Native VLANとは、「タグ無しで送受信するVLAN-IDをいくつにするか」の設定です。
ルータはNative VLAN 10ですので、L2SWとの通信では以下のような処理が行われます。
- VLAN10であればタグを付けずにフレームを転送する
- タグ無しのフレームを受信した場合、VLAN10として扱う (※)
(※) 例えばサーバやAPからルータ宛にタグ無しのARP Requestが届いたとき、ルータはVLAN-10と紐づくサブインターフェースの情報でARP Replyを返します
L2SWのNative VLANの動きも同様です。
ルータでNative VLAN 10を設定し、L2SWではNative VLANを設定しない (つまりタグ無しのVLANをVLAN-ID 1として扱う) と、少々不思議な挙動になります。
Native VLAN 1のL2SWは、以下のような動きになります。
- タグ無しのフレームを受け取るとVLAN 1と解釈する
- VLAN1のフレームをタグ付けせずにルータに送信する
どういうことかというと、ルータがVLAN10として送ったタグ無しのフレームがL2SWではタグ無しのVLAN1として受信されます。
その通信は、VLAN1のサーバやAPには届きますが、VLAN10のサーバやAPには届きません。
このように、タグ無しであることを利用することでVLAN-IDを「変換」したいときにNative VLANをルータ〜L2SW間で非対称にして使うものと理解しています。
このような非対称なNative VLANの設計はかなり特殊で、理由がなければ避けた方が無難とも思います。
問題集でこのような構成にした意図は、正直よくわかりません...。
上記状況ですと、L2スイッチはvlanタグがつかないデータは送られないため、ネイティブvlanを設定する理由がわかりませんでした。
L2SWがタグ付きVLANを送らないのはご認識の通りです。
ただ、ルータからL2SWにVLAN10 (タグ無し) のフレームを送ったとき、L2SWがVLAN1と解釈してしまうので、VLAN10のスイッチポートに繋がるAPやサーバには届かなくなると思います。
L2SWのNative VLANを10とルータに揃えて設定すれば、上記のような特殊な挙動はなくなります。
(ルータのNative VLAN 1に揃えたほうが簡単なんじゃないかとも思いますが...恐らく問題集はNative VLANの理解を問いたいのではないかと思います)
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