元FLASHerです。
ウェブサイトの表現手法にとどまらず、動画コンテンツやゲームンテンツで大きなムーブメントを形成したFLASHが終焉の途にあるというのは、それを肴に1杯飲みに行きたいくらい悲しいです。
#####衰退の原因
FLASH衰退の原因は大きくは2つ
・スマートデバイスとの親和性
・セキュリティの脆弱性
です。
#####スマートデバイスとの親和性
インターネット利用を取り巻くライフスタイルの変化により、現段階でインターネットの閲覧端末におけるスマートフォンの割合が3割を超えており(年代別だと8割を優に超えている世代も)、今後もこの割合は増加しつづけるとされています。
この中で、スマートフォン登場当初こそ表現力の高さや開発の容易さから、Android端末ではFLASH対応がウリとして売られていた時期もあったりしましたが、FLASHコンテンツを再生させることで発生する消費電力の高さが、スマートデバイスにとって大きなデメリット材料として顕現してきました。
「AndroidスマホはiPhoneよりもバッテリーが持たない」の風評イメージが浸透していく中、AndroidがFLASHを見限る結果になったのは当然の流れだったと言えます。
かくして、両OSメーカーから見限られたことで、スマートフォンでのFLASHの役目は早々に終えることになりました。
#####セキュリティの脆弱性
スマートフォンOSに見限られたあとも、ストリーミング可能な動画プレイヤーとして、またはゲームプラットフォームとしての人気は根強く、FLASHの発展は続くとの期待もありました。
そこで問題になったのが、セキュリティ的な脆弱性です。
歴史的にFLASHの表現の進化は、パソコン上での権限拡張の進化とも言え、当時のFLASH Playerには、HTML+Javascriptでは到底実現出来ないような相当な権限が与えられていました。
そんな中、この肥大した権限を悪用した「ウェブサイトを閲覧しただけで特定のコードが実行されて、アプリケーションまたはパソコンそのものを乗っ取る」サイトが世の中を騒がせる事になります。
当然、開発元である macromedia → Adobe 共に、問題が上がるたびにセキュリティパッチを当ててその場を凌いできましたが、次々と報告が上がってくる脆弱性の指摘に、次第に後手後手の対策となっていきました。
そうなると、完全な安全性が確保できない時期が続くわけで、FLASHという技術を便利に使ってきたパソコン上のコンテンツメーカーやブラウザメーカーにとって、FLASH技術への見限りという結末に向かうのに充分な理由となりました。
いずれ終息に向かう事が分かっていたので、これが良いきっかけにされたとも言えます。
#####現在に至る
これに合わせるかのように、HTML5の策定と付帯技術であるcanvasのブラウザ対応が一気に進んだため、FLASH → HTML5+canvas の移行がスムーズに浸透して今に至るという感じです。
ちなみに、ソースコードが見られる云々は、ウェブ上にコンテンツを公開した以上当然見られるものなので、この事自体FLASHとHTML5(canvas)のリスク比較の対象ではありません。
このHTML5+canvasの技術はパソコン操作に関わる権限も厳密に策定され、FLASHが陥ったような轍は物理的に踏まないようになっています。セキュリティ的にも上位の技術と言えます。
バッドをするには、ログインかつ
こちらの条件を満たす必要があります。