C++のアロー演算子直後のtemplate記述

Question

C++のプログラムにおいて、以下の様にアロー演算子直後のtemplateの記述はどのように解釈すれば良いのでしょうか。

std::shared_ptr<const TypeA>
func(std::unique_ptr<TypeA, TypeC> arg){
   // 省略
   return data->template func<TypeA, TypeB>(arg, opt);
}

Answer 1

この場合の template というキーワードは func がテンプレートであることを明示しています。 data がテンプレートによって作られた型である場合、 func が関数テンプレートであるということがわからない場合があるので func がテンプレートであることをプログラマが教えなければならない場合があるのです。

例えば以下の例において、 template キーワードを除去するとコンパイルエラーになります。

#include <memory>

template<class T>
struct foo {
  template<class U>
  void bar() {}
};

template<class T>
void baz(void) {
  std::unique_ptr<foo<T>> data;
  data->template bar<int>(); // ← ここに template キーワードが必要
}

int main(void) {
  baz<int>();
}

T が何なのかわかるまでは foo<T> がどういう型なのかわかりません。 この時点ではメンバ bar がテンプレートであることをコンパイラは見抜けないルールになっています。 わからないので教える必要があるわけです。