【GAS】IF 複数分岐時のコード記載方法

Question

前提

スプレッドシートファイルの中に以下の２つのシートがあります。

①転記元シート

②(ひな形)転記先シート

GASで次の処理をさせたいです。
□処理1：②のシートをコピーし、③当月分シートを作成
□処理2：①の内容を③のシートにコピー
処理が完了したら、処理証跡として③のシートにタイムスタンプを追記

実現したいこと

スプレッドシートファイルの中に当月シートが存在しているか否かで
処理を条件分岐させたいです。

●存在していない
→処理1+2を実行

●存在している
ポップアップMsgを表示
転記処理を「継続」する(OK)か「中止」する(CANCEL)かを
ユーザーに選択させる。

OKクリックの場合
処理2を実行

キャンセルクリックの場合
「処理終了」のポップアップを表示させ、何も行わず、
そのまま処理終了

発生している問題・エラーメッセージ

現コードだと「存在している」場合の処理は走る。

しかし、「存在していない」場合がうまくいかない。
「OK」クリックすると処理1は走るが、処理2が行われず終了。

(参考) 存在していない」場合の処理結果

処理1に続けて、処理2も行わせたいのですが、
どこを、どのように修正すればよいのかがわかりません。

<質問1 >
修正方法のアドバイスが欲しいです。

<質問2>
キャンセルボタンクリック時で処理終了の際、return　
と書きましたが　returnの使い方あっていますか?
return、continue、breakの使い分け方がよくわかりません。
(if、forでは、breakは使わない??)
どのように使い分けをすればよいかもレクチャーしてほしいです。　　　　　

該当のソースコード

以下、全文記載します。

function inport_Test() {
  const ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
  const fromSheet = ss.getSheetByName("転記元");
  const tempSheet = ss.getSheetByName("[ひな形]転記先");
  const mySheetName = "2022年9月分";
  const tosheet = ss.getSheetByName(mySheetName);

  //▼条件分岐：当月分シートが作成されているか
  //(trueの場合)ファイル内に当月分シートがない場合
  //★うまくいかない★　処理1しか行われない。処理2もさせたい。
    if (tosheet === null) {

    //▼処理1：当日分の転記先シートを作成
    //転記先シートをコピーし、新シートを一番左に作成
    //新シートのシート名を変更
    const newSheet = tempSheet.copyTo(ss).activate();
    ss.moveActiveSheet(0);
    newSheet.setName(mySheetName);
  }
  //▼ファイル内に当月分シートがある場合(falseの場合)
  //処理をつつげる(OK)　or 処理中止(cancel)のポップアップ表示
  else {
    const res = Browser.msgBox("当月分シートは作成済です。\\n　転記処理を続けますか?", Browser.Buttons.OK_CANCEL);

  //▼「OK」ボタンをクリックの場合
  //処理2から実施
    if (res === "ok") {
      //「元シート(fromSheet)」のデータあり最終行取得
      //C列にデータあり行で判定
      const fromLastRow = fromSheet.getRange(fromSheet.getMaxRows(), 3).getNextDataCell(SpreadsheetApp.Direction.UP).getRow();　//6が正解
      const fromtargetRows = fromLastRow - 3
      console.log("fromLastRow " + fromLastRow);　//　6が正解  
      console.log("fromtargetRows " + fromtargetRows);　//　3が正解

      //▼処理2：データ転記処理
      //<処理2-1>転記元データの取得
      //「元シート(fromSheet)」の「項目3(B列)」～「項目2(I列)」の内容を
      //二次元配列(mydetaRange)として取得
      //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)  
      const mydetaRange = fromSheet.getRange(4, 2, fromtargetRows, 8).getValues();
      console.log("mydetaRange" + mydetaRange);

      for (let r = 0; r <= fromtargetRows - 1; r++) {
        //配列(mydetaRange)で取得した内容のうち転記したい項目
        //[行インデックス][列インデックス] 
        let deta3 = mydetaRange[r][0];
        let deta4 = mydetaRange[r][1];
        let deta5 = mydetaRange[r][2];
        let deta6 = mydetaRange[r][3];
        let deta7 = mydetaRange[r][4];
        let deta8 = mydetaRange[r][5];
        let deta1 = mydetaRange[r][6];
        let deta2 = mydetaRange[r][7];
        console.log(deta3);

        //<処理2-2>「転記先シート(toSheet)」に配列データを転記
        //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)
        //B列に項目1(deta1)を転記
        const mySheet = ss.getSheetByName("転記先");
        const copydeta1 = tosheet.getRange(4 + r, 2, 1, 1).setValue(deta1);
        const copydeta2 = tosheet.getRange(4 + r, 3, 1, 1).setValue(deta2);
        const copydeta3 = tosheet.getRange(4 + r, 4, 1, 1).setValue(deta3);
        const copydeta4 = tosheet.getRange(4 + r, 5, 1, 1).setValue(deta4);
        const copydeta5 = tosheet.getRange(4 + r, 6, 1, 1).setValue(deta5);
        const copydeta6 = tosheet.getRange(4 + r, 7, 1, 1).setValue(deta6);
        const copydeta7 = tosheet.getRange(4 + r, 8, 1, 1).setValue(deta7);
        const copydeta8 = tosheet.getRange(4 + r, 9, 1, 1).setValue(deta8);

        //<処理2-3>タイムスタンプの追記
        //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)
        //J列にタイムスタンプを転記
        const timeStamp = new Date();
        const setTimestamp = tosheet.getRange(4 + r, 10, 1, 1).setValue(timeStamp);

      }
      tosheet.activate();
      Browser.msgBox("データ転記処理が完了しました。");
    }
    //「キャンセル」ボタンをクリックの場合
    //転記処理終了
    if (res === "cancel") {
      Browser.msgBox("転記処理を中止します。");
      return;
    }
  }
}

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

回答は本日中でなくてもよいです。

非エンジニアビギナーです。
次回から自力解決できるようになりたいので、非エンジニアビギナー
でも理解できるレベルでの解説をいただけると助かります。
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

Answer 1

ポップアップ表示→「OKならば処理をさせる」という流れではなく
ポップアップ表示→ キャンセルならばreturnして終了
という流れに変えればよいのではないでしょうか。

現状は

    if (tosheet === null) {
      処理１
    } else {
      const res = ＜ポップアップ表示、OKかキャンセル＞
      if (res === "ok") {
        処理２
      }
    }
    if (res === "cancel") {
      Browser.msgBox("転記処理を中止します。");
      return;
    }
  }
}

となっています。これを
修正後は

    if (tosheet === null) { 
      処理１
    } else {
      const res = ＜ポップアップ表示、OKかキャンセル＞
      if (res === "cancel") {
        Browser.msgBox("転記処理を中止します。");
        return;
      }
    } 
    処理２
  }
}

とします。

もっと単純化すると
現状は

    if (tosheet === null) {
      処理１
    } else {
      popup表示：
      if (OKを押したか？) {
        →OK なら 処理２を実行
      }
    }

となっているため処理１と処理２は少なくともどちらか一方しか実行されません。（もちろん処理２は OK を押したときにしか実行されません）

これを

    if (tosheet === null) {
      処理１
    } else {
      popup表示：
      if (キャンセルを押したか？) {
          → キャンセルなら終了
      }
    }
    処理２を実行

という形にすることで、
・当月シートが存在しなければ、処理１と処理２が実行される。
・当月シートが存在する場合は、ポップアップが表示され、キャンセルを押せば終了、OK を押せば処理２が実行される。
というようになります。

全体は下記になります

function inport_Test() {
  const ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
  const fromSheet = ss.getSheetByName("転記元");
  const tempSheet = ss.getSheetByName("[ひな形]転記先");
  const mySheetName = "2022年9月分";
  const tosheet = ss.getSheetByName(mySheetName);

  //▼条件分岐：当月分シートが作成されているか
  //(trueの場合)ファイル内に当月分シートがない場合
  //★うまくいかない★　処理1しか行われない。処理2もさせたい。
  if (tosheet === null) {

    //▼処理1：当日分の転記先シートを作成
    //転記先シートをコピーし、新シートを一番左に作成
    //新シートのシート名を変更
    const newSheet = tempSheet.copyTo(ss).activate();
    ss.moveActiveSheet(0);
    newSheet.setName(mySheetName);
  }
  //▼ファイル内に当月分シートがある場合(falseの場合)
  // ポップアップ表示 
  else {
    const res = Browser.msgBox("当月分シートは作成済です。\\n　転記処理を続けますか?", Browser.Buttons.OK_CANCEL);
    //「キャンセル」ボタンをクリックの場合
    // 転記処理終了
    if (res === "cancel") {
      Browser.msgBox("転記処理を中止します。");
      return;
    }
  }
  //▼「OK」ボタンをクリックの場合
  //処理2から実施

  //「元シート(fromSheet)」のデータあり最終行取得
  //C列にデータあり行で判定
  const fromLastRow = fromSheet.getRange(fromSheet.getMaxRows(), 3).getNextDataCell(SpreadsheetApp.Direction.UP).getRow();　//6が正解
  const fromtargetRows = fromLastRow - 3
  console.log("fromLastRow " + fromLastRow);　//　6が正解  
  console.log("fromtargetRows " + fromtargetRows);　//　3が正解

  //▼処理2：データ転記処理
  //<処理2-1>転記元データの取得
  //「元シート(fromSheet)」の「項目3(B列)」～「項目2(I列)」の内容を
  //二次元配列(mydetaRange)として取得
  //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)  
  const mydetaRange = fromSheet.getRange(4, 2, fromtargetRows, 8).getValues();
  console.log("mydetaRange" + mydetaRange);

  for (let r = 0; r <= fromtargetRows - 1; r++) {
    //配列(mydetaRange)で取得した内容のうち転記したい項目
    //[行インデックス][列インデックス] 
    let deta3 = mydetaRange[r][0];
    let deta4 = mydetaRange[r][1];
    let deta5 = mydetaRange[r][2];
    let deta6 = mydetaRange[r][3];
    let deta7 = mydetaRange[r][4];
    let deta8 = mydetaRange[r][5];
    let deta1 = mydetaRange[r][6];
    let deta2 = mydetaRange[r][7];
    console.log(deta3);

    //<処理2-2>「転記先シート(toSheet)」に配列データを転記
    //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)
    //B列に項目1(deta1)を転記
    const mySheet = ss.getSheetByName("転記先");
    const copydeta1 = tosheet.getRange(4 + r, 2, 1, 1).setValue(deta1);
    const copydeta2 = tosheet.getRange(4 + r, 3, 1, 1).setValue(deta2);
    const copydeta3 = tosheet.getRange(4 + r, 4, 1, 1).setValue(deta3);
    const copydeta4 = tosheet.getRange(4 + r, 5, 1, 1).setValue(deta4);
    const copydeta5 = tosheet.getRange(4 + r, 6, 1, 1).setValue(deta5);
    const copydeta6 = tosheet.getRange(4 + r, 7, 1, 1).setValue(deta6);
    const copydeta7 = tosheet.getRange(4 + r, 8, 1, 1).setValue(deta7);
    const copydeta8 = tosheet.getRange(4 + r, 9, 1, 1).setValue(deta8);

    //<処理2-3>タイムスタンプの追記
    //getRange(●行、▲列、■行分、◆列分)
    //J列にタイムスタンプを転記
    const timeStamp = new Date();
    const setTimestamp = tosheet.getRange(4 + r, 10, 1, 1).setValue(timeStamp);

  }
  tosheet.activate();
  Browser.msgBox("データ転記処理が完了しました。");
}

---

<質問2>
キャンセルボタンクリック時で処理終了の際、return　
と書きましたが　returnの使い方あっていますか?

→特に問題ないと思います。

(if、forでは、breakは使わない??)

if では breakは使いません。

for では途中で直近の内側のループを抜けるときに break を使います。ただし break を使った場合、必ずしも関数を脱出するとは限りません。
一方、for の途中で return すると、直ちに関数を脱出します。

Comments

[donguriko]

qnoirさま
お忙しい中、早々の回答・解説ありがとうございます。
<質問1>
「if (tosheet === null) {
処理１
}
～キャンセルを押したか？→ キャンセルなら終了～
処理２を実行」
という流れにする発想、全然浮かばなかったです。。。

処理分岐を考える際、何か「考えたのコツ」のようなものはありますか?
こうしたひらめきは、(持前のセンス、によるところも大きいかとは
思いますが、、、)経験と場数を重ねて身に着けていくしかないでしょうか?

<質問2>
・breakの使い方のレクチャーありがとうございます。
・forで使用する場合、returnの方が確実にループを抜けられるので
　使うなら returnの方がよい、ということですね。
　return　を使っていきたいと思います。

いつも丁寧な解説本当にありがとうございます。
qnoirさまに教えていただいた内容、自分のモノにしていきたいと思います。
お忙しい中レクチャーありがとうございました。(感謝)

[退会済みユーザー]

１．今回の解決のヒントにしたのは、「条件分岐は早期にreturn したほうがよい」（終了条件/関数から脱出する条件を先に書く）という経験則のようなものです。

「コードをすっきりさせる」とか、「リファクタリング」「リーダブルコード（読みやすいコード）」というキーワードで調べると結構でてきます。
https://zenn.dev/media_engine/articles/early_return
https://qiita.com/komekome111/items/af010f60b6da52a7a90c

（繰り返しになりますが、今回はコードの可読性というより処理順序そのものが問題なので、上記の経験則は直接当てはまるものではないですが、解決にあたってヒントにはなっています）

他のことも「リファクタリング」「リーダブルコード」などのキーワードでいろいろ検索してみるとよいと思います。

２．複雑な条件分岐になりそうなときは、いきなりコードを書くのではなく、処理の流れを（手描きでいいので）図（フローチャート）を使って書いてみる、というやり方もあります。
フローチャートで、[実行したい内容]と[条件] [分岐] を組み合わせてコードの流れを可視化することで、「どのようなコード（条件分岐）にすればいいのか」が見えやすくなる場合もあります。

・あとは場数と思います。

[donguriko]

qnoirさま
アドバイスありがとうございます。
最初の頃よりは、自分で検索して、前進できるようにはなってきた
もののまだまだなので、検索ワード、知識の広げ方のアドバイスを
いただけて大変助かります。
GAS本のように、理解が追い付かず途中で心折れそうになってしまう
かもしれませんが、少しずつ知識を広げてみようと思います。

条件分岐は頭の中だけで考えていると段々混乱してきて
迷走してしまいがちなので、早速可視化、早速やってみたいと思います。
お忙しい中、具体的なアドバイス本当にありがとうございました。