前提
それぞれのnpm scriptsの内容を踏まえて、それぞれの目的が
message:js
: 開発時にsrc
配下のjsファイルが編集されるたびにコンパイルする
message:css
: 開発時にsrc
配下のscssファイルが編集されるたびにコンパイルする
message
: 上記2個のnpm-scriptsを同時に動かして、開発時にjs/scssのどちらかが編集されるたびに適切にコンパイルする
という想定で回答します。
対応方法例(作業的にわかりやすいもの)
次の2個を実施する必要があります。
- 1回だけ:
package.json
内のmessage
の定義に-p
オプションをつける
- 都度:
npm run message
実行後に、scss
ファイルを何もせずに保存だけする
diff
1- "message": "npm-run-all message:*"
2+ "message": "npm-run-all -p message:*"
解説
※手元の挙動確認を前提にした原因説明です
wp-scripts startの挙動について
message:js
で呼び出しているこのコマンドは、
- --output-pathで指定した出力先フォルダをまっ更にして
- 指定したファイルをコンパイルしして
- 指定したファイルに変更が無いかを監視し続ける
いうものです。
つまり、1回限りのコンパイルコマンドではないため、利用者側が止めない限りは終了しません。
node-sass
こちらは通常だと1回だけSCSSファイルをCSSにコンパイルするものです。
ただし、-w
オプションが指定されているため、こちらも指定したファイルに変化がないかを監視し続けます。
npm-run-allの挙動について
npm-run-all
はパラメータなしに呼び出すと、順番に並んでいるコマンドを順番に実行します。
前述の通りmessage:js
で定義しているコマンドはファイルを監視し続けるタイプのもののため、Ctrl-C
などで自分の手で止める必要が出てきます。
しかしこの状況下でCtrl-C
でプロセスを止めても、npm-run-all
へのプロセス終了シグナルにしかならないようです。
そのため、「message:js
が終了→続けてmessage:css
を実行」という流れにはなりません。
message:js
の中身がbuild
フォルダをまっさらにしてしまう関係上、仮に順番をきちんと定義してもcssが生成されることはありません。(最初の回答が正しくない理由がここです)
そこで、どちらのプロセスも同時に動いて、それぞれの監視をしてもらう必要があります。
こういった用途などのためにnpm-run-all
には-p
という並列実行を行うパラメータがあります。
npm-run-all -p
での挙動概要と、毎回CSSの保存が必要な理由
message:*
のそれぞれで定義したコマンドはいずれも「コンパイルして監視する」ものです。
これらを-p
で同時に実行することで、それぞれの変更を検知してコンパイルが動くようになります。
ただし、並列実行のためにどちらが先に最初のコンパイルをするかが不明であり、message:js
が最初にbuildフォルダをまっさらにしてしまうため、何かしらの形式でscss側に変更を検知させてコンパイルし直させる必要があります。
※これは直接的な編集である必要はなく、ファイルをエディタで開いて何もせずCtrl-S
で保存すれば問題ないはずです
余談
回答例として上記のことを書いてはみたものの、「message
実行のたびにscssと何もしなくていいから保存だけする」のはあまり効率出来ではないです。
(「作業的にわかりやすいもの」と注釈をつけたのはこれが理由です)
もし余裕があるのであれば、wp-scriptsが参照可能なwebpack.config.js
に変更を加えて、scssのビルドもwp-scriptsに任せるようにすることを推奨したいです。
※wp-scripts内でsassコンパイルまでしようとしていそうなサイト例
バッドをするには、ログインかつ
こちらの条件を満たす必要があります。
2021/07/24 07:05
2021/07/24 13:28