Clang/LLVMはJVMのようなクロスプラットフォーム性を持ちうるか？

Question

前提・実現したいこと

ClangやLLVMの可能性について知りたい。
私はいずれも使った事がありません。
調査しているところです。
C言語やJavaは使った事があります。

LLVMはJVMと類似しているところがあります。中間コードを作成してそこからさらにJITをする、と。ではJVMのようなクロスプラットフォーム性を持ちうるのでしょうか？
私の考えでは、LLVMやClangが何であれ、CとかC++で書かれたコードは多くの場合クロスプラットフォームにならないと思います。たとえ中間コードを生成しても。数値計算的な処理はクロスプラットフォームになっても、例えばJavaがSystemパッケージで提供している機能をCやC++で書くと環境依存してしまいそうです。

LLVMで本当にクロスプラットフォームなコードを書くには、やはりJVMと同様にVMという面を打ち出して言語がそれを想定したものである必要があると思います。
どうでしょうか？

LLVMやClangというプロジェクトはJVMと競合すると思いますか？

Answer 1

WebAssemblyは徐々にJVMの領域に進出する気配を見せていますね。
LLVMも出力先としてWebAssemblyをサポートしました。サーバサイドWebAssemblyも普通に使われていく可能性があると思います。

まあ、正直ぜんぜん詳しくないんですが...。

論理の世界から物理的な演算ユニットの世界までのインピーダンスマッチを取るために各層があると考えると、LLVMは論理よりの世界を作っているように思います。この世界での関心事は、構造の分析や最適化です。実際に物理の世界で動かすには、メモリの量やキャッシュ階層、命令の効率性などLLVMの世界の関心事とは異なる要素を考慮する必要があります。

また仰る通りコードの世界の外側、OSやデバイスの世界との疎通は、プラットフォーム性に影響を与える部分だと思います。実用に供するためにはこの領域をクロスプラットフォーム性を保ったまま解決しなければなりません。（演算と標準入出力程度の仕組みで閉じるなら簡単なのでしょうけれど）

LLVMの開発者たちがこの問題に関心があるかというとなさそうな気がします。

ブラウザはこの部分を高レベルなサンドボックスにすることでプラットフォームとしての地位を築いていると自分は考えていますが、新しいハードウェアへの対応などに不利な点を抱えています。

この部分に対して、冒頭で紹介したWebAssemblyがデバイスアクセスの機能を追加しようとするなど面白い動きを見せていますので、注目してみると面白いかもしれません。