python の with は明示的にデストラクタを実行するのか

Question

Python におけるファイルのclose について (https://teratail.com/questions/39109)が、最終的に
「素直に with 等を使って close() させるようにコーディングします。」
という結論になっていたのですが、以下の疑問が浮かびました:

with を使えば変数スコープが絞られるため、withブロックを抜ける際に with_item に記載された変数に格納されたオブジェクトがガーベージコレクト対象になる、というのは理解できます。

ガーベージコレクタが参照カウント方式であれば、その時点で即座に解放されるのかと思いますが、
ガーベージコレクタが参照カウンタ方式とは異なる方式 (マークアンドスイープ方式?) である場合でも、withではその時点で即座に開放されることは保証されているのでしょうか。

もしその保証がないなら、冒頭の質問において、withだろうが関数だろうが違いはないのかなーと思いまして。

[参照したもの]

• Python: ファイルオブジェクトのクローズについて
• 3.4.10. With Statement Context Managers
• (Pypyの)GC(ガベージコレクション)戦略に関連する違い

Answer 1

withの理解/用法が少し間違っているように思います。

withは__enter__()されたものは__exit__()されることを保証しているだけで、GCに回収されるかどうかは関係ありませんし、それに頼るべきではありません。open()とwithを併用するのは、__exit__()でclose()してくれると期待されているからです。

3.1. オブジェクト、値、および型
「オブジェクトが到達不能になったときに即座に終了処理されることに頼らないでください (ですからファイルは必ず明示的に閉じてください)」
「Do not depend on immediate finalization of objects when they become unreachable (so you should always close files explicitly).」

Comments

[matobaa]

はい、「GCに頼るな」という点は理解しています。

ファイルオブジェクトの寿命 (ガーベージコレクタで消える)と、ファイルオブジェクトがつかんでいるファイルディスクリプタの寿命(close()で消える) は必ずしも一致しないだろう、と予想していました。
そのうえで、with は離脱時に close() を呼ぶことを保証しているのだろうか、すなわち、「__exit__() が close() する」という挙動は仕様なのか単なる実装にすぎないのかというところが疑問点でした。

Pythonドキュメントを追いかけたところ、
http://docs.python.jp/2/library/stdtypes.html#file.close
に「Python 2.5 から with 文を使えばこのメソッドを直接呼び出す必要はなくなりました。たとえば、以下のコードは f を with ブロックを抜ける際に自動的に閉じます」と明示されていたのを見つけました。保証されているようなので安心しました。

まとめると、
「with 離脱時、デストラクタを呼ぶことは保証されていないが、ファイルオブジェクトの close() を呼ぶことは保証されている。」
と理解しました。
回答いただき、ありがとうございます。