ご指摘のように、クライアントサイドレンダリング(CSR)に比べてSSRが必ず速くなるというものではないと思います。「SSRはCSRに比べて高速化のための手段が多い」というのが正確なところかと思います。
ちょっと古い記事になりますが、SSRを使った高速化の内容と、どこが高速になるかが以下の記事に書かれています。
Server Side Renderingについて知るべきこと。Server Side Renderingとは何か? それによって何が改善されるのか?(前編) ng-japan 2017 - Publickey
この記事では、ページを開いて初期の画面表示がされるがまだJavaScript等は完全にロードさせておらず操作はできない状態(First Meaningful Piaint)までの時間が早いとされてます。SPA(CSR)だとJavaScriptが完全にロードされるまではまったく表示がされないですし、SPAだとサイト全体のHTMLがJavaScriptの形で初回にロードされるので、JavaScriptのロードは結構重たい処理です。すなわち、初回の表示に時間が掛かるわけですが、SSRでそれを解決しようということですね。
しかし、SSRであっても、レンダリングのためにやるべき処理は変わらないじゃないか、という疑問だと思います。
確かにそうなのですが、
- 高性能なサーバーを用意することで高速化する
- ウェブサーバーとAPIサーバーの間の通信が高速なので遅延を減らせる
- JavaScriptを分割することによるロード時間の短縮
- レンダリング結果のキャッシュ
- 最初に見える範囲だけServer Side Renderingをして、スクロールしないと見えないところはClient Side Renderingする
などで高速化を果たしています。
ということで、SSRにしただけで初回表示が高速になるわけではなく、SSRを採用した上でソフト的、ハード的なリソースを投入して高速化していることになります。ユーザーの端末の性能はサイト運営者側ではどうしようもありませんが、サイト側のハードウェアは投資次第で改善できるので、資力に余裕がある場合はSSRが有望ということですね。
一方、チューニングにリソースを割けないとか、サーバーの性能に限界がある等の場合はSPA(CSR)でよいのではないかと思います。
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