classを使わず関数を並べただけの.pyファイルも、暗黙的に無名クラス定義みたいなものになっている
クラスが関数を束ねるもの、という視点でみるとそのような側面もありますが、Pythonではあまりそのようには考えません。事象の捉え方として以下、説明してみます。
- クラスをインポートしている
import クラス名 from pyファイル名
まず、記述順が逆です。
Python
1from 【パッケージまたはモジュール】 import 【名前】
Pythonの用語として、パッケージ、モジュール、という言葉がありますが、「パッケージ=ディレクトリ」、「モジュール= .pyファイル」だと思ってもらってOKです。
import
というのは、「現在のモジュールの名前空間に、別のパッケージまたはモジュールの名前空間から、名前を取り込む」という動作をします。つまり「現在の.pyファイル内に、別の.pyファイルやディレクトリ内で定義された名前を取り込む」ということです。
例えば、以下のように書きます。
from xml.etree import ElementTree
et = ElementTree.fromstring('<xml>hello</xml>')
これは実質的には、Python標準ライブラリの xml/etree.py
で定義されている ElementTree
という名前を現在の名前空間に取り込んで使用しています。
同じ事を以下のように書けます
import xml.etree
et = xml.etree.ElementTree.fromstring('<xml>hello</xml>')
これは実質的には、 xml
パッケージ以下にある etree.py
モジュールの名前 xml.etree
をフルネームで現在の名前空間に取り込んで、その名前の属性 ElementTree
を使用しています。
ElementTree は今回「たまたま」クラスでしたが、それは定数かもしれないし、関数かもしれません。クラスなのか関数なのか何なのかは、importの文脈では気にしません。
名前空間についてもう一つ例示します。最初の例の1行目
from xml.etree import ElementTree
これは以下と同義です。
import xml.etree
ElementTree = xml.etree.ElementTree
また、以下の2つも同義です。
from xml.etree import ElementTree as ET
と
import xml.etree
ET = xml.etree.ElementTree
Pythonはクラス必須ではないので、クラスにstaticメソッドを持たせる、ということをしなくても、名前空間とモジュールを使って同様のことが出来ます。そのほうがシンプルに理解できるでしょう。
また、モジュールとクラスは別の概念なので、「モジュールとは無名クラスのようなものだ」と捉えてしまうと別のところで混乱してしまう原因になりそうです。「モジュールはモジュールだ(.pyファイルだ)」とそのまま理解するのがよいでしょう。
モジュールとパッケージについては、Pythonチュートリアルの以下のページが参考になります。
http://docs.python.jp/3/tutorial/modules.html
また、名前空間については、以下のページが参考になります。
http://docs.python.jp/3/tutorial/classes.html#python-scopes-and-namespaces
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2017/01/20 01:35