tkinterウィジェットを.destory()で削除してもオブジェクトが残っている

Question

わからないこと

　tkinterのあるウィジェットを.destory()で削除した時、ウィンドウ上の該当ウィジェットは消えますが、リストや変数の中には参照が残っている場合、メモリは解放されないのでしょうか。下のソースコードにあるように、「remove」ボタンを押して1つのフレームを削除すると、その子ウィジェットであるラベルも一緒の表示されなくなります。しかし、リストには参照が残っているため、表示されなくなったオブジェクトはメモリ上に残り続けているようです。リストや変数による参照を無くせば、pythonのガベージコレクションによるメモリ開放の対象になり、自動的にメモリを解放してくれるのでしょうか。
かなり初歩的な質問かもしれませんが、アドバイスをお願いします。

該当のソースコード

import tkinter as tk

def clickbt():
    global fs
    global lbs
    print('before destory-----')
    print('fs')
    show(fs)
    print('lbs')
    show(lbs)
    f = fs[len(fs) - 1]
    f.destroy()
    print('after destory-----')
    print('fs')
    show(fs)
    print('lbs')
    show(lbs)
    print(f'destroied f:{f}')

def show(objs):
    for i, obj in enumerate(objs):
        print(f'i:{i}, obj:{obj}')

root = tk.Tk()
root.geometry('400x400')

fs = []
lbs = []
fN = 3

for i in range(fN):
    f = tk.Frame(root)
    f.pack(side=tk.TOP, fill=tk.BOTH, expand=True)
    fs.append(f)
    lb = tk.Label(f, text=f'label{i}')
    lb.pack(side=tk.TOP, fill=tk.BOTH, expand=True)
    lbs.append(lb)

bt = tk.Button(root, text='remove', relief=tk.SUNKEN,  command=clickbt)
bt.pack(side=tk.TOP, fill=tk.X)

root.mainloop()

Answer 1

tkinterはPythonからTcl/Tk処理系を使うためのインタフェースモジュール(ラッパー)です。

公式ドキュメント Tk を用いたグラフィカルユーザインターフェイス

Pythonがtkinterをimportすると、Tcl/TkがPythonの動作しているプロセス空間にロードされます。Tcl/Tkは必要に応じOSにメモリを要求し、そのメモリ上で描画を行います。

また、PythonはTcl/Tkへのインタフェースとなるオブジェクトを生成し、それらはメモリを消費します。

destoryメソッドは、Tcl/Tkに対してそれに関連する処理を停止し、データが不必要であることを通知するものです。つまり、Tcl/Tkの使用しているメモリは解放されますが、Pythonが使用しているインタフェースオブジェクトのメモリは解放されません。

• リストや変数による参照を無くせば、pythonのガベージコレクションによるメモリ開放の対象になり、自動的にメモリを解放してくれるのでしょうか。

はいそうなります。

ただし、destoryメソッドを使わない状態で、リストや変数による参照を無くした場合には、Tcl/Tkの使用しているメモリは解放されずに残ることに注意してください。

Comments

[yamatan]

ありがとうございます。
Tcl/Tkのメモリに関しては良く知らなかったので参考になりました。
メモリを解放したい変数はdestroy()実行後に参照を無くすようにします。