C++のlistで、pushしたクラスのメンバ関数から、自分を殺したい

Question

前提・実現したいこと

listにpushしたクラスを、メンバ関数内で自殺させたいのですが、出来ません。
どうすればこれを実現出来るのでしょうか？

また、調べていて思ったのですが、これ仮に削除出来ても、イテレータのループの所で問題が起きるのでしょうか？
その場合は、どのように対処すればいいのでしょうか？

発生している問題・エラーメッセージ

重大度レベル	コード	説明	プロジェクト	ファイル	行	抑制状態
エラー	C2678	二項演算子 '==': 型 'cEnemy' の左オペランドを扱う演算子が見つかりません (または変換できません) (新しい動作; ヘルプを参照)。	ConsoleTest	c:\program files (x86)\microsoft visual studio\2017\community\vc\tools\msvc\14.13.26128\include\list	1548	

該当のソースコード

#include<iostream>
#include<list>

class cEnemy {
public:
	void F();
};

std::list<cEnemy> TestList;

int main() {
	TestList.push_back(cEnemy());
	TestList.push_back(cEnemy());
	TestList.push_back(cEnemy());

	for (auto IT = TestList.begin(); IT != TestList.end(); IT++) {
		IT->F();
	}

	return 0;
}

void cEnemy::F() {
	//画面外に出たら、殺す
	if (true) {
		TestList.remove(*this);
	}
}

試したこと

「C2678」でグーグル検索
「C++ list　自分　削除」でグーグル検索

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

OS:Windows10
コンパイラ：VisualStudio2017
言語：C++

Answer 1

こんにちは。

そのコードの場合、TestList.remove(*this);の呼び出しの中で、cEnemyのデストラクタが呼ばれます。
つまり、remove()から返ってきた時点で、thisがあらぬところを指しています。
非常に危険なプログラミングですので、できるだけ避けた方が良いです。
F()は削除するかどうかのみ返却し、戻ってきてからremoveすることをお勧めします。

次に、コンテナを枚挙するループの中でコンテナの要素を削除するとハマることが非常に多いです。
これもお勧めしませんが、各種stlコンテナでのループ中の要素の削除に対処例がありました。

なお、std::remove_ifを使うのでも良いのですが、削除するべき要素を先頭に集める際にstd::listでもコピー（ムーブ対応したクラスならムーブ）するのでちょっと頭痛いかも。

Answer 2

自殺するオブジェクトが自分が住んでるビルをハードコーディングして部屋ごと爆破するのは
なんというか迷惑な気がする。

案1. 死体掃除業者を呼ぶ

#include<iostream>
#include<list>

class cEnemy {
    bool alive = true;
public:
    bool isAlive() const;
    void F();
};

std::list<cEnemy> TestList;

int main() {
    TestList.push_back(cEnemy());
    TestList.push_back(cEnemy());
    TestList.push_back(cEnemy());

    for (auto IT = TestList.begin(); IT != TestList.end(); IT++) {
        IT->F(); // 殺す
    }
    std::cout << TestList.size() << std::endl;
    // お片付け
    TestList.remove_if([](const cEnemy& e){return !e.isAlive();});
    std::cout << TestList.size() << std::endl;
    return 0;
}

void cEnemy::F() {
    //画面外に出たら、殺す
    if (true) {
      alive = false; // 死にました
    }
}
bool cEnemy::isAlive() const{return alive;}

案2. ビル(list)に管理人を雇ってそいつに命令する。

class cEnemy {
    bool alive = true;
public:
    bool isAlive() const;
    bool F();
};

class cEnemyManager {
public:
    std::list<cEnemy> TestList;
    void remove_if_F();
}

void cEnemyManager::remove_if_F(){
    TestList.remove_if(
      [](cEnemy& e){return e.F();}
    );
}
bool cEnemy::F() {
    //画面外に出たら、殺す
    if (true) {
      alive = false; // 死にました
      return true;
    }
    return false;
}

Comments

[sadora39]

回答してくれた皆さんありがとうございました。
とても参考になりました。
この方の案1を使いたいと思います。

Answer 3

メンバ関数内で自殺

とありますが、このためには当該メソッド内で以下のことができなければなりません。
0. 画面外であることの判定
0. 当該リストからの自身を除外
0. 自身の使用するメモリ領域の解放

本課題の場合、２番目についてはグローバル変数なので可能ですが、一般にこれらの要件を満たすことは結構難しいです（とくに３番目）。もちろん完全に不可能というわけではありませんが、要素側で自殺するよりも、リスト側に機能追加するアプローチを考えた方が楽だと思います。

Answer 4

vector<T>::remove はコンテナの中から等しい要素を探して削除するので、
等しい(==)か否かが判定できにゃならんです。

#include<iostream>
#include<list>

class cEnemy {
    int id_;
public:
    cEnemy(int id) : id_(id) {}
    ~cEnemy() { std::cout << id_ << ": dead\n"; }
    int id() const { return id_; }
    void F();
};

// 等しければtrue
inline bool operator==(const cEnemy& x, const cEnemy& y) {
  return x.id() == y.id();
}

std::list<cEnemy> TestList;

int main() {
    TestList.emplace_back(0);
    TestList.emplace_back(1);
    TestList.emplace_back(2);

    // コンテナから削除されるかもしれんので、iteratorは使えない
    while ( !TestList.empty() ) {
        TestList.back().F();
    }

    return 0;
}

void cEnemy::F() {
    //画面外に出たら、殺す
    if (true) {
        TestList.remove(*this);
    }
}

...とはいえこんな危ういコードは書くべきではない。
自分自身を抹殺するより、殺し屋を雇うが吉かと。