閲覧者が起こしたクリックや頁遷移などの行動によって実行される処理をイベントハンドラ或いはイベントリスナ―と呼びますが、この二つの単語とイベントドリブンの違いは何ですか。
イベントドリブンも発生したイベントによって実行される処理を意味するみたいです。
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ベストアンサー
イベントドリブン(event-driven)
あるイベントが発動した時に対応するイベント命令(イベントハンドラ、イベントリスナ)を呼び出す仕組みの事です。
JavaScript の世界では「DOM Events」「UI Events」を指します。
イベントリスナ(event listener)
DOM Standard(日本語訳) では下記のフィールドからなるものを「イベントリスナ」としています。
- イベントタイプ (
type
) - コールバック関数 (
callback
) - キャプチャリングフェーズを使用するかの真偽値 (
capture
) - デフォルトアクションをキャンセルするかの真偽値(
passive
) - イベントリスナを削除するかの真偽値(
removed
)
DOM Standard では上記フィールドからなるイベントリスナを「リスナリスト」に登録して管理しています。
イベントハンドラ(event handler)
addEventListener のイベントハンドラ
addEventListener
において第2引数に指定可能なオブジェクト(EventListener インターフェースを実装するオブジェクト)です。
UI Events では「EventListener インタフェースを実装する利用者オブジェクトであって handleEvent()
コールバックメソッドを提供するもの」としていますが、その後で「注記: JavaScript においては、利用者定義の関数は, EventListener インタフェースを実装するものと見なされる。 したがって、その関数の呼び出し時には,その最初の引数にイベントオブジェクトが渡されることになる。 加えて、 JavaScript オブジェクトは, handleEvent メソッドを定義して EventListener インタフェースを実装することもできる。」ともある為、handleEvent()
を持たなくてもイベントハンドラと呼称できます。
JavaScript
1fuction handleClick (event) { 2 console.log(event.type); 3} 4 5element.addEventListener('click', handleClick, false); // handleClick がイベントハンドラ 6element.addEventListener('click', {handleEvent: handleClick}, false); // {handleEvent: handleClick} がイベントハンドラ
atattchEvent のイベントハンドラ
IE8- 全盛期時代では IE8- が addEventListener
をサポートしなかった為、attachEvent
を併用して実装されました。
MSDN では attachEvent
の第2引数を pDisp
であり、pDisp
を「イベントハンドラが呼び出されるより前に呼び出される関数」と定義しています。
.NET Framework では attachEvent
の第2引数を System.EventHandler
型の handler
としており、「イベントハンドラ関数」と呼称しても概ね問題ないと思います。
- attachEvent method (Internet Explorer)
- HtmlObject.AttachEvent メソッド (String, EventHandler) (System.Windows.Browser)
JavaScript
1fuction handleClick (event) { 2 console.log(event.type); 3} 4 5if (element.addEventListener) { 6 element.addEventListener('click', handleClick, false); // handleClick がイベントハンドラ 7} else if (element.attachEvent) { 8 element.attachEvent('onclick', handleClick); // handleClick がイベントハンドラ 9}
HTML 要素のイベントハンドラ
更に古くは要素自身が持つ onclick
イベントハンドラ等を利用して実装されました。
これは長らく標準化されてきませんでしたが、HTML5 (HTML Living Standard)で標準化され、今でも使用できます。
HTML
1<p id="sample">Click me! (1)</p> 2 3<script> 4'use strict'; 5function handleClick1 (evt) { // IE8- では JavaScript の onclick プロパティを使用して呼び出された関数の第一引数で event オブジェクトを参照できない制約があります 6 evt = evt ? evt : window.event; // IE8- の独自拡張 window.event を利用し、IE8- でも event オブジェクトを参照出来るようにします 7 console.log(evt.type); 8} 9 10function handleClick2 (event) { // HTML の onclick 属性内で event オブジェクトを渡している為、IE8- でも event オブジェクトを参照できます 11 console.log(event.type); 12} 13 14document.getElementById('sample').onclick = handleClick1; 15</script> 16 17<!-- 18 HTMLのonclick属性内の JavaScript コードでは IE8- も含めて event オブジェクトを参照できます。 19 この event オブジェクトは window.event と等価ではありません。 20--> 21<p onclick="handleClick2(event);">Click me! (2)</p>
「IE8- の event
オブジェクトの参照不可」の制約の他にも「onclick
イベントハンドラは2回以上代入すると上書きされてしまう」という問題があり、atattchEvent
, addEventListener
の併用が広く使われてきました。
ただし、atattchEvent
は同じイベントタイプ、イベントハンドラ関数を指定する処理を2回以上行った場合、処理順がランダムになるという仕様がある為、「実行順を保証したい場合は1つの関数内で他の関数を呼び出すテクニック」が利用されてきました。
それでも、atattchEvent
は2回イベント追加した場合に上書きされず、第1引数で event
オブジェクトを利用可能だった為、onclick
イベントハンドラよりは使い勝手が良かったといえます。
(蛇足) atattchEvent
でも addEventListener
と同等の機能を持つようにラップしたライブラリを過去に作りかけましたが、膨大な処理量だったのでメンテナンスを断念した覚えがあります。とはいえ、IE8- は今では Microsoft のサポート期間が切れているので特殊な事情がなければ考慮する必要はないでしょう。
Re: aaaaaaaa さん
投稿2016/04/12 13:17
編集2016/04/13 04:33総合スコア18164
0
イベントドリブンを実現するための仕掛けとして
イベントハンドラ或いはイベントリスナ―が存在する
って感じでしょかね。
車をドライブするためにハンドルやタイヤがある
みたいな。
投稿2016/04/12 11:31
総合スコア7458
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