PyQt5:プロットする領域を拡大・縮小したい

Question

PyQt5を使用してグラフ上に点をプロットしたいと思っております。
PyQtを使用して作成したウィンドウ上に、描画用の領域を作成し、その上に点を打ちたいと思っております。
現在、描画用の領域は作成できており、その上に罫線と点を打つことはできています。

しかし、点を打つために使用しているデータが非常に細かい小数点の値であり、かつとても近い値同士であるため、drawPointメソッドを使用して点を打つと、それが複数打てているのか一つしか打てていないのかもわかりません。非常に小さな点が一つだけ見ている状態です。

そこで、座標平面の縮尺を変更して、複数の点が見えるようにすることはできないのでしょうか？

質問自体がわかりにくいかと思いますが、ご教示くださいますと幸いです。

Answer 1

drawPoint は点の大きさの指定等はできないので難しいです。

QGraphicsScene と QGraphicsView を使うのはどうでしょうか？

• QGraphicsView の scale() 関数で倍率を指定すると、QGraphicsScene に描画されているアイテムが自動でスケールされて表示されます。
• イベントを拾えば、マウスホイールで倍率をグリグリ変えたりできます。
• 点の描画は addPoint() のような関数はないので、addEllipse() で行います。

サンプルコード

PyQt の環境がないためC++ のコードになりますが、Qt の　API は基本同じだと思います。

#include "mainwindow.h"
#include "ui_mainwindow.h"

#include <random>

#include <QGraphicsScale>

MainWindow::MainWindow(QWidget *parent)
    : QMainWindow(parent), ui(new Ui::MainWindow)
{
    ui->setupUi(this);
    // シーンを作成する。
    QGraphicsScene *scene = new QGraphicsScene();
    // シーンを QGraphcsView に設定する。
    ui->graphicsView->setScene(scene);

    // アンチエイリアス設定
    ui->graphicsView->setRenderHints(
        QPainter::Antialiasing | QPainter::SmoothPixmapTransform
        | QPainter::HighQualityAntialiasing);

    // [0, 100] の一様分布に従う点 (x, y) を 100 個描画する。
    std::random_device device;
    std::mt19937 engine(device());
    std::uniform_real_distribution<> dist(0, 100);

    for (int i = 0; i < 100; i++) {
        double x = dist(engine);
        double y = dist(engine);
        scene->addEllipse(x, y, 1, 1, QPen(Qt::blue), QBrush(Qt::blue));
    }
}

MainWindow::~MainWindow()
{
    delete ui;
}

void MainWindow::on_doublePushButton_clicked()
{
    // スケール変更
    ui->graphicsView->resetMatrix()
    ui->graphicsView->scale(2, 2);
}

void MainWindow::on_halfPushButton_clicked()
{
    // スケール変更
    ui->graphicsView->resetMatrix()
    ui->graphicsView->scale(0.5, 0.5);
}

void MainWindow::on_DefaultPushButton_clicked()
{
    // スケール変更
    ui->graphicsView->resetMatrix()
}

#ifndef MAINWINDOW_H
#define MAINWINDOW_H

#include <QMainWindow>

namespace Ui
{
class MainWindow;
}

class MainWindow : public QMainWindow
{
    Q_OBJECT

  public:
    explicit MainWindow(QWidget *parent = 0);
    ~MainWindow();

  private slots:
    void on_doublePushButton_clicked();
    void on_halfPushButton_clicked();
    void on_DefaultPushButton_clicked();

  private:
    Ui::MainWindow *ui;
};

#endif  // MAINWINDOW_H

Comments

[Ykkykk]

ご回答いただきありがとうございます。
こんなに丁寧にまた詳細にコードまでご提示いただき本当に感謝しております。
こちらのコードを参考にもう少し考えてみたいと思います。

[Ykkykk]

何度も申し訳ないのですが、ご覧になられておりましたらご回答下されば幸いです。
ご提示いただきましたコードの中に「x1」をする部分がありますが、これは等倍する（最初の縮尺に戻す）という処理なのでしょうか？
仮に2倍に拡大してから1倍にしても2倍のまま変わらないのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか？
PyQtの環境でscale(1,1)を指定しても変わらなかったので、等倍する方法をお教え頂ければ、と思い、再度コメントいたしました。

[tiitoi]

ドキュメントを確認したところ、今現在のスケールを (sx, sy) 倍する意味だったので、これでは等倍にならないですね。

```
void QGraphicsView::scale(qreal sx, qreal sy)
```
Scales the current view transformation by (sx, sy).

元のスケールから 0.5倍、等倍、2倍したい場合は、変換行列を単位行列に戻す (つまり、なにも変換してない状態) resetMatrix() があるので、これを使うといいでしょう。
回答を修正しました。

[Ykkykk]

再度ご回答いただきありがとうございます。
こちらのresetMatrix()なのですが、
'QGraphicsView' object has no attribute 'resetMatrix'
というAttributeErrorが返されてしまいます。
環境の問題なのでしょうか？

[Ykkykk]

resetMatrix()ではAttributeErrorが出ますが、resetTransform()を使用すると等倍することができました！