○違いはなにか
→IPパケットとしてカプセル化するのが「L2TPv3 over IP」で、UDPパケットとしてカプセル化するのが「L2TPv3 over UDP」です。
○l2tp over ipではNATが使用不可な根拠
→結論から言えば、NATを使えるように作られていないから、ということになります。
上記の違い・根拠を説明するには、まずIPパケットと、TCP(/IP)パケット、UDPパケットの違いを知ってもらう必要があります。超ざっくり説明すると、これらは下記のような構造になっています。
・IPパケット=IPヘッダ:データ
・TCPパケット=IPヘッダ:TCPヘッダ:データ
・UDPパケット=IPヘッダ:UDPヘッダ:データ
「IPアドレス」の情報は IP ヘッダ部分にあり、「Port番号」の情報はTCPヘッダやUDPヘッダ部分に存在するわけですが、L2TP over IPで作られるパケットは「IPパケット」なので、TCPやUDPに存在するPortという概念自体がありません。この時点でPort番号も変換するNAPTを通過することは不可能になります。
一般的にNATというと、NAPTのことを意味しますので、この時点でNAT使用不可と言っても問題ないと思われます。
ではPort番号は変換しないただのNATでもだめなのか、という点については調べておりませんが、カプセル内外での送信者/受信者情報の整合性が壊れても大丈夫なようにカプセル化/解除ができるようになっていなければなりませんので、それを考慮して規格が作られていないと問題が起きる可能性が高いです。
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