python リストの要素が勝手に書き換わってしまう？

Question

python2.7.6 (in macOS) で、例えば

A = [ [1,1,1] ]

A.append(A[-1]) #直前の要素をコピー。
A[-1][2] = 5    #コピーしてできた要素を一部書き換える。コピー元要素は書き換わってほしくない。
print A

というコードがあったとします。
このコードを実行したときの期待出力は

[[1, 1, 1], [1, 1, 5]]

なのですが、実際には

[[1, 1, 5], [1, 1, 5]]

となります。
なぜ、書き換えるつもりのない要素（例えばA[0]）まで書き換わってしまっているのでしょうか？

よろしくお願いします。

Answer 1

リストは参照型のオブジェクトなので、普通に代入するとコピーではなく同じオブジェクトへの参照になっちゃいますね。

下記のようにcopyメソッドを利用すれば、ご希望の動作になると思います。

import copy

A = [ [1,1,1] ]

A.append(copy.copy(A[-1])) #直前の要素をコピー。
A[-1][2] = 5    #コピーしてできた要素を一部書き換える。コピー元要素は書き換わってほしくない。
print A
コード

深いコピーというのもありますので、参考までにリファレンスを。

http://docs.python.jp/2/library/copy.html

Answer 2

A.append(A[-1]) の代わりに、 A.append(list(A[-1])) とすれば望みの動作になりますよ。

--追記--

a=[1,1,1]
b=a
a[2]=5
print a,b

とすると、[1,1,5] [1,1,5] と表示されるかと思います。一方

c=[1,1,1]
d=[1,1,1]
c[2]=5
print c,d

なら [1,1,5] [1,1,1] になるはずです。

e=[1,1,1]
f=list(e)
c[2]=5
print e,f

も [1,1,5] [1,1,1] になるはずです。
上記例では a と b には同じ実体のリストが入っているのに対して
cとd には別のリスト(ただし内容は同じ)が入っているということです。
list(e) というのは内容が同じだけど別実体のリストを新たに作ることになるため、
c,d と e,f は同じ結果になります。

提示された例を少し書き換えてみます。

a = [1,1,1]
A = [ a ]
A.append(A[-1]) #直前の要素をコピー。
A[-1][2] = 5    #コピーしてできた要素を一部書き換える。コピー元要素は書き換わってほしくない。
a[1]=3
print A

とすると、 [[1,3,5],[1,3,5]]と表示されるかと 思います。

つまり、この例では、a も A[0] も後から追加した A[1] も同じ一つの実体のリストを指しているということです。

Comments

[Pdcs]

三名の方々、ご回答ありがとうございます。
list() もしくは copy.copy() を使うことで解決しました。

質問欄に書き込んだコードは実はかなり簡略化したものでして、もう少し追加でお聞きしたいことがあります。別スレッドにてまた質問させていただきます。

Answer 3

すでにhiro-kさんとMeganezaruさんが良い回答をなさっているので，私は補足だけ．

A = [ [1,1,1] ]

この時点で作成されたインスタンスは，[1,1,1]というリストと，このリストへの参照を格納するリストAです．
このリストに

A.append(A[-1])

したときに，[1,1,1]という新しいインスタンスがappendされるのではなく，最初に作ったリスト[1,1,1]への参照がappendされているわけです．
それに対して，hiro-kさんのコード

A.append(list(A[-1]))

というのは，最初に作った[1,1,1]というリストと同じ中身を持つ新しいインスタンスを作成して，そのインスタンスへの参照をAにappendしていることになります．
Meganezaruさんのコード

A.append(copy.copy(A[-1]))

も，最終的に行っていることは同じです．

参照のコピーなのか，インスタンスのコピーなのか，オブジェクト指向言語では注意深く区別する必要があります．