ダウンキャストでメソッド呼び出し時の挙動

Question

C++にてクラスをダウンキャストした時の挙動について疑問があるので質問いたします

hogeA
{
public:
void funcA(int a);

};

hogeB : public hogeA
{
public:
void funcA(int a, int b){ printf("%d %d",a,b); }
void funcB(){ printf("%d",member); }
int member;
};

{
...
hogeA hogea;

// ダウンキャストしてBのfuncAを呼び出し通る
(hogeB)hogea.funcA(1, 2);

// ダウンキャストしてBのfuncBを呼び出し member表示しようとしてBADACCESS
(hogeB)hogea.funcB();
}

hogeAとして生成しているのでfuncBでアクセスエラーが出るのはわかるのですが
funcAが呼び出せる理由がわかりませんダウンキャストして関数がOKな理由を教えてください

Answer 1

ダウンキャストが目的ならdynamic_castを使いましょう。
dynamic_castで書き直せば、そのコードはコンパイル通らないはずです。
（ダウンキャストになってないので）

(hogeB)hogeaのようなCライクなキャストはとりあえずなんでもかんでもキャストしてコンパイルを通していまうので、おかしなコードでも動いてしまいます（そして実行時にわけのわからないエラーを出すようになります）

ですので、慣れないうちは（できれば慣れてもずっと）C++ライクなキャストを使うようにしてください。
具体的には以下のようなものを使ってください。
第４１章 キャスト
dynamic_cast以外のcast

第４２章 ダウンキャスト
dynamic_castはこっち

Answer 2

こんにちは。

funcAが呼び出せる理由がわかりませんダウンキャストして関数がOKな理由を教えてください

funcAがhogeBのインスタンスをアクセスしていないからですね。
hogeBのインスタンスは存在していないので、アクセスすると落ちる可能性があります。（落ちることが保証されている訳ではないです。）
funcBは存在しないhogeBのインスタンス（今回の例ではmember）にアクセスしているので、今回は落ちたということです。

C++にてクラスをダウンキャストした時の挙動について疑問があるので質問いたします

ところで、今回の操作は、hogeA型の変数を直接hogeB型へ変換しているので、「ダウンキャスト」と呼んで良いものでしょうか? 通常は基底クラスへのポインタを派生クラスへのポインタへキャストすることをダウンキャストと呼ぶと思います。
やったことはないのですが、もしかすると、C言語型のキャストではなくてC++言語型のキャスト(static_cast<>やdynamic_cast<>)を使えばビルド・エラーになるかも知れません。

Answer 3

継承関係がないのでダウンキャストになってないと思うんですけど...

Answer 4

クラス宣言部分がおかしいですが、class hogeB : public hogeAと書かれているものとして読んでおきます（そうでなくても結果は一緒ですが）。

そして、変換不能なはずのクラスに変換した場合に起きるのは未定義の動作です。何かの都合で「たまたま動いてしまう」こともありえます。特に、「仮想関数でない」かつ「メンバ変数にアクセスしない」メソッドを呼んだ場合、デタラメにキャストしたオブジェクトにアクセスする必要がないので、動いてしまう…ということなのかもしれません。

とはいえ、動いたのはあくまで**「たまたま」に過ぎません**。「未定義の動作」=「何が起きても文句が言えない」状態なので、このようなコードは（実験で動かす以外には）書いてはいけません。

Answer 5

逆アセンブルすると、よくわかりますよ。なぜなのか。