LaTeXでのthechapterの大きさ変更

Question

実現したいこと

titlesepを用いて\chapterの見た目を変更することを考えています。

発生している問題・分からないこと

期待する動作としては、章番号と文字が一括で同じ大きさに整えられることを期待しているのですが、欧文の部分のみ(?)fontsizeの設定がうまくいきません(画像参照)。\tinyを使用すると数字も小さくなるのですが、\Huge等だと大きくはなりません(ぱっと見の見た目だと分かりにくいのと、\Hugeよりも大きなサイズにしたいため、fontsizeを利用しています)。

エラーメッセージ

エラーは発生していません

該当のソースコード

\titleformat{\chapter} % \chapter の見た目を変更
  [display] % 形式
  {\fontsize{88pt}{88pt}\selectfont} % 書式
  {\textcolor{gray}{\textsf{\hspace{\fill}\thechapter 章}}} % ラベル書式
  {0.3em} % 空き
  {\hspace{\fill}\textsf} % 文字列直前のコード
  [\vspace{4em}] % 終了後のコード


% 以下該当部分を抜き出し
\mainmatter

\chapter{Python入門}

試したこと・調べたこと

• teratailやGoogle等で検索した
• ソースコードを自分なりに変更した
• 知人に聞いた
• その他

上記の詳細・結果

https://tex.stackexchange.com/questions/255425/font-size-of-chapter-number-and-chapter-title
https://stackoverflow.com/questions/66884765/how-to-increase-font-size-of-just-chapter-names-in-latex
上記二つのサイトおよびChatGPTに聞いてる、titlesepのドキュメントの参照等を行いましたが、出力結果は変わらずうまくいっておりません。

補足

他のパッケージ等の情報は以下のとおりです。自分がLaTeX初心者であるため何か抜けているのかもしれませんがよろしくお願いいたします。

\documentclass[b5paper, 12pt, dvipdfmx]{jsbook}
\usepackage{amsmath, amssymb}
\usepackage{makeidx}
\usepackage[margin=20mm]{geometry}
\usepackage{enumerate, enumitem}
\usepackage{titlesec}
\usepackage{hyperref}
\usepackage{fancyhdr}
\usepackage{tcolorbox}
\tcbuselibrary{skins, breakable, theorems}
\usepackage{cleveref}
\usepackage{atbegshi}

Answer 1

下記が必要です。lmodern が本質的で、fontenc はおまじないです。

\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{lmodern}

ただし、PDF に埋め込まれるフォント名は Computer Modern（CMR10 など）ではなく Latin Modern（LMRoman10-Regular など）になります。

Computer Modern（デフォルトのフォント）にこだわりがないようでしたら、他のフォントを使う、別解もあります。

tex-gyre や newtx などが割とよく利用されていると思います。ただし、newtx（newtxmath）の場合は amssymb をやめるか、amssymb より後に読み込む必要があります。具体的には

\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{tgtermes,tgheros}
\usepackage{amsmath, amssymb}

あるいは

\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{amsmath, amssymb}
\usepackage{newtxtext,newtxmath}

という具合です。

---

以下うんちくです。無視してください。

TeX は文字の大きさを変更する際、拡大縮小を最小限にとどめるため、出力サイズに応じてフォントを使い分ける仕組みが用意されています。サイズごとにグリフデザインを調整しておくことで、大きな文字も小さな文字も綺麗に出力できます。

Computer Modern Roman の場合、用意されているフォントは下記の 8 種類です。

cmr5 ,cmr6, cmr7, cmr8, cmr9, cmr10, cmr12, cmr17

これらの使い分けは、FD ファイル（ot1cmr.fd など）に設定されているのですが、設定済みのサイズは下記のみです（山括弧の中身）。

DeclareFontShape{OT1}{cmr}{m}{n}%
     {<5><6><7><8><9><10><12>gen*cmr%
      <10.95>cmr10%
      <14.4>cmr12%
      <17.28><20.74><24.88>cmr17}{}

これら以外のサイズは出力できません。

特に、24.88pt を超えるサイズが設定されていないため、88pt を指定しても 24.88pt にしかならない、というわけです。

<24.88> の代わりに <24.88-> などと設定しておけば、88pt のサイズも出力できるようになります（cmr17 を拡大表示）。つまり、プリアンブルに

\DeclareFontShape{OT1}{cmr}{m}{n}%
     {<5><6><7><8><9><10><12>gen*cmr%
      <10.95>cmr10%
      <14.4>cmr12%
      <17.28><20.74><24.88->cmr17}{}

のような命令を使用する全てのフォントに対して書いておけば、lmodern などに頼ることなく巨大なサイズに対応できます（推奨はしませんが）。