Iteratorパターン（デザインパターン）と.NetのGenericの違い

Question

オブジェクト指向の勉強の一環としてGofのデザインパターンを
C#でサンプルプログラミング中です。

その中で、Iteratorパターン（並び替え）がありますが、
Iteratorパターンと.NetにあるListやGeneric機能の違いが分かりません。

ListにもGeericにもSortメソッドや、Indexからピンポイントでの値取得も可能です。

何か考え違いしていますでしょうか。
また、もっとIteratorパターンにはもっと大きなメリットがあるのでしょうか。

宜しくお願いします。

Answer 1

こんにちは。

Iteratorパターンと.NetにあるListやGeneric機能の違いが分かりません。

Iteratorパターンは、「要素を枚挙するためのインターフェース」を定義し、このインターフェースを継承したコンテナの要素を枚挙する場合は常に同じ使い方（インターフェース）でできるようにするという考え方です。
Genericsは、異なる型でも同じアルゴリズムで取り扱えるケースについて「型」をバラメータとして与えることで、異なる型に対して同じアルゴリズムを適用させるための仕組みです。

つまり、Iteratorパターンはインターフェースを共通化することで使い方を統一するという考え方で、Genericsは実装をなんども書かなくて良くする仕組みです。

さて、List<T>には両方が使われてますね。
IEnumerable<T>が「要素を枚挙するためのインターフェース」のC#における実装です。これを継承しているので、Listを使う人はIEnumerable<T>インターフェースに従ってList内の要素を枚挙できます。
また、List<T>はT型のデータを保持できます。追加／削除等のアルゴリズムは型Tが異なっても同じアルゴリズムで対応できるのでGenericsで実装されてます。

IEnumerable<T>インターフェースを継承しているGenericsクラスで良く使われるものにDictionary<TKey, TValue>もありますね。List<T>とDictionary<TKey, TValue>ではデータの使い方が異なるので同じアルゴリズムで実装できないため、異なるGenericsクラスで実装されてます。
しかし、使う人はListを使う時と同じ方法で要素を枚挙できます。

Answer 2

デザインパターンは、アルゴリズムではありません。
なので、Iteratorパターンも並べ替えではありません。
一言で言うと「複数のオブジェクトを順番に辿り処理していく」という内容のものです。
どのような順番で辿るのかは、Iteratorの実装によります。
データ構造を変更する訳ではありませんので、並べ替え処理ではありません。

Answer 3

遅くなりましたが以下のように理解しました。
・「複数のオブジェクトを順番に辿り処理していく」を何度も実装しないためにIteraterパターンを用いる。
・定義したインターフェースを型パラメータとする事で、そのインターフェイスを継承した様々な型をIteraterの対象とする。
・更にオブジェクトの集合体から「順番に辿り処理していく」を分離させると、巡り順が汎用的であり対象も様々の型とする、事ができる。

こんな感じでどうでしょうか。

Answer 4

こんにちは。

間違ってませんよ。
List<T>はIEnumerableを実装しています。
C#でイテレータを実装する場合は上記インターフェイスを使用します。
なのでList<T>はIteratorなクラスです。

ただし、GenericはList<T>でいうTの部分です。
GenericではないIterator実装も当然ありますので混同しないほうが良いでしょう。

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＜追記＞
誤りがありました。
StripeさんがおっしゃっているようにIteratorパターンはインターフェイスを提供する意味で使うもので、中身の実装（順番とか並び替えとか）に焦点をあてたものではありません。
そうした中で「間違ってませんよ」と回答してしまったのは不適切だったかも。訂正します。

Answer 5

デザインパターンは、何らかの処理やデータ構造などを設計するときの「典型例」に名前を付けたものなので、実際にC#などのクラスライブラリに実装されているクラスとの機能の違いを比較することは、あまり意味がありません。

なかなか説明するのは難しいのですが、デザインパターンは、GoFたちが「こういう処理をするにはこういう設計にすればなんとなく良さそうな感じだよね」というものをサンプルコード付きでまとめたものです。一方のC#のクラスライブラリは、マイクロソフトが「こういう処理をするにはこのクラスが必要だ」と考えて作ったものです。
つまり、両者は目的も考え方も違います。同じように見えるのは、最初に書いたようにIteratorパターンが「典型例」だからです。

もっとIteratorパターンにはもっと大きなメリットがあるのでしょうか。

ないです。あまり深く考えてはいけません。自分がC#で何か作ろうとして、それがListやGenericでできることであればそれを使えば良いです。もしListやGenericできないことなら、Iteratorパターンは、おそらく参考にはなりません。

とはいえ、ある処理をどう設計/実装するかの勉強には良い教材だと思います。Listクラスは中身を見ることができないので、Iteratorパターンの方は「設計の勉強になる」という点がメリットかもしれません。