NULLの定義が ((void*)0) となっているのですが、数字をvoid*にキャストするとなにを表してるのですか?
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少し回りくどい説明をしてみます。まずここから。
double d, *dp;
dp = 1000;
メモリのアドレスは整数値です。即ちポインタ変数は整数値を値として持ちます。ここでは「1000」という整数値を代入し、次のようにして1000番地のメモリをアクセスしたいのです。
d = *dp;
しかしコンパイラは「dp = 1000;」の所で警告(warning)を出します。
「ポインタ」と「整数」という、異なる型の間で代入が行われたからです。
因みに、私の手元のパソコンには3種類のCコンパイラがインストールされています。あるコンパイラは、ポインタ変数を64bit長, int型を32bit長としてコンパイルします。ビット長が異なる物同士ともなれば、無頓着に代入や比較をしたら問題を起こしかねませんから、警告は当然です。残りの2つのコンパイラは、ポインタ、int、どちらも32bit長なので互換性はあると言えますが、それでも警告を出しました。
アドレスと整数は、同じような情報に見えながらも、明確に区別すべきものです。
そこでキャストの出番。そのココロは「整数とポインタが違う事は承知している。でもここでは代入しても構わないから、数字の1000をdouble型が格納されるメモリのアドレスだと見なし、黙ってコンパイルしろ」。
dp = (double*)1000;
次に「void」。voidには「空(から)、無し、無効…」などの意味があります。
「void」がよく登場するのは関数定義です。二種類の指定に使われます。
- 関数の型が void。即ち、その関数は戻り値が無い。
- 関数の引数並びが void。即ち、その関数は引数を持たない。
そして、voidの3つ目の使い方が「void型ポインタ」。voidポインタ、汎用型ポインタとも呼びます。例えば
void *vp;
- そのポインタは型情報を持たない
通常のポインタは「アドレス」と「型」という、2つの情報を持ちます。例えば上の dp は、アドレスは1000番地、dpが指すメモリ(1000番地)はdouble型、という事です。一方、voidポインタには「型情報」が無く、「アドレスだけ」があります(なので、voidポインタでは、ポインタが指す先のデータを操作できない)。
vp に値をセットするなら次のようにします。
vp = (void*)1000;
このようなvoidポインタは、型が無いのが幸いして(?)、他の(何らかの型情報を持つ)ポインタとの間で互いに代入ができます(アドレスだけをやりとりできる。だから汎用型ポインタ)。例えば、
char *cp;
cp = dp;
は、キャスト無しの代入なので警告が出ますが、
vp = dp;
cp = vp;
としてvoidポインタを経由すればキャスト無しでも警告が出ません(普通はキャストするが)。
さらにvoidポインタは、型を持つポインタ変数との間で「アドレスの比較」にも使えます。
ここでようやく
#define NULL ((void*)0)
この0はvoid型ポインタにキャストしてあるので、単なる数字の0ではなく、
「アドレスの0番地(ただし型情報は無い)」という意味です(それを明確にしたくて、こう記述したのでしょう。尚、外側のカッコはプリプロセッサが展開した後で問題を起こさないためのガード)。
普通、0番地は特殊な場所です。通常のアプリケーションがアクセスするメモリではありません。ポインタ変数の値として「通常は取り得ない、特殊な値」が0だと言えます。そこで、ポインタを返す関数は異常値として0を返すものが多いのです。例えば fopen(), malloc() 等。
#include <stdio.h>
FILE fp;
fp = fopen(filename, openmode);
if (fp == ((void)0)) { /* オープンエラー処理… */
のように書ける、そこに「NULL」を使って
if (fp == NULL) { /* オープンエラー処理… */
と書こうというわけです。ここではFILE型ポインタとNULLを比較してますが、他の型のポインタでも問題なく比較ができます。
投稿2015/01/21 06:19
総合スコア1382
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