ddコマンドの進行が停止してしまう

Question

質問内容

あらかじめ作成したSDカードイメージを、SDカードに書き込む際に以下のddコマンドをUbuntu上で実行しました。

$ sudo dd if=rpi-basic-image-raspberrypi3.rpi-sdimg of=/dev/sdb bs=16M status=progress

しかし実行した直後には以下のような進行状況のまま固まってしまいます（Ctrl+Cによる中断もできません）。

167772160 bytes (168 MB, 160 MiB) copied, 5.20722 s, 32.2 MB/s

（3/27追記）このとき仮想マシンは一時停止の状態になっていることがVirtualBox Managerで確認できます。

書き込みを正常に進行・完了させるには、どのような手順を踏む必要があるのでしょうか。
Linuxの知識に乏しく恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。

試したこと

○オプションの追加
conv=fdatasync：変わらず停止してしまいます。
○別ファイルでのddコマンド実行

$ sudo dd if=conf.local of=/dev/sdb bs=16M status=progress
11298 bytes (11 kB, 11 KiB) copied, 1.82475 s, 6.2 kB/s
0+1 records in
0+1 records out
11298 bytes (11 kB, 11 KiB) copied, 1.83054 s, 6.2 kB/s

軽量なファイルでは完了しますが、ホストOS上からはファイルが確認できません。

参考にしたページ

・VirtualBoxでSDカードを認識させる方法
https://scribles.net/accessing-sd-card-from-linux-virtualbox-guest-on-windows-host/
・ddコマンドのフリーズに関する質問
https://superuser.com/questions/1220867/dd-function-seems-to-freeze-when-done

目的

書籍『組込みエンジニアの教科書』（C&R研究所）に記載されている、Raspberrypi3B+でYoctoを起動するための手順を、学習のため手元の環境で再現しています。
その中でビルドした起動イメージをSDカードに書き込む必要があり、上記の質問に至りました。

動作環境

・ホストOS：Windows 8.1
・ゲストOS：Ubuntu 16.04.6
・仮想化環境：VirtualBox 6.1.32 /Vagrant 2.2.19
・SDカード：microSDHC 32GB UHS-I

Comments

[sigsegv]

bs=4M または bs=1M でも同じですか?
/var/log/messagesにエラーは出ていませんか?
別の SDカードでも試せますか?

[solstice]

ご質問ありがとうございます。
bsを変えても同様の現象が発生します。
syslogには後にddを実行したときのログがSSH接続時から丸々記録されていません。
手元にあるSDカードは他にありません。

[sigsegv]

個体問題の可能性もあるので、別のSDカード（できれば別メーカーの)を試すといいと思います。

>このときVirtualBox Manager上では一時停止の状態であることが確認できます。
何が一時停止なのかわかりません。ddコマンドだとすると一時停止とはいったい何を意味するのかわかりません

[solstice]

仮想マシンが一時停止(paused)になります。
修正します。

[sigsegv]

てことは
>しかし実行した直後には以下のような進行状況のまま固まってしまいます
の固まってしまうとは、dd コマンドが応答しないだけではなく Ubuntu自体が固まってしまうということなのですね？（この違いは重要）
ちょっと異常すぎですね。やっぱりSDカードの故障じゃないかなあ

[solstice]

今の状況だとオプション追加や設定変更など簡便な方法での解決方法に漕ぎ着けなさそうですね…

別のSDカードを購入して確かめてみます。
また、仮想マシンを新規作成して正常に処理できるか、準備に時間がかかりますが確認してみます。

Answer 1

別のSDカードを仮想マシンに認識させてコマンドを実行させたら正常に進行・完了しました

○原因
以前のSDカードでは例外なく固まっていた（仮想マシンが一時停止になっていた）のに対して、別のSDカードでは正常に処理が進行・完了したことから、以前のSDカードの初期不良と推測しています。
○解決方法
（以下の手順のうち1および2はVirtualBoxでSDカードを認識させる方法を参考に、VirtualBoxにおける方法を示す）

1. 既存のSDカードの認識を外す
   1-1:VirtualBoxManagerを管理者として実行し、仮想マシンからの割り当てを除去する
   1-2:VirtualBoxManagerの認識するハードディスクから該当のデバイスを削除する

   #該当するハードディスクのUUIDを調べる（VirtualBoxのインストールフォルダにて）
   .\VBoxManage.exe list hdds
   

   #UUIDを通してVirtualBoxManagerからハードディスクを取り除く（VirtualBoxのインストールフォルダにて）
   .\VBoxManage.exe closemedium disk the_UUID
   

   1-3.エクスプローラーなどからvmdkファイルを削除する
2. 新たなSDカードを認識させる
   2-1:新たなSDカードに対応するvmdkファイルを作成する

   #DeviceIDを調べる
   wmic diskdrive list brief
   

   #vmdkファイルを作成する（VirtualBoxのインストールフォルダにて）
   .\VBoxManage.exe internalcommands createrawvmdk -filename C:\sdcard.vmdk -rawdisk the_DeviceID
   

   2-2:VirtualBoxManagerを管理者として実行し、仮想マシンのハードディスクに該当するvmdkファイルを追加する
3. 目的のコマンドを実行する
   該当するディレクトリにて目的のコマンドを入力する

   $ cd raspberrypi3
   $ sudo dd if=rpi-basic-image-raspberrypi3.rpi-sdimg of=/dev/sdb bs=1M status=progress
   

   その結果、以下の出力が得られた

   164+0 records in
   164+0 records out
   171966464 bytes (172 MB, 164 MiB) copied, 12.4281 s, 13.8 MB/s
   

検証および原因特定に当たって、コメント・回答を介してsigsegv様ならびにgm300様からお力添えいただきました。ここに感謝の意を表します。

Answer 2

出力先を変更して、試してみましょう。オプションを極力減らして、例えばこのようにしてみます。

sudo dd if=conf.local of=/tmp/test.conf.local 

この結果、/tmp/test.conf.local が作成されるはずです。作成が確認できたら、次に、bs / status を追加してみます。
bsが必要とは思えませんが、不要でもない気がします。

「軽量なファイルでは完了しますが、ホストOS上からはファイルが確認できません。」が気になります。どのように確認されましたか？
cat /dev/sdb では確認できません。「軽量のファイル」の名前からしてmount もできないと思われます。

期待のコマンドが実行できない原因として思いつくのは、

1. /dev/sdb の実体が存在しない。sdb であるべきデバイス、この場合は2個目のSATA か、USB メモリが刺さっていない。
2. sdbは使用中で書き込めない。/dev/sdb のどこかがすでにmount されている。

1.の場合は、sudo fdisk /dev/sdb とかで調べることができます。
2.の場合は、mount で調べることができます。/dev/sdb、/dev/sdb1 がマウントされていないことを調べる。
他には、dmesg で何か問題が報告されていないか調べます。