【Ruby on Rails チュートリアル 9章】トークンに署名が必要ないのは何故？

Question

Ruby on Rails チュートリアルの9章を勉強してます。

永続的セッションを実装するため、クッキーにuser.idとトークンを保存します。
この時、user.id側にだけsignedで署名（と暗号化？）してます。

なぜ、もう一方のトークンにはsigendしないのでしょうか（する必要がないのでしょうか）？

分かる方教えて下さい。

sessions_helper.rb

module SessionsHelper
  ...
  # ユーザーのセッションを永続的にする
  def remember(user)
    user.remember
    cookies.permanent.signed[:user_id] = user.id
    cookies.permanent[:remember_token] = user.remember_token
  end
  ...
end

user.rb

class User < ApplicationRecord
  attr_accessor :remember_token
  ...
  # 渡されたトークンがダイジェストと一致したらtrueを返す
  def authenticated?(remember_token)
    BCrypt::Password.new(remember_digest).is_password?(remember_token)
  end
end

Answer 1

user.idはメソッド名はsignedですが解説を読むと暗号化となっていますね。user.idは私の場合で言えばockeghemのような公開されていたり、推測が可能な値なので、例えば元々suzukiとしてログインしている人がクッキーをsuzukiからockeghemに変更してユーザーockeghemになれたりすると大変まずいので改ざん防止の手段が通常必要です。そのために暗号化（本質的には署名でもよい）しているのでしょう。

トークンの方は乱数ですから第三者には予測できない値になります。そのため暗号化する必要はありません。Rails Tutorialの解説を読むとトークンのハッシュ値をデーターベースに保存しています。これは、データベース側からトークンが漏洩しても簡単にはログインできなくするためです。

では、ユーザーのクッキーが漏洩すると困るではないかと思うかもしれませんが、基本的にユーザーのクッキーが漏洩した場合の対処は難しいのです。仮にトークンを暗号化していても、暗号化した状態のクッキーを使ってなりすましできるので、暗号化の意味がありません。

ということで、

• user.id は改ざんによるなりすまし防止のために暗号化している
• トークンは乱数であり改ざんされる心配がない（意味がある改ざんができない）ので暗号化も必要ない

というのが理由です。

Comments

[pecchan]

とても分かりやすい解説有難う御座います。
おかげでスッキリしました！