htonl / ntohl を使ってホストバイトオーダーを求める

Question

前提・実現したいこと

Ubuntu20.10(Dockerコンテナ)上でホストバイトオーダーを求めようと考えました。一般的にはシェルで簡単に求められると思うのですが、今回はhtonl / ntohl を使って判別するケースを考えたいです。また、ホストはx86_64であるためリトルエンディアンであると前提します。

該当のソースコード

// main.c
#include <stdio.h>
#include <netinet/in.h>


int main() {
    unsigned int x = 0xAABBCCDD;
    // htonlはネットワークバイトオーダー(ビッグエンディアン)に
    // ntohlはネットワークバイトオーダーの値をホストのエンディアンに変換する
    // すなわち htonl(x) == ntohl(x) であればホストバイトオーダーはビッグエンディアンである
    printf("ホストバイトオーダーは");
    if (htonl(x) == ntohl(x)) {
        printf("big endian\n");
    } else {
        printf("little endian\n");
    }
}

実行結果

root@a6bb7bfe96dd:~# gcc main.c 
root@a6bb7bfe96dd:~# ./a.out 
ホストバイトオーダーはbig endian

上記プログラムからはビッグエンディアンであると言われます。

何が問題なのか？

同ホスト上でodコマンドを使ってエンディアンを求めると、リトルエンディアンであることが確認されます。私が該当のソースコードに書いたコードはホストがビッグエンディアンという結果を出していることが今回の問題です。

root@a6bb7bfe96dd:~#  echo -n "1234ABCD" | od -t x
0000000 34333231 44434241
0000010

同様に下記のエンディアンを求めるプログラムからもリトルエンディアンであると言われます。

#include <stdio.h>

int main() {
    int x = 1;   // 0x00000001
    printf("ホストバイトオーダーは");
    if (*(char *)&x ){
        printf("little endian\n");
    } else {
        printf("big endian\n");
    }
}

Answer 1

そもそも、x86(やx64)はリトルエンディアンです

---

ネットワークオーダはビッグエンディアンです。

ホストがビッグエンディアンの場合
htonl　　なにもしない
ntohl なにもしない
なので、htonl(x) ==ntohl(x) は成立する

ホストがリトルエンディアンの場合
htonl リトル＞ビッグの変換
ntohl ビッグ＞リトルの変換、がかかる
はやいはなし、どっちの関数もエンディアン変換のために同じ操作をしてしまっている、
ため、htonl(x) ==ntohl(x) は成立してしまいますね

Comments

[self-taught-cs]

はい、それは存じ上げております。私の質問が言葉足らずで申し訳ないのですが今回着目したいのは「エンディアンがどちらか」ではなく「"該当のソースコード"は何が良くないのか、或いは私の仮説はどう違うのか」が知りたいのです。

[y_waiwai]

他の回答で、あなたのコードの間違ったところは指摘されとります。
あとなにを聞きたいんでしょうか。

[y_waiwai]

追記しました

Answer 2

if (htonl(x) == ntohl(x)) {

if (htonl(x) == x) {

ではないですか?

Comments

[68user]

hton と ntoh は、どんな環境でも片方がスワップする・もう片方は何もしない
という関係性であるわけで、それぞれに同じ引数を与えても結果が一致することはいのでは、
と考えました。

[self-taught-cs]

ビッグエンディアンのホストである場合、 hton / ntoh はともに何もしないと思っているのですが間違っていますか？(恐らく間違っているとは思うのですが...

[hidezzz]

ソースコードに以下の行を入れて表示された値を確認してみてください。

printf( "x=%x htonl(x)=%x ntohl(x)=%x\n", x, htonl(x), ntohl(x) );

リトルエンディアンでもビッグエンディアンでも、htonl(x) == ntohl(x)になります。
x=aabbccdd htonl(x)=ddccbbaa ntohl(x)=ddccbbaa

[68user]

ああすみません間違えておりました。適当な回答して失礼しました。

補足は大間違いでしたが、コードの指摘はたまたまあっておりました、という状況ですね。

誤：if (htonl(x) == ntohl(x)) {
正：if (htonl(x) == x) {
正：if (ntohl(x) == x) {

Answer 3

2バイト以上のデータがメモリ上に展開されているときの並びと、それが8*Nビットの変数として扱うときの並びの意識に混乱があると推察しての回答です。本筋の回答は既にいただいていますので、補足程度になりますが。

まず、質問者さんのコードをもとに必要な情報を追加出力するようにしたものです。

// main.c
#include <stdio.h>
#include <netinet/in.h>

int main() {
    unsigned int x = 0xAABBCCDD;

    // htonsはネットワークバイトオーダー(ビッグエンディアン)に
    // ntohsはネットワークバイトオーダーの値をホストのエンディアンに変換する
    // すなわち htons(x) == ntohs(x) であればホストバイトオーダーはビッグエンディアンである
    printf("ホストバイトオーダーは");
    if (htonl(x) == ntohl(x)) {
        printf("big endian\n");
    } else {
        printf("little endian\n");
    }

    const unsigned char *pc = (const unsigned char *)&x;
    for (int i = 0; i < sizeof(x); i++) {
        printf("%02X ", *pc++);
    }
    printf("\n");
    unsigned int v1 = htonl(x);
    unsigned int v2 = ntohl(x);
    printf("sizeof(unsigned int)=%ld, htonl=0x%08X, ntohl=0x%08X\n",
        sizeof(unsigned int), v1, v2);
}

これを実行すると以下のようになります。(「ホストバイトオーダーはbig endian」と誤判断する問題はそのままです）

$ gcc -Wall t1.c -o t1

$ ./t1
ホストバイトオーダーはbig endian
DD CC BB AA
sizeof(unsigned int)=4, htonl=0xDDCCBBAA, ntohl=0xDDCCBBAA

$

unsigned int x = 0xAABBCCDDの値は、リトルエンディアンのホスト環境ではメモリ上にunsigned char[] a1 = {0xDD, 0xCC, 0xBB, 0xAA}のように収まっています。htonlではホストのバイトオーダーをネットワークバイトオーダーに直すわけですから、32ビットの変数で見るとき、言い換えると32ビットレジスタにロードされたときの値として0xDDCCBBAAになります。これは、リトルエンディアンのホストでメモリ上に収めるとひっくり返ってunsigned char a2[] = {0xAA, 0xBB, 0xCC, 0xDD}になります。

対して、リトルエンディアンのホスト環境では0xAABBCCDDの32ビット値をntohlを通すと0xDDCCBBAAになります。これは、0xDDCCBBAAはビッグエンディアンのホスト環境ではメモリ上に収められた値として、見た目のイメージそのまま、unsigned char a3[] = {0xDD, 0xCC, 0xBB, 0xAA}になるからです。

ネットワークバイトオーダーの必要性としては、ネットワーク上に流れてくる構造体データを直列のデータストリームとみて、ホストのメモリ上に収め、それぞれのメンバーのバイト長を考慮し、参照する際の必要に応じて変換させると考えると良いです。

Comments

[dodox86]

リトルエンディアンのホスト環境において:
1. htonlの関数の立場からすると、入力の0xAABBCCDDをネットワークバイトオーダーにするために出力が0xDDCCBBAAになる。
2. ntohlの関数の立場からすると、入力の0xAABBCCDDをネットワークバイトオーダーとして扱うから、出力が0xDDCCBBAAになる。
。。。とのようなまとめで、htonlとntohlの動きが理解できるでしょうか。