ポインタの参照渡しの理由

Question

関数にポインタの参照を渡す場合と、ポインタを直で渡す場合、
ポインタの指す先を変えられるかどうかが異なる点は理解しています。

しかし、例えばrosのコールバック関数にはboost::shared_ptrのconst参照を渡します。

typedef boost::shared_ptr<const std_msgs::String> std_msgs::String::ConstPtr
void callback(const std_msgs::String::ConstPtr& msg)

この場合、const参照であることでmsgの指す先を変えられないようにして、
boost::shard_ptr<const std_msg::String>でmsgの内容を書き換えられない様になっていると思うのですが、
std_msgs::String::ConstPtrをそのまま渡さないのはなぜでしょうか？

sharedポインタのコピーオーバヘッドを避けている？様にも見えますが、
ポインタのコピーオーバヘッドがそこまで大きいとは思えません。
こういったコーディングは何を目的としているのでしょうか？

Answer 1

コピーのオーバーヘッドを避けるためです。
shared_ptrはスマートポインターであり、ポインターではありませんので、コピーの処理が入ってしまいます。

Answer 2

shared_ptrは参照カウントで実装されていますので、コピーすると参照カウントが変化します。

一時的に使って参照カウントを変える必要がないなら、const &で渡してコピー（=参照カウントの変化）を避けるのが合理的です。

Comments

[maisumakun]

特に、shared_ptrはスレッドセーフが保証されていますので、コピー時の参照カウントの変化がロックなどを巻き起こす可能性も否定できません。不要なコピーは減らす必要があります。

[HikuichiSan]

ありがとうございます。スマートポインタは普通のポインタとは分けて考える必要があるのですね。