2回丸め処理をしても誤差が発生しない理由

Question

税抜き金額と税率が与えられている場合に

1. 税抜き金額から税込み金額を端数切り捨てで求める。
2. 1で求めた税込み金額から端数切り上げでもう一度税抜き金額を求める。

上記の手順を踏んだ時、元の税抜き金額と2で求めた税抜き金額が違う金額になるケースは
どのぐらいあるのだろうか？

そんな疑問をもって以下のコードを書きました。

static void Main(string[] args)
{
    var withoutTaxes = Enumerable.Range(1, 100000)
        .Select(i => (decimal)i)
        .ToArray();

    var taxRates = Enumerable.Range(3, 50)
        .Select(i => i * 0.01m)
        .ToArray();

    var prices = taxRates
        .SelectMany(_ => withoutTaxes, (taxRate, witoutTax) => new { taxRate, witoutTax })
        .Select(x => new { x.witoutTax, withTax = Math.Floor(x.witoutTax * (1 + x.taxRate)), x.taxRate })
        .ToArray();

    var errorPrices = prices
        .Select(p => new { p.witoutTax, p.withTax, calcWithoutTax = Math.Ceiling(p.withTax / (1 + p.taxRate)) , p.taxRate})
        .Where(p => p.witoutTax != p.calcWithoutTax)
        .ToArray();
}

実行してみたら errorPrices は 0 でした。
Ceiling, Floorを共に Round にしても errorPrices は 0 でした。

感覚的には丸め処理を2回もしているので誤差が出るのが当然だと思っていました。
なぜこのコードでは誤差が現れないのでしょうか？

Answer 1

感覚的には丸め処理を2回もしているので誤差が出るのが当然だと思っていました。

当然ではありません。

元の値段に1+消費税率を掛けて四捨五入を行った値は、丸めない値±0.5の範囲内のどこかになります。この値を1+消費税率（もちろん1より大きい）で割れば、値の存在できる範囲が縮んで1以下になります。もちろん、その範囲内に存在する整数は、元の値段しかありません。

Comments

[hihijiji]

ありがとうございます。
スッキリしました。