの文書を変更して上書き」すればパスワードを解除できることがわかりましたが、文書の内容が変わってしまうので、「別ファイルとして保存」を解決策としました。