共変性の意味について

Question

サバイバルTypeScriptの「共変性」についてお聞きしたいことがあります

以下の箇所についてですが、「スーパータイプ」とあるのですが、そもそもどこにも継承しているような記述は見当たりませんでした。コードを見る限り、Animal及びDog型を定義しそれぞれ変数に適用させているだけのように思えます。
こちらの記述の意味につきまして、どなたかご助言頂けないでしょうか。

一方で共変では、Dog型の変数には、DogのスーパータイプであるAnimalは代入できません。

type Animal = { isAnimal: boolean };
type Dog = { isAnimal: boolean; isDog: boolean };
 
let pochi: Dog = { isAnimal: true, isDog: true };
let animal: Animal = pochi; //

Comments

[hoshi-takanori]

Java などの言語では明示的にクラス継承しないと型の継承関係はできませんが、TypeScript では構造的部分型を採用してるので、Animal 型の要素 (isAnimal) を持つものは自動的に Animal の subtype になるような。
https://typescriptbook.jp/reference/values-types-variables/structural-subtyping

[ruuuu]

ありがとうございます
> TypeScript では構造的部分型を採用してるので、Animal 型の要素 (isAnimal) を持つものは自動的に Animal の subtype になるような。
いまいち難しく完全には分かっていないのですが、こちらご説明頂いたような形で理解しておきたいと思います！

Answer 1

そのページを書いたsuinと申します。

TypeScriptは構造的部分型という型システムを採用しています。PHPやJavaは公称型という型システムで、それらの言語とTypeScriptはちょっと違う仕組みだということが前提となる記事になっています。

TypeScript: 異なる2つの型システム「公称型」と「構造的部分型」 - Qiita

構造的部分型がどういうものかというと、ざっくりいうと、共通のプロパティを持っていれば、同じ型になるというものです。また、継承関係についても同様で、親の型となるオブジェクトのプロパティと同じものを、子の型となるオブジェクトが持っていれば、その2つの型には継承関係が成立します。

今回の例ですと、DogインターフェースがisAnimal: booleanを持っています。Animalインターフェースも同じく、isAnimal: booleanを持っています。そのため、AnimalはDogの親、つまりスーパータイプが成り立つことになります。

Comments

[suin]

加えて、こちらの記事「[配列の共変性 (covariance) | TypeScript入門『サバイバルTypeScript』](https://typescriptbook.jp/reference/values-types-variables/array/array-type-is-covariant)」については、サンプルコードが読者にとって分かりにくいとも思ったので、継承関係がはっきりするinterface構文を使ったサンプルコードに書き直したいと思います😌

```
// before
type Animal = { isAnimal: boolean };
type Dog = { isAnimal: boolean; isDog: boolean };

// after
interface Animal {
isAnimal: boolean;
}
interface Dog extends Animal {
isDog: boolean;
}
```

[ruuuu]

ご回答ありがとうございます。
大変ご丁寧に教えて頂き、助かりました。