Python3 Tkinter コンボボックスのリスト表示について

Question

コンボボックスでリストを表示させる時、ほとんどはエントリの下側にリストが表示されます。

ただ、どういった条件で発生するかまで分かりませんが、エントリの上側にリストが表示されることがあります。

どういった条件で発生するのでしょうか？

またtkinterで上下を指定することは可能でしょうか？

Answer 1

一応やってみました。解説は前の回答を参照してください。

style.configure("TCombobox", popup=1) の部分を True, False で上下指定できます。

※注意点とデメリット、tk内部の関数を上書きしているので、
Python(に付随するtcl/tk)のアップデート等により期待通りに動かなくなる可能性もあります。

調べるコスト、Tcl/Tkの学習コスト、後々の保守等を考えると、
Python上で１から期待通りの動作をするComboboxを実装した方が良いかもしれません。

TCL_HOOK_PLACEPOPDOWN = """
proc ttk::combobox::PlacePopdown {cb popdown} {
    set x [winfo rootx $cb]
    set y [winfo rooty $cb]
    set w [winfo width $cb]
    set h [winfo height $cb]
    set postoffset [ttk::style lookup TCombobox -postoffset {} {0 0 0 0}]
    set popup [ttk::style lookup TCombobox -popup {} {0}]
    foreach var {x y w h} delta $postoffset {
        incr $var $delta
    }

    set H [winfo reqheight $popdown]

    if {$y + $h + $H > [winfo screenheight $popdown]} {
        set Y [expr {$y - $H}]
    } else {
        set Y [expr {$y + $h}]
    }
    if {$popup == 1} {
        set Y [expr {$y - $H}]
    }

    wm geometry $popdown ${w}x${H}+${x}+${Y}
}
"""


import tkinter as tk
from tkinter import ttk

root = tk.Tk()
style = ttk.Style()
style.configure("TCombobox", popup=1)

cb = ttk.Combobox(root, values=["A","B","C"], style="TCombobox")
cb.tk.eval(TCL_HOOK_PLACEPOPDOWN)
cb.pack(fill=tk.BOTH, expand=1)

root.mainloop()

Answer 2

ウィンドウがディスプレイの下の方に配置されていて、リストを下方向に出すと
画面に表示しきれないときに上向きのポップアップになります。

またtkinterで上下を指定することは可能でしょうか？

手段はあると思いますが、そういった細かな内部の制御をするのは難しくなります。
オプションで簡単に指定できるかという意味では、NOです。

---

Pythonのtkinterライブラリは、
tcl/tk (TCLという言語のtkライブラリ) をPythonから操る形で実装されていて、
tkinterで提供されている以外の事をしようとすると、
ライブラリ内部のtkを制御するtclでのコマンドを調べる必要が出てきます。

• python の tkinter/ttk.py の Combobox クラスを調べても情報は何もありません。
• tck/tk の library/ttk/combobox.tcl を調べます。

ポップダウンの座標を計算している部分のコード抜粋

※ Pythonではありません。TCLという言語です。

## PlacePopdown --
#	Set popdown window geometry.
#
# @@@TODO: factor with menubutton::PostPosition
#
proc ttk::combobox::PlacePopdown {cb popdown} {
    set x [winfo rootx $cb]
    set y [winfo rooty $cb]
    set w [winfo width $cb]
    set h [winfo height $cb]
    set postoffset [ttk::style lookup TCombobox -postoffset {} {0 0 0 0}]
    foreach var {x y w h} delta $postoffset {
        incr $var $delta
    }

    set H [winfo reqheight $popdown]
    if {$y + $h + $H > [winfo screenheight $popdown]} {
        set Y [expr {$y - $H}]
    } else {
        set Y [expr {$y + $h}]
    }
    wm geometry $popdown ${w}x${H}+${x}+${Y}
}

上か下かを決めているのは、

    set H [winfo reqheight $popdown]
    if {$y + $h + $H > [winfo screenheight $popdown]} {
        set Y [expr {$y - $H}]
    } else {
        set Y [expr {$y + $h}]
    }

リストの縦幅(H)とスクリーンの縦幅を調べて、
その後の set Y で表示する Y座標で上か下かを決めています。

スタイルを使って座標を指定

set postoffset [ttk::style lookup TCombobox -postoffset {} {0 0 0 0}]

という部分がありますが、ここに ttk.Style を通じてオプションを渡せます。
但し、座標はリストの縦幅に応じて自分で計算する必要あり。（下のサンプルコードでは固定値）

ちょっとした簡単な事でも、コードは複雑になりがちです。

import tkinter as tk
from tkinter import ttk

root = tk.Tk()
style = ttk.Style()
style.configure("TCombobox", postoffset=(0,-60,0,0))
comboBox = ttk.Combobox(root, values=["A","B","C"], style="TCombobox")
comboBox.pack(fill=tk.BOTH, expand=1)
root.mainloop()