teratail Report vol.8

2018/03/07

【Alibaba Cloud×teratail MANABIYA直前企画!】SBクラウドのソリューションアーキテクトが語る、グローバルで成長を続けるAlibaba Cloudの姿

【Alibaba Cloud×teratail MANABIYA直前企画!】SBクラウドのソリューションアーキテクトが語る、グローバルで成長を続けるAlibaba Cloudの姿

こんにちは。teratail Report編集部です。

“teratail Report”は、エンジニア一人一人の中に隠れている「貴重な情報」を、日本中のエンジニアに届けていくメディアです。技術の最前線を走るエンジニアたちの「考え方・捉え方・経験や思想」には、オンライン上には出てこない「貴重な情報」がたくさん隠れています。teratail Reportは、実際にエンジニアに接し、その根幹を明らかにしていきます。

今回は、日本最大の技術カンファレンスとなる「MANABIYA」開催直前スペシャル!中国で圧倒的なシェアをほこり、グローバルシェアでは第3位※1と、著しい成長を続ける「Alibaba Cloud」と手を組み、日本のパブリッククラウドに一石を投じる「SBクラウド」のソリューションアーキテクトに、teratail事業責任者の木下がお話を伺いました。

これまでのクラウドでは実現しなかったAlibaba Cloud×SBクラウドの新たな世界観や、世界のクラウドテクノロジーの実情をじっくりと伺います。セッションに興味がある方はもちろん、世界最先端の情報たっぷりでエンジニア必見の内容となっているのでぜひご覧ください!

森 真也 氏

もり しんや森 真也

SBクラウド株式会社 プロダクト技術部 ソリューションアーキテクト

日本のみなさんにAlibaba Cloudを利用していただく、よりよく使っていただくための活動を普段しています。
最近、Alibaba Cloud MVPも獲得しました。以前は、ソフトウェアエンジニアとして、携帯電話のネットワークの監視システムやインフラ自動化のツールを作ってた人。

  • Twitterアカウント

「必要なことを突き詰めていたらクラウドの世界に」

── まずは森さんがクラウドサービスに携わることになった経緯を教えてください。

森真也氏(以下、森)実は、もともとはサービスを作ることに興味があったんです。学生時代、電子書籍元年と呼ばれるタイミングで「ブームに乗ってサービスを作りたい!」というのが発端でした。当時は右も左もわからなかったので、まずは周りに薦められたPHPの一番簡単な本を買って、レンタルサーバを借りて、というところからスタートしました。

その他、イベント開催時などのTwitterのツイートを収集して、イベントの感想や本音を可視化するようなサービスを作っていて、実際に導入してもらうなどビジネスに絡めた開発をしていました。

── 始めはサービス開発に興味があったんですね。そこからなぜインフラ側へ?

開発を続けたい気持ちから、SoftBankにエンジニアとして就職したんです。当時のSoftBankは、開発を内製化していこうという動きが始まった時期で、僕は携帯電話の基地局を監視、運用するシステムに携わっていました。携帯電話のデータなので運用はもちろんオンプレで、僕は開発に加えてインフラ基盤も見ていたんです。

サーバを買って、データセンタにラッキングして、というところからやっていたので、オンプレは原因の切り分けが難しいという辛さに直面するようになりました。特にかなり時間を費やして解明してみたら光ファイバが壊れていたのが原因だった時は、心が折れそうになりましたね(笑)

もちろんオンプレもクラウドも良し悪しがあるんですけど、クラウドのすごさを強く感じ始めたんです。ちょうどその頃にSoftBankグループ内でSBクラウドの求人が出たので、このタイミングだと思って応募しました。社内転職制度というのがあって、一般の採用のように、応募して面接して合否が出るプロセスがあります。

── 開発全体に関わっていく上で、特にクラウドに惹かれたのはなぜなんですか?

当時の開発は始まったばかりでスピード感や効率化を大事にしていた時期で、正直インフラ側の設定にあまり時間を割けない状況だったんです。サービスを作ることにフォーカスするための仕組みが必要だと感じて、僕は特にインフラストラクチャの自動化を重視していました。アプリケーションのデプロイの自動化やAnsibleを使った設定の自動化、ネットワーク周りのコアな部分などを見ているうちに、すごく面白いなと。

── 必要なことをこなしていくうちに、その技術にハマっていたということなんですね。

そうですね。チームに新しい技術を採用するときには、学習コストやメンバーの理解をクリアする必要があって、インフラの中でも「どう浸透させるか」ということに特に面白味を感じて、いまのソリューションアーキテクトの立場になりました。最初からクラウドに興味があったというより、その時々に必要なことを突き詰めていったら、点と点が繋がってここにきた、という感じです。

- インフラ領域にハマっていった経緯を楽しそうに話す森氏 -

1日の最高売上は2.8兆円!圧倒的存在感を誇るAlibaba Cloudの姿

── SBクラウドはAlibaba Cloudと手を組んでサービスを打ち出していくスタイルですが、Alibaba Cloudにはもともと興味があったんですか?

もちろん名前は知っていましたが、実態はほとんど知りませんでした。「知らないけどなんかすごそう」というのに逆に惹かれたのも理由の一つです。僕は「もう一つのインターネット世界」と呼んでいるんですけど、90年代アメリカでAmazon、Googleと登場した同時期に、中国で現在第2位のTencentやAlibabaが立ち上がっているんです。国の文化柄、今までなかなか知ることはなかったですが、これはすごいんじゃないかと感じました。

── 現在のAlibabaは1日にものすごい売上を出すそうですね。

Alibaba Cloudは中国のクラウドのシェア45%を占めていて、Alibaba自身が運営するサービスの基盤として利用されています。アリババのeコマースでは、僕がジョインした2017年は、2016年の1日約1.5兆円という記録を更新して、1日約2.8兆円を売り上げました。数字が大きくて実感しづらいんですが、日本の大規模ECサイトの「年間売上」と同じくらいの規模です。365倍すると凄みを感じられるかなと思います(笑)

もちろん人口の大きさがあるので一概に比べられるものではないんですが、特に強いのが「生活に根付いたテクノロジー」である部分だと思います。ECサイトのTaobaoはもちろん、勢いづいている動画サービスや、中国でAliPayという決済基盤でもシェアを持っており、ブランド力もかなり強いです。既存のクラウド企業で決済サービスが強いところはないので、他とは違う強みを出していけると思いますね。

── 生活に根付いているといえば中国は電子決済がかなり盛んですよね。

レストランでの決済はもちろん、中国で流行っているシェアサイクルやシェア傘といったサービスでも電子決済が当たり前です。電子決済の手段を持っていないと現地での生活に困るレベルで浸透しています。……悲しいことに、タイミングを外しまくっていてまだ中国出張には行けていないので聞いた話なのですが(笑)

── シェア傘なんてサービスもあるんですか?中国は生活への技術の浸透がすごく早いですよね。

そうですね。基礎技術の研究でいうとアメリカが強いかもしれないですが、応用事例でいうと中国は圧倒的だと思います。Alibaba本社がある杭州では、至るところにセンサがあって自動制御が取り入れられています。あらゆる物の電子決済はもちろん、交通量に応じて信号を制御したりと。

- 「めちゃくちゃおもしろいですね!」と森氏の話を聞く木下と、まだ見ぬ中国のIT進化について語る森氏 -

圧倒的データ量から生まれる高精度なサービス群

── そんなAlibaba Cloudの技術が世界に出てきたわけですが、特に技術的な強みはどういう部分にあるんでしょうか。

基本プロダクトは一通り揃っているんですが、特にビッグデータに関するMaxComputeというサービスはすごく強みを持っています。Sort Benchmarkというグローバルなクラウドの大会では、2016年はスピードで1位、2017年はコストパフォーマンスで1位になりました。MaxcomputeはAlibabaの社内ニーズから生まれたサービスなので、Alibabaが最も本気で取り組んでおり、最も得意な領域です。

中国の大規模EコマースであるTaobaoの画像認識で使われているAlibabaの画像認識技術も、他社クラウドと比較してもかなり精度が高いです。中国の圧倒的なデータ量があるからなせる技だと思います。もの自体の認識精度はもちろん、画像内に複数あるときのターゲットの認識精度も高いです。先日は立ち上げに関わったエンジニアが来日してAliEatersで話していましたね。

── AliEatersはAlibaba Cloudのデベロッパコミュニティですね。

そうです。もともと他社クラウドを使っていたエンジニアの方たちが、「Alibaba Cloud謎すぎて面白い!」という感じで立ち上げてくれました(笑)いきなり既存の大規模クラウドサービス級のラインナップが登場しましたからね。あくまでデベロッパコミュニティなのでSBクラウドは必要ならサポートをするという立ち位置で、Alibaba Cloudのエンジニアを招待したりしています。

── Alibaba Cloudのエンジニアはどういう人たちが多いんですか?

すごく自信を持っている人が多いです。グローバル進出はまだまだこれからですが、マインドは常に世界を見据えていますね。パブリッククラウドとしては後発であることを理解しているので、カスタマーの声をすごく真摯に聞き入れます。エンジニアもビジネスに強い思いを持っているので、無駄な機能は作らず、ユーザ体験にすごく敏感です。グローバル進出はまだまだ始まったばかりなんですが、Alibaba Cloudのまだよくわかっていない部分を深堀してみるとすごいテクノロジーが出てくるのではと期待しています。

- Alibaba Cloud の将来について語る森氏 -

注目のMANABIYAセッションでの見どころ

── まだまだ知らないことが多いAlibaba Cloudにすごく興味が湧いてきました。MANABIYAではどんな話題が飛び出すんでしょうか?

まずは、まだ認知度の低い技術、サービスの姿をお伝えしたいです。特に今回話題に出たような、独自のビッグデータや画像認識のすごさを伝えたいですね。既存のクラウドが好きな人に、あえて聞いて欲しいです。僕らSBクラウドも、3月末のMANABIYAまでに技術を深掘りするので、「今のクラウドサービスいいよね、もっと面白いことない?」という人は、ぜひ聞きに来てください!

── ものすごく期待が膨らみます!MANABIYAのセッション「知られざる。Alibabaのクラウドテクノロジーを明かす」、必見ですね!森さん本日はありがとうございました!

- 「すごいイベントにするので、ぜひ皆さんMANABIYAに来てください!」 -

▼より詳細を知りたい人はこちら

※1 出典元:https://www.gartner.com/newsroom/id/3808563