C言語の文字列コピーした時に起きる領域重複のエラーをRustで実現したい

Question

前提・実現したいこと

C言語でエラーになるコードと同じ挙動をrustでも実現したい
C言語でstrcpyしたときにコピー元とコピー先の領域が重複することで起きるセグフォエラー
rustではコンパイラが検出してくれるはず...ということを確かめたい

C言語で文字列コピーを使った領域の重複

以下のコードはstrの先頭アドレスの場所から一つずらした場所に文字列をコピーすることで
あえて領域を重複させて不具合を出させるコードです。

#include<stdio.h>

void strcpy(char *dst, char *src){
        int i = 0;
        while(src[i] != '\0'){
                dst[i] = src[i];
                i++;
        }
}

int main(void){
        char str[] = "Hello!";
        //char str2[10];
        strcpy(str +1, str);
        printf("%s\n", str);

        return 0;
}

上記のコードの結果

segmentation fault (core dumped)

rustでの実現方法

上記のC言語のコードのように、文字列の先頭アドレスから一つずらしたところにコピーして、領域をあえて重複させたい。
以下はとりあえず途中のコード

fn main() {
    let s=String::from("Hello");
    strcpy(&s);
}

fn strcpy(s: &String) -> usize{
    while i !=
}

• コピー元から一つずらしたところにコピーするやり方がわからない

　（clone使う？コピーする関数作ればいい？）

どのようにして上記のC言語のようなコードをrustで実現できるのか教えていただきたいです

Answer 1

なるべく元のCと同じになるように書いてみました。
実行すると同じくSegmentation faultするはずです。
（ちなみにSegmentation faultする理由は領域が重複しているからではなく、
strcpyの停止条件である'\0'がコピーによって消えてしまうので停止しなくなって
無限にコピーを行ってしまい、どこかで不正なアドレスへの書き込みになるためだと思います）

ソースコード中の unsafe と書かれた部分がコンパイラのチェックがかかる部分で、
1か所でも unsafe を外すとコンパイルエラーとなります。

use std::ffi::CStr;

// &CStr はRustにおけるゼロ終端文字列への参照（C言語版の char * 相当）
fn strcpy(dst: &CStr, src: &CStr) {
    // &CStr はインデックスアクセスできないのでバイト配列 &[u8] に変換
    let src = src.to_bytes_with_nul();
    let dst = dst.to_bytes_with_nul();

    // dst へはそのままでは書き込めないので書き込めるように変更
    // 不変な参照を可変な参照に変換することはRustにおいても未定義動作なので
    // unsafeを使ってもコンパイルが通らない
    // #[allow(mutable_transmutes)] でチェックを回避する
    #[allow(mutable_transmutes)]
    let dst = unsafe { std::mem::transmute::<&[u8], &mut [u8]>(dst) };
    let dst = unsafe { std::slice::from_raw_parts_mut(dst.as_mut_ptr(), dst.len()) };

    // src[i] などとすると、配列の境界チェックがかかってしまいSegmentation faultしなくなる
    // get_unchecked(i) として境界チェックを回避
    let mut i = 0;
    while unsafe { *src.get_unchecked(i) != 0 } {
        unsafe {
            let d = dst.get_unchecked_mut(i);
            *d = *src.get_unchecked(i);
        }
        i += 1;
    }
}

fn main() {
    // バイナリのdataセグメントに置かれたデータ
    const HELLO: &str = "Hello";

    // スタック上にコピーして &CStr を作成
    // C言語版の char str[] = "Hello!"; に相当
    let mut s = [0u8; HELLO.len() + 1];
    for (p, c) in s.iter_mut().zip(HELLO.bytes()) {
        *p = c;
    }
    let s = unsafe { CStr::from_bytes_with_nul_unchecked(&s) };

    // ポインタを1つずらしたものから書き込み先の &CStr を作成
    // C言語版の str +1 に相当
    let s_ptr = s.as_ptr();
    let d_ptr = unsafe { s_ptr.offset(1) };
    let d = unsafe { CStr::from_ptr(d_ptr) };

    dbg!(s_ptr);
    dbg!(d_ptr);
    strcpy(d, s);
    dbg!(&s);
    dbg!(&d);
}