公開鍵暗号方式で秘密鍵を配布するのはダメなんでしょうか？

Question

公開鍵暗号方式では

• 公開鍵で暗号化したものは秘密鍵でしか複合できない
• 秘密鍵で暗号化したものは公開鍵でしか複合できない

という２つの性質をもっていることがわかりました。
基本的に解説サイトを見ると「秘密鍵は自分で持ち、公開鍵を配布して運用する」といった記述をよく見かけます。
しかし、冒頭で挙げた２つの特徴を見る限り、公開鍵を自分で持って、秘密鍵を配布する、といった形でも大丈夫だと思うのですがどうなんでしょうか。

秘密鍵と公開鍵は単なる鍵という情報以外になにか異なった性質があるのでしょうか。

Answer 1

一方で暗号化して、他方で復号するという点では、どちらを公開してもよいと思うかもしれませんが、
２つの鍵には、差があります。

次のページを読んでみてください。

• 公開鍵暗号と電子署名の基礎知識 http://qiita.com/kunichiko/items/ef5efdb41611d6cf7775

...
RSAでは公開鍵と秘密鍵の２つの鍵を 素数の掛け算と素因数分解 の計算コストの差を利用して実現します。コンピュータは2つの整数の掛け算、A × B を計算するのは得意です。AとBが数百桁あったとしても、かなり短時間で計算できます。ところがその掛け算の結果 Cだけが手元にある場合に、それを素因数分解して元のAとBを特定するのは簡単でない場合があります。
...
この特徴を使って 秘密鍵から公開鍵を作るのは簡単だけど、公開鍵から秘密鍵を作るのは困難 という特徴をもった２つの鍵（非対称鍵）を作ります。
...
公開鍵から秘密鍵を作ることができない
...
秘密鍵から公開鍵を作ることができる
...
公開鍵のつもりで秘密鍵を相手に渡してしまった場合、確かに相手は手元の鍵で平文化できるのでうまく動いているように見えますが、実際にはその鍵は秘密鍵なので、それを手に入れた第三者は平文化用の鍵(公開鍵)を作れてしまい、 安全性が担保されていません。
...

Comments

[margalet]

ありがとうございました

[ikuwow]

公開鍵認証方式は対称性について説明されることが多くて、秘密鍵から公開鍵は簡単に作れるということは知りませんでした。大変勉強になりました。