回答編集履歴

9

動的計画法の簡単な解説追加

2022/05/27 23:23

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actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -54,3 +54,24 @@
54
54
  23 298
55
55
  2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
56
56
  ```
57
+
58
+ ---
59
+
60
+ 私のコードはいろいろ削ぎ落して分かりづらくなっているので、「部分和問題」で検索して見つかるコード・解説で学ぶことをお勧めします。
61
+ 動的計画法の解説は、表を使わないと厳しいので、ここの回答欄だと限界があります。
62
+
63
+ 無理を承知で簡単に解説すると、以下のようになります。
64
+
65
+ まず、`dp`の意味ですが、`for n in c:`のループを何回回ったかにより変わってきます。
66
+ ループを`j`回回った時点で`dp[i]`が`True`ならば「`c`の先頭`j`枚のカードからいくつか選んで、合計が`i`となるようにする方法がある」という意味となります。
67
+
68
+ 初期状態(ループを0回回った時点)では、カードを1枚も使えないので、作ることが可能な合計は0しかありません。そのため、`dp[0]`のみ`True`で、それ以外は`False`になるように`dp`を初期化しています。
69
+
70
+ 終了状態(ループを`a`回回った時点)では、すべてのカードを使える場合の結果が求まっています。そのため、`dp[b]`が`True`なら、合計が`b`になるようにする方法がある、ということになります。(`dp`の長さが`b+1`なので、`dp[b]`と`dp[-1]`は同じ)
71
+
72
+ さて、肝心なループの中身についてですが、外側のループを`j-1`回回った時点で`dp[i]`が`True`、つまり先頭`j-1`枚のカードで合計`i`にできるなら、`j`回目のループ、つまり先頭`j`枚のカードが使える場合に以下のことが言えます。
73
+ 1. 合計を`i`にする方法がある(`j`枚目のカードを使わなければよい)
74
+ 2. 合計を`i + n`にする方法がある(`j-1`枚のカードで合計`i`にしたうえで、`j`枚目のカード`n`を使う)
75
+ この2.の場合を反映するのが、一番内側のif文になります。なお、1.については、`dp`を上書きしているので何もしなくても反映されます。
76
+
77
+ あとは内側のループが逆順となっている理由ですが、小さい順に処理してしまうと、`dp[i+n]=True`にて`True`にした(=合計を`i+n`にするのに`j`枚目のカードを使用済み)値を、同じループ内で再度拾ってしまうので、`j`枚目のカードが複数回使われてしまうためです。

8

文言変更

2022/05/24 14:47

投稿

actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -4,7 +4,7 @@
4
4
 
5
5
  > どちらのコードでも1100ms強の実行時間がかかってしまいました.
6
6
 
7
- AtCoderでは、時間がかかるコードは途中で強制終了されます。1100msで実行が終わったわけではなく、1100msで強制終了されただけですので、多少高速化したぐらいで1000msを切ることできません。
7
+ AtCoderでは、時間がかかるコードは途中で強制終了されます。1100msで実行が終わったわけではなく、1100msで強制終了されただけですので、実行時間の数字自体に意味ありません。
8
8
 
9
9
  > 全探索ではなく二分探索を行う
10
10
 
@@ -24,7 +24,7 @@
24
24
  print("Yes" if dp[-1] else "No")
25
25
  ```
26
26
 
27
- 2.4節までの知識で解く場合でも、わざわざ和をすべてsetなどに集めてから検索するのではなく、その場で和が目的の値か判定したほうが速くなりそうです。
27
+ 2.4節までの知識で解く場合でも、和をすべてsetなどに集めてから検索するのではなく、その場で和が目的の値か判定したほうが速くなりそうです。
28
28
  ```python
29
29
  import itertools
30
30
  import sys
@@ -35,8 +35,8 @@
35
35
  for n in range(a,0,-1):
36
36
  for combi in itertools.combinations(c, n):
37
37
  if sum(combi) == b:
38
- print("Yes")
38
+ print("Yes")
39
- exit()
39
+ exit()
40
40
  print("No")
41
41
  ```
42
42
 
@@ -49,7 +49,7 @@
49
49
  23 277
50
50
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
51
51
  ```
52
- 対策されてしまったので、もう少しひねくれた例を挙げておきます。
52
+ 対策されてしまったので、もう少し意地悪な例を挙げておきます。
53
53
  ```text
54
54
  23 298
55
55
  2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

7

時間がかかる条件追加

2022/05/22 02:34

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actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -44,7 +44,7 @@
44
44
 
45
45
  ---
46
46
 
47
- 他の方の回答にあるように、メモ化せずに再帰を使った場合、カード枚数が多め答えがNoだと時間がかかるという問題があります。手元の環境だと、カード枚数23枚で1秒を超えました。
47
+ 他の方の回答にあるように、メモ化せずに再帰を使った場合、特定条件で時間がかかるという問題があります(カードの枚数が多め、目標とする合計が大きめ(全カードの合計付近)、答えがNo)。手元の環境だと、カード枚数23枚で1秒を超えました。
48
48
  ```text
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49
  23 277
50
50
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

6

対策の対策

2022/05/21 20:30

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actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -49,3 +49,8 @@
49
49
  23 277
50
50
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
51
51
  ```
52
+ 対策されてしまったので、もう少しひねくれた例を挙げておきます。
53
+ ```text
54
+ 23 298
55
+ 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
56
+ ```

5

返信を上にまとめる

2022/05/21 00:52

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actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -1,11 +1,14 @@
1
1
  > 満点の条件である実行時間で1000msが切れませんでした.
2
2
 
3
- 問題の「注意」にも書いてありますが、この問題は2.4節までの知識(全探索)で解いても1000msを切れません。
3
+ 問題の「注意」にも書いてありますが、この問題は2.4節までの知識(全探索)で解いても1000msを切れません。3.7節の知識(動的計画法)で解いて、初めて1000msを切れるようになっています。
4
- 3.7節の知識(動的計画法)で解いて、初めて1000msを切れるようになっています。
5
4
 
6
5
  > どちらのコードでも1100ms強の実行時間がかかってしまいました.
7
6
 
8
7
  AtCoderでは、時間がかかるコードは途中で強制終了されます。1100msで実行が終わったわけではなく、1100msで強制終了されただけですので、多少高速化したぐらいでは1000msを切ることはできません。
8
+
9
+ > 全探索ではなく二分探索を行う
10
+
11
+ ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、普通に検索するよりかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)
9
12
 
10
13
  ---
11
14
 
@@ -41,10 +44,6 @@
41
44
 
42
45
  ---
43
46
 
44
- ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、普通に検索するよりかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)
45
-
46
- ---
47
-
48
47
  他の方の回答にあるように、メモ化せずに再帰を使った場合、カードの枚数が多めで答えがNoだと時間がかかるという問題があります。手元の環境だと、カード枚数23枚で1秒を超えました。
49
48
  ```text
50
49
  23 277

4

再帰だとTLEの可能性があるので追記、整形

2022/05/21 00:42

投稿

actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -1,5 +1,13 @@
1
+ > 満点の条件である実行時間で1000msが切れませんでした.
2
+
1
- 問題の「注意」にも書いてありますが、この問題は2.4節までの知識(全探索)で解いても満点になりません。
3
+ 問題の「注意」にも書いてありますが、この問題は2.4節までの知識(全探索)で解いても1000msを切れません。
2
- 3.6節の知識(再帰、他の方の回答を参照)や3.7節の知識(動的計画法)で解いて、初めて満点がとれるようになっています。
4
+ 3.7節の知識(動的計画法)で解いて、初めて1000msを切れるようになっています。
5
+
6
+ > どちらのコードでも1100ms強の実行時間がかかってしまいました.
7
+
8
+ AtCoderでは、時間がかかるコードは途中で強制終了されます。1100msで実行が終わったわけではなく、1100msで強制終了されただけですので、多少高速化したぐらいでは1000msを切ることはできません。
9
+
10
+ ---
3
11
 
4
12
  3.7節の知識(動的計画法)で解く場合、以下のようになります。
5
13
  ```python
@@ -29,7 +37,16 @@
29
37
  print("No")
30
38
  ```
31
39
 
32
- なお、書籍の3.7.9節に書いてある通り、この問題には「部分和問題」という名前がついています。
40
+ なお、書籍の3.7.9節に書いてある通り、この問題には「部分和問題」という名前がついています。こちらの名前で検索すれば、さまざまな解説や実装例が見つかると思います。
41
+
33
- こちらの名前で検索すれば、さまざまな解説や実装例が見つかると思います。
42
+ ---
34
43
 
35
44
  ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、普通に検索するよりかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)
45
+
46
+ ---
47
+
48
+ 他の方の回答にあるように、メモ化せずに再帰を使った場合、カードの枚数が多めで答えがNoだと時間がかかるという問題があります。手元の環境だと、カード枚数23枚で1秒を超えました。
49
+ ```text
50
+ 23 277
51
+ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
52
+ ```

3

全体の構成変更

2022/05/20 20:05

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actorbug
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スコア2224

test CHANGED
@@ -1,4 +1,7 @@
1
- 書籍3.7.9節に書いてありますが、この問題は「部分和問題」という名前、「動的計画法」を使って解くが定番
1
+ 問題「注意」書いてありますが、この問題は2.4節までの知識(全探索)解いても満点になりません
2
+ 3.6節の知識(再帰、他の方の回答を参照)や3.7節の知識(動的計画法)で解いて、初めて満点がとれるようになっています。
3
+
4
+ 3.7節の知識(動的計画法)で解く場合、以下のようになります。
2
5
  ```python
3
6
  a, b = map(int, input().split())
4
7
  c = map(int, input().split())
@@ -10,7 +13,7 @@
10
13
  print("Yes" if dp[-1] else "No")
11
14
  ```
12
15
 
13
- 2.4.6節までの知識で解く場合でも、わざわざ和をすべてsetなどに集めてから検索するのではなく、その場で和が目的の値か判定したほうが速くなりそうです。
16
+ 2.4節までの知識で解く場合でも、わざわざ和をすべてsetなどに集めてから検索するのではなく、その場で和が目的の値か判定したほうが速くなりそうです。
14
17
  ```python
15
18
  import itertools
16
19
  import sys
@@ -26,4 +29,7 @@
26
29
  print("No")
27
30
  ```
28
31
 
32
+ なお、書籍の3.7.9節に書いてある通り、この問題には「部分和問題」という名前がついています。
33
+ こちらの名前で検索すれば、さまざまな解説や実装例が見つかると思います。
34
+
29
35
  ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、普通に検索するよりかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)

2

文言変更

2022/05/20 19:45

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actorbug
actorbug

スコア2224

test CHANGED
@@ -26,4 +26,4 @@
26
26
  print("No")
27
27
  ```
28
28
 
29
- ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、ソートの分だけかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)
29
+ ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、普通に検索するよりかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)

1

全探索のコードと二分探索の注意点を追記

2022/05/20 19:41

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actorbug
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スコア2224

test CHANGED
@@ -9,3 +9,21 @@
9
9
  dp[i + n] = True
10
10
  print("Yes" if dp[-1] else "No")
11
11
  ```
12
+
13
+ 2.4.6節までの知識で解く場合でも、わざわざ和をすべてsetなどに集めてから検索するのではなく、その場で和が目的の値か判定したほうが速くなりそうです。
14
+ ```python
15
+ import itertools
16
+ import sys
17
+ input = sys.stdin.readline
18
+ a, b = map(int, input().split())
19
+ c = input().split()
20
+ c = [int(t) for t in c]
21
+ for n in range(a,0,-1):
22
+ for combi in itertools.combinations(c, n):
23
+ if sum(combi) == b:
24
+ print("Yes")
25
+ exit()
26
+ print("No")
27
+ ```
28
+
29
+ ちなみに、ソートしてから1回だけしか二分探索しない場合、ソートの分だけかえって遅くなるので注意しましょう。(ソートがO(N log N)なので、普通に検索するO(N)より遅くなる)