scipy.signal.decimate()を使っても時間信号の波形に変化が見られません。

Question

前提・実現したいこと

wavファイルを読み込み、scipy.signal.decimate()を用いてLPF込みの間引きを行いダウンサンプリング前後でグラフを比較してみました。
今回この関数を使った理由は、機械学習でフィルタ処理の効果について調べてまして、LPFのカットオフ周波数を考えたりせずフィルタ処理を行えると思ったからです。

発生している問題

時間信号での間引き前後の比較を行うと、見た目は全く変わらず、
周波数信号での間引き前後の比較を行うと、低周波数域が大幅に削減された状態になった。

terateilの都合上、プロット画像をお見せすることができませんが、低周波数域が大幅にカットされても、時間信号でグラフにあまり変化が見られないものでしょうか。

該当のソースコード

import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
import sys
import scipy.io.wavfile
from scipy.io.wavfile import write
from scipy.io.wavfile import read
from scipy.fftpack import rfft,irfft,fftfreq
from scipy import signal

##音声ファイル読み込み##
args = sys.argv
wav_filename = args[1]
rate, data = scipy.io.wavfile.read(wav_filename)
time = np.arange(0,data.shape[0]/rate,1/rate) #時間軸作成

print(len(time))
print(len(data))
print("data_MAX:",np.max(data))
print("data_min:",np.min(data))


#dataを高速フーリエ変換
fft_data = np.fft.fft(data)
freqList = np.fft.fftfreq(data.shape[0], 1.0/rate) #周波数取得

fft_data = fft_data/22050 #サンプル数/2


######################      scipy.signal.decimate      #############################
data_d = signal.decimate(data, 10)  # 間引き
rate_d = rate/10 #間引き後のサンプリング周波数
time_d = np.arange(0,data_d.shape[0]/rate_d,1/rate_d) #間引き後の時間軸

print("data_d:",len(data_d))
print("time_d:",len(time_d))
print("data_d_MAX:",np.max(data_d))
print("data_d_min:",np.min(data_d))

#dataを高速フーリエ変換
fft_data_d = np.fft.fft(data_d)
freqList_d = np.fft.fftfreq(data_d.shape[0], 1.0/rate_d) #周波数取得

fft_data_d = fft_data_d/22050 #サンプル数/2

######################################################################################



########################      グラフ表示      ##########################################
fig = plt.figure(figsize=(10.0, 4.0))
plt.rcParams['font.family'] = 'Times New Roman'
plt.rcParams['font.size'] = 12

#データプロット
#時間信号(before)
plt.subplot(211)
plt.plot(time,data,color='g')  # 単純間引きの時間波形
plt.plot(time_d,data_d,'darkorange')  # decimate()による間引きの時間波形
plt.xlim(0,5)
plt.xlabel("Time", fontsize=12)
plt.ylabel("Signal", fontsize=12)
plt.grid()
plt.legend(['before decimation','filtered decimation'], loc=1)

#周波数信号(before)
plt.subplot(212)
plt.plot(freqList, np.abs(fft_data),color='g')
plt.plot(freqList_d, np.abs(fft_data_d),color='darkorange')
plt.xlim(0, 5000) 
plt.xlabel('Frequency', fontsize=12)
plt.ylabel('Amplitude', fontsize=12)
plt.grid()
leg = plt.legend(loc=1, fontsize=15)
plt.legend(['before decimation','filtered decimation'], loc=1)

plt.show()
plt.close()

試したこと

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

ここにより詳細な情報を記載してください。

Comments

[jbpb0]

> 時間信号での間引き前後の比較を行うと、見た目は全く変わらず

グラフの横軸の範囲を、間引き前の元データが30〜50個くらいしか表示されないくらいの範囲に設定して、間引き前/後のデータをグラフに重ね書きして比べてみたら、データの一個一個が見えるので間引きの効果が分かると思います

[jbpb0]

> 周波数信号での間引き前後の比較を行うと、低周波数域が大幅に削減された状態になった。

間引きでデータ数が減ってるのに、

> fft_data = fft_data/22050 #サンプル数/2

と

> fft_data_d = fft_data_d/22050 #サンプル数/2

の割り算の分母が同じだからです

データを1/10に間引いた場合は、後者の割り算の分母は前者の約1/10になりますけど、そうしてないので間引いたデータの振幅が割り算後に1/10になってしまいます

コード中に数値を書くと、上記のような間違いをしやすくなるし、元の音声データを変えた時とか、どれくらい間引きするかを変えた時とかに、数値を書き換えるのを忘れて間違うことも起きやすくなるので、数値を書かずに「data.shape[0]」と「data_d.shape[0]」を使うようにコードを変える方がいいですよ

[iface]

回答ありがとうございます。

上記の方法で時間信号を確認したところしっかり間引きされていることを確認することができました。

[iface]

コードを数値で書くと間違えやすくなってしまうことがわかりました。
> fft_data = fft_data/22050 #サンプル数/2
　→fft_data = fft_data / rate / 2

> fft_data_d = fft_data_d/22050 #サンプル数/2
　→fft_data_d = fft_data_d / rate_d / 2

と変換しました。

周波数信号もbeforeとほぼ同じ形になりました。

[iface]

jbpb0様
いつもありがとうございます。
ベストアンサーにさせていただきたいので回答の方にお願い致します。

[iface]

こちらの方法で間引き前とほぼ同じ振幅を得ることができました。ありがとうございました。

Answer 1

時間信号での間引き前後の比較を行うと、見た目は全く変わらず

グラフの横軸の範囲を、間引き前の元データが30〜50個くらいしか表示されないくらいの範囲に設定して、間引き前/後のデータをグラフに重ね書きして比べてみたら、データの一個一個が見えるので間引きの効果が分かると思います

　.

周波数信号での間引き前後の比較を行うと、低周波数域が大幅に削減された状態になった。

間引きでデータ数が減ってるのに、

fft_data = fft_data/22050 #サンプル数/2

と

fft_data_d = fft_data_d/22050 #サンプル数/2

の割り算の分母が同じだからです

データを1/10に間引いた場合は、後者の割り算の分母は前者の約1/10になりますけど、そうしてないので間引いたデータの振幅が割り算後に1/10になってしまいます