DismissControllerのsender引数はメソッドからどのように利用されますか？

Question

Macアプリでウィンドウを閉じる際に使用するNSViewControllerクラスのDismissメソッドについて質問です。

疑問

Dismissメソッドはsenderという引数をとり、プログラマは（この場合、ウィンドウを閉じろという）メッセージの送信元を渡すようにコーディングしますが、Dismissメソッドはこの引数を何に使うのでしょうか？

メソッドのリファレンス

https://developer.apple.com/documentation/appkit/nswindowcontroller/1531963-dismisscontroller
https://docs.microsoft.com/ja-jp/xamarin/mac/user-interface/dialog

推測

リファレンスを見ると型はAnyとなっているので、渡された側としてもどういうメンバを持っているかわからない状態だと思います。
となると、ログに表示してデバッグの助けにするなどでしょうか？

Answer 1

これはAppKitにおける Target-Action に深く関係します。

簡単に言うと @IBAction のついたメソッドは一つの参照型を受け取り戻り値を持たないメソッドでなければならないという決まりです。

Xibなどで例えばNSButtonにactionを設定したとしましょう。
この場合ボタンが押されたときシステムは引数として押されたNSButtonのインスタンスを渡してactionを実行します。
これがTarget-Actionにおける決まりです。

その引数がどのように利用されるのかはメソッドの利用側で考える必要はありません。

一般にXibなどでactionを設定するのではなく（つまりTarget-Actionを利用せず）、コードから直接呼び出す場合は、

dismiss(nil)  // 推奨

dismiss(self)

のいづれの方法で呼び出しを行っても構いません。

Comments

[AtsushiYonenaga]

回答ありがとうございます。
なるほど。元々コードで直接呼び出すのではなくXIBなどから使うための仕組み、ということですかね。

[MasakiHori]

はい、そうです。
AppKitが提供しているactionはsenderがnilであっても問題なく動作するようになっています。

AppKitは静的解決を主とするSwiftではなく動的解決に特化したObjective-Cの上で設計されています。
アクションを作成する場合Swiftではダウンキャストでしかメソッド/プロパティにアクセスできませんが、Objective-Cではダックタイピングを用いてメソッド/プロパティを利用することも可能ですのでsenderによって動作を変えるアクションも簡単に作成可能でした。