ROS2のパブリックネットワーク通信の方法を教えてください。

Question

ROS2のアプリケーションで、クラウドサーバーと通信したいと考えています。

ROS2ではDDSが採用されており、ローカルネットワーク内での機器間通信がサポートされていますが、この仕組みを利用して、パブリックネットワーク上のクラウドサーバーと通信を行うことは可能でしょうか？
もし可能であれば、どのような設定を行えば実現できるでしょうか？

それとも、パブリックネットワーク通信を行うためにはROS2の機能とは別に、自分でHTTP RESTやMQTTの通信を実装するしかないでしょうか。

利用しているROS2のバージョンは、Dashing Diademata です。

Answer 1

すみません、質問意図を勘違いしていました。

「DDSプロトコルでクラウドと通信ができるか」という質問であると理解しましたので、再度回答します。

回答としては、「技術的には可能であるが、基本的には推奨しない」です。

DDSは、高速性・リアルタイム性・設定レスなどの特徴を持つIoT向け通信プロトコルですが、その特徴からローカルネットワークでの通信が得意であり、インターネット超えの通信は不得意です。インターネット超えの手段はあるようですが、通信プロトコルの市場性からDDSをサービスとして提供しているクラウドは無く、自分でクラウドサーバー上に個別構築する必要があります。その手間をかけるなら、普及した利用形態にならって、ローカル側でDDSをMQTT等のプロトコルに変換し、クラウドと接続するのがよいと思います。

Comments

[tkw]

ありがとうございます！
あまりそのような情報がないことからうすうす雰囲気は感じていましたが、明快に回答いただけたおかげで確信が持てました。
現行のMQTT実装を中心に、開発を進めたいと思います！

Answer 2

mqtt通信そのものは、ローカルサーバとクラウドサーバの区別はありません。

ただし、いくつかの観点で、ローカルサーバの方が、通信が成立しやすいです。
(1)インターネット出口のファイアウォールやProxyでmqtt通信に対応していない場合が多い。
(2)クライアント（今回はROS2）側のメッセージフォーマットに、クラウドサーバが必ずしも対応しているとは限らない。
(3)クライアント側とクラウドサーバ側で、認証方式が異なる場合がある。

ローカルサーバであれば、(1)は該当しませんし、(2)(3)はクライアントにあわせてカスタマイズすることが可能です。よってローカルサーバを置くことを推奨しているものと思います。逆に、(1)(2)(3)をクリアすることができるかどうかが、クラウドサーバと直接通信するための必要条件です。

なお、AWSでの接続事例が記事になっています。AWSのmqttブローカであるAWS IoTを経由して、AWS RoboMakerというROS向けベータサービスを利用しています。
https://qiita.com/nmatsui/items/6db8c46ddf3ebc709fa4

Comments

[tkw]

ご回答いただき、どうもありがとうございます。

ご提示いただいた記事を拝見したところ、ロボット側に paho-mqtt ライブラリをインストールして、MQTTクライアントを実装しているようですね。
つまり、ROS2の内部通信機能(DDS)ではなく、MQTTを独自実装してクラウドサーバーと通信していると解釈しました。

実は、私もすでに同様の方法でROS2ノードにMQTTクライアントを実装しているのですが、ROS2の標準的な機能でパブリックネットワークとの通信が実現できるなら、そちらのほうがいいかな？と思い、質問させていただいた次第です。