VPNとはLAN接続のようなもので、インターネットには接続できないものなのでしょうか？

Question

VPN接続という仕組みがありますが、VPNというのは、インターネットを介したLANのようなもので、あくまでも、どこかのネットワーク(例えば、別のLAN環境)と接続するというものなのでしょうか？

つまり、VPNを使ってどこかのgatewayと接続したとして、そのgatewayがインターネットに接続していればインターネットは使えるし、接続していなければ、インターネットへの接続は出来ないという認識であっていますでしょうか？

例えば、VPNでAzureの仮想マシンと接続しつつ、インターネットも使いたい場合は、VPN接続と、インターネット接続と、2つの接続をするという事なのでしょうか？

Answer 1

はい。そのとおり、VPNはインターネットに接続することを目的としたものではありません。ただし、この手段として多くの場合インターネット接続を前提とするものです。したがって、VPNに接続できるならば設定変更でインターネットにも接続できるはず（ただし、PC端末のみでなくルータの設定変更も伴う可能性はあります）ですし、VPNの接続先側でインターネットにつなぐこともできる可能性があります。

以下、言葉の確認程度のメモ書きです。

VPNの前に、電話の世界における「公衆網」、「専用線」という言葉について、まず述べます。これらは通信事業者（NTT等）が提供する電話回線です。公衆網は一般的な電話回線です。電話番号を入力すれば任意の加入者に接続できます。一方、専用線は常時特定の二者を接続し続けます。

さて、本題に入りましょう。インターネットは前述の「公衆網」に類似する概念です（電話線をEthernetに置換）。もちろん、「専用線」に類似する「Ethernet専用線」というものも実在します。ただし、当然ですが「二者を常時接続する」ために回線契約を行うというのは費用が大きいことも事実です。

そもそもインターネットを常時接続できる現在のIT社会においては、「二者を常時接続する」という目的だけならばインターネットはEthernet専用線の機能をまるごと包含しているとも解釈できます。ただし、これはセキュリティ面を度外視すればの話です。そこで、現在の暗号理論や通信技術を用いたVPNが登場します。これは「インターネットを経由する仮想的なEthernet専用線」といったものです。要するに「インターネットをハードウェアとする、ソフトウェア的な技術によるEtheret専用線」といえます。

Answer 2

VPN接続という仕組みがありますが、VPNというのは、インターネットを介したLANのようなもので、あくまでも、どこかのネットワーク(例えば、別のLAN環境)と接続するというものなのでしょうか？

概ね正しいです。

つまり、VPNを使ってどこかのgatewayと接続したとして、そのgatewayがインターネットに接続していればインターネットは使えるし、接続していなければ、インターネットへの接続は出来ないという認識であっていますでしょうか？

こちらはネットワークの設定によります。
その gateway に接続されたネットワークがインターネットへ抜けられるかどうかは、ルーティングとポリシーによります。

例えば、VPNでAzureの仮想マシンと接続しつつ、インターネットも使いたい場合は、VPN接続と、インターネット接続と、2つの接続をするという事なのでしょうか？

少し理解できなかったのですが、実際にやりたいのは、VPN 接続とインターネット接続の同時使用でしょうか？
VPNクライアントの仕様により、利用できたり出来なかったりするのですが、いわゆる「スプリットトンネリング」という機能を使用することで、同時使用が可能になるケースがあります。
ご利用のクライアントに、それに類する機能があるかどうか確認してみて下さい。

また、ツールとして搭載されていなくても、VPN クライアントが仮想インターフェイスを作る場合、ルーティングテーブルを弄ぶことで実現できます。が、結構ハードルは高いです。

どちらも、ネットワークの仕組みと VPN 接続の先のネットワークをちゃんと理解していないとうまく使えません。